
Bリーグ1部(B1)は12月13日と14日に各地でレギュラーシーズンの第14節が行われ、西地区の三遠ネオフェニックスはアウェイのブレックスアリーナ宇都宮で東地区の宇都宮ブレックスと対戦した。
第1戦では前半に最大19点のリードを得たものの、終盤に追いつかれ、90−95で惜敗した三遠。翌第2戦では、デイビッド・ヌワバやキャメロン・ジャクソンを軸に序盤から攻撃の流れをつかむ。21−25で迎えた第2クォーター、残り5分32秒にジャクソンのリバウンドから大浦颯太がファストブレイクを決め、33−33と宇都宮を捉える。リードチェンジを繰り返す中で湧川颯斗、津屋一球が3ポイントシュートを沈め、49−44と5点リードで後半へ。第3Qはスタートから6−0のランを決めて波に乗ると、その後はリードをさらに広げ、最終的には93−79で勝利した。
第2戦では、ヌワバが24得点9リバウンドとダブルダブルに近い活躍を見せ、新加入のジャクソンが15得点6リバウンドとチームに貢献。湧川は3Pシュート2本を含むシーズンハイの12得点、根本大は9得点6アシストを記録した。20日と21日に行われる第15節では、ホームの豊橋市総合体育館に西地区3位のシーホース三河を迎える。
試合後の記者会見では、大野篤史HCが記者の質問に答えた。

大野篤史HCの宇都宮戦後コメント
ーー宇都宮戦・第2戦を振り返って
どの試合でもそうですが、相手にモメンタムを持っていかれた時に、自分たちがカムバックするために今日(第2戦)はゲーム前にポジティブなアティテュードを取ろうと。昨日(第1戦)まで誰かをポイント(指をさすこと)したり、ボディーランゲージをしたり、抗議をしたりというところがありましたが、しっかりと自分たちのゲームプランだったり、チームメートやチームをケアするという意識が選手全員に見えたおかげで勝利することができたと思います。
ーー第2戦に臨むに当たって選手に伝えたことと、勝敗を分けたポイントは
ゲームを通して自分たちのリズムが40分間続くことはない。その中で、相手に勢いを持っていかれた時に自分たちがヘッドダウンして相手の勢いが増していた。昨日の試合だけではなく、そういう悪い癖というか、先ほども言ったようなボディーランゲージのような悪いアティテュード(態度)が多かった。今日はしっかりチームメートをケアする、チームのために自分ができることは何なのか、チームのためを思えば自分がやらなければいけない仕事は分かっているはずだよね、ということをゲームの前に伝えました。その中で、選手が意識してやってくれた。宇都宮さんの勢いが勝った時間帯でも、タイムアウトで帰ってきた時にしっかりポジティブなコミュニケーションがあったことが一つ成長かなと思います。

ーー12月に入り、80得点以上の試合も増えてきた。しっかり得点を取れるようになってきた要因は
ペースをしっかり出せるようになったということと、ボールをしっかりシェアできるようになったというところ。後は、こじ開けようとする選手が減ってきたかなと。互いが互いを尊重し合って、ボールをしっかりとシェアできている。チームメートのためにスペースをつくったり、リビルドやリスペース、自分たちのスペーシングというところを意識してプレーしてくれているおかげで、バッドシュートが減ったかなと思います。
自分たちが望んでいるシュートを打っている分だけリバウンドもしっかり取れていますし、自分たちが打ちたいシュートを打てているおかげで確率も上がってきていると思います。
ーーハーフタイムでは若手選手同士で会話している姿も見られたが、彼らの成長についてはどう見ているか
若い選手が多い中で彼らに期待している部分もありますし、能動的なプレーヤーになってほしい。コーチに「今日何を教えてくれるんですか?」「今日何のトレーニングするんですか?」ということではなく、「自分が今必要なことは何なのか」、そういうことをコーチングしてほしいということを僕だったら戦略的なもの、スキルだったらスキルコーチに、フィジカル面だったらストレングスコーチに、そうやって考えて持っていきなさいよと今言っています。そういうことがしっかりと身に付いてきたかなと思います。
受動的なプレーヤーにこちらから何かを伝えても、何のためにやっているのか、目的は何なのか、意味が何なのか、どういう場面で使うのか、というところに落とし込むことが難しい。その中で、彼らが何をコーチングしてほしいのか、自分の弱点、強みは何なのか、じゃあ弱点をどうやって克服するのか、3Pシュートをどうやったらもっともっと生かせるようにしていくのか、そういうところを自分で考えてコーチとディスカッションできている。そういうところが彼らの成長につながっていると思います。
ーーキャメロン・ジャクソンについて。12月の加入から二桁得点と安定しているが、評価は
本当に助かっています。本当に賢いプレーヤーで、自分たちと合流して期間が短い中でしっかりとアジャストメントしてくれています。また、チームとチームメートをケアするところがすごく長けている選手で、僕たちにとってとても必要な選手だと思います。
ーー天皇杯もあり厳しい日程になるが、今後に向けて重要なことは
それはもう「ステイ・ポジティブ」。しっかり正しい態度を取っていれば自分たちがやるべきことが分かってくる。そしてチームのため、チームメートのためにお互いをケアする。そこが一番重要かなと思います。







