東海大・金近廉に筑波大・小川敦也ら若きスターが台頭 3年ぶり「フル開催」で関東大学リーグが開幕【コラム】
筑波大の小川敦也©Basketball News 2for1
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 今年で98回目を数える関東大学バスケットボールリーグ戦(オータムリーグ)が8月20日、越谷市立総合体育館で開幕した。コロナ禍の一昨年はリーグ戦を中止、昨年は試合数を縮小して開催していた。今年は感染予防対策ガイドラインに基づき感染対策を徹底し、例年通りのリーグ戦を開催していく。

金近、松崎らタレント揃いの東海大は黒星スタート

 開幕日は第1試合から昨年のリーグ戦を制した・東海大が登場。東海大は主将兼エースの松崎裕樹(4年)を軸に、司令塔の島谷怜(4年)、小玉大智(4年)ら上級生を擁し、下級生にはハーパー・ジャン・ローレンス・ジュニア(2年)、「西田兄弟」の西田公陽(3年)、西田陽成(2年)などタレントが揃う。中央大に敗れ黒星スタートとなった東海大だが、今年も「チームバスケ」で頂きを目指す。

 スター軍団の中でも成長著しいのが金近廉(2年)である。高校時代から将来を嘱望された逸材が、中心選手として輝きを放ちつつある。

 「怪我の影響で最近コンディション良くない」と話していた金近だが、開幕日はバックステップからの3Pやリバウンドに積極的に絡みタップシュートを押し込むなど貢献した。

東海大・金近©Basketball News 2for1

 「ここから試合が続いていくのでしっかり調整して、いい状態に早く持って行きたい」と話す金近が見据える先には、「Bリーグと日本代表で活躍する」という大きな目標がある。

 まだ2年生と若い金近に期待すべく、東海大では新人戦からチームオフェンスの仕組みが大きく変わった。金近もこの変更をポジティブに捉えており、「自分がもっとアタックする機会を作ってくれるようになった。もっとリングアタックする機会を増やしていきたい」と時おり白い歯をこぼして答えてくれた。

 接戦で中央大に敗れた初戦を振り返る松崎キャプテンは「今季は中央大に勝てていなかった。きょうの試合は最低ライン。自分も試合を通してパフォーマンスが上がってこなかった」と反省。

 「ボディランゲージやチーム内の声掛けなどを崩したら、先の長いリーグで戦っていけないので、自分のプレー云々よりはチームから何を求められているか意識してやっていきたい」と課題を口にした。卒業後は「Bリーグに行きたい」と言う松崎を筆頭に、優勝候補で連覇を目指す東海大の戦いから目が離せない。

東海大・松崎©Basketball News 2for1

筑波大は小川&岩下のポイントガードコンビが破壊力抜群

 昨季6位に甘んじた筑波大にも才能がありフレッシュな選手が多く揃う。

 小川敦也(2年)は190センチの大型ガードである。開幕戦の青山学院大戦を勝利した試合について、「最近の課題は、チームとしてはスタートの部分。この試合でも入りが良いとは言えなかったが、その流れの中で2Q後半から3Qにかけて同点に追い付けたのが良かった」とコメント。

 「自分の強みはリバウンドを取ってからのボールプッシュ。開幕戦でも流れが悪い中、ボールプッシュをして流れを切ることができたのは収穫だった」と述べ、課題を抱えながらも自らのパフォーマンスはある程度発揮できたと及第点をつけた。

筑波大・小川©Basketball News 2for1

 筑波大学に入学後の自身の成長については、「現在はポイントガードをやっているので試合の流れを読んだり、自分でアタックするケースや周りを生かすことが身に付いてきている」と手応え。「(筑波大のロスターに)留学生がいないのでリバウンドの面では相手に分がある。チームでリバウンドを取って、ガード陣がボールを貰って、速い展開に繋げることを意識している。筑波は身長が高い選手が多く、速攻に繋げるのが持ち味なので、そこを自分が率先して出すことが大切にしている」と語った。

 留学生がいないという特徴をマイナスではなく、プラスの面に運びながら自分たちが出来ることをしっかりクリアし、相手を上回っていく筑波大のバスケスタイルが垣間見えた瞬間だった。

岩下は先輩PG小川を尊敬「 トップクラスだと思う

 小川を同じガードとして心からリスペクトするのが岩下准平(1年)である。

岩下は昨年12月、福岡大大濠をウィンターカップ制覇に導いた司令塔だ。入学直後は大学特有のフィジカルの強さに苦労したと言うが、練習を重ねていく中でトップレベルの選手たちに喰らいつきながら毎日練習を積んでいる。

岩下はポイントガードの役割について「自分で行く場面やいま勢いがある選手を見極めて使い分けること。常にコート全体を見渡して冷静にゲームをコントロールすることを意識している」とコメント。福岡大大濠時代も全国屈指のポイントガードだったが、大学の練習ではスピードもフィジカルも全て頭を使うバスケットになっており、疲れ方が高校時代と全く違うと話す。

筑波大・岩下©Basketball News 2for1

 開幕戦で岩下は得点力だけではなく、激しいディフェンスからスティールも量産し、1年生らしく泥臭いプレーで会場を沸かせた。岩下の大きな目標、モチベーションになっているのが小川敦也の存在だという。小川について岩下は「スピードやガードという面で尊敬していて、(世代の)トップクラスだと思う。練習中から敦也さんに付いているので、そういう面で他の大学に比べるとスピードも違うし、一番の憧れです」と笑顔で語った。

 そのほかにも技巧派ガードの笹山(4年)や長身スコアラーの浅井(2年)ら注目選手が揃う筑波大。個々の能力の高さを武器に、上位進出を目指す。

バスケットボールがある日常に感謝

 今大会は、8月20日から11月6日までの2か月半の期間に各大学が26試合を行う。コロナ禍の世の中になってから初めて従来通りの形での開催となる。猛威を振るう変異株に細心の注意を払いつつ、選手たちの素晴らしいプレーを見られる環境が戻ってきたことに感謝したい。

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