アルティーリ千葉、悲願B1昇格に王手! レマニスHC“三度目の正直”へ「バトルに備えなければならない」
アルティーリ千葉の黒川虎徹©Basketball News 2for1
バスケットボールニュース2for1代表。スポーツニッポン新聞社の編集者・記者を経て、2020年に現メディアを立ち上げる。日本代表やBリーグからNBA、WNBAまで国内外さまざまなバスケイベントを取材。スポーツライターとしても活動している。

 Bリーグ2部(B2)は10日、各地でプレーオフ(PO)・セミファイナル(SF)の第1戦が行われ、アルティーリ千葉はホームの千葉ポートアリーナで信州ブレイブウォリアーズに83-59で勝利。悲願のB1昇格まであと1勝とした。

 試合は序盤、両者譲らぬ拮抗した展開となるも、第1クォーター残り5分42秒に前田怜緒が3ポイントシュートを沈めてA千葉が前に出ると、13-2のランで一気に信州を突き放す。第2Qも信州のターンオーバーからファストブレイクなどでA千葉が得点を重ねると、クォーター終了間際には木田貴明が3Pシュートをヒット。52-31と21点差で折り返した。

 後半もブランドン・アシュリーらを中心に攻撃の手を緩めることなく得点を重ね、最終的には24点差の快勝。チーム史上初となるSF初戦に勝利し、B1昇格が決まるファイナルへの進出へと王手をかけた。A千葉はアシュリーがチーム最多となる15得点15リバウンドのダブルダブル、木田が12得点、デレク・パードンが11得点13リバウンドを記録。チーム全体で65本のリバウンド(うちオフェンスリバウンド34本)を奪うなど、渡邉飛勇らビッグマンを欠く信州のインサイド陣にアドバンテージを取った。

 今季は57勝を挙げ、B2史上最高勝率(95%)を誇るなど、圧倒的な強さを見せていたA千葉。POに入ってもクォーターファイナルでは熊本ヴォルターズに2戦連続で快勝し、一番乗りでSF進出を決めた。それでも、過去2シーズンはリーグ首位でPOに進出しながらいずれもSFで敗退するなど、A千葉にとっては「鬼門」となっていたSFの舞台。 そのことを念頭に 、アンドレ・レマニスHCは「チーム状態は非常によかったが、(SFで本来の力が発揮できない)心配もあった」と話す。

 「ただ、今日見ていただいてわかるように、非常にいいエナジーと強度を持ってプレーすることができました。頭は冷静に、それでいてパッションを持って、気合も入っていたと思う。特にディフェンスの強度は素晴らしかった」

 POに入ってから3連勝と盤石に戦いを進め、悲願のB1昇格にあと1勝と迫ったが、指揮官は決して表情を崩さない。

 「(第2戦は)バトルに備えなければならない。エリミネーション・ゲーム(後がない試合)というのは、最も難しい試合になります。(信州のように)負けられない状況のチームは、死に物狂いで勝利をつかみに来ます。そのエナジーにしっかりとマッチできるように準備しなければならない。なので、明日(第2戦)最も重要なことはインテンシティを持って戦うことです」

 2連勝で戦いを終え、「三度目の正直」を果たすことができるか。快進撃を続けてきたA千葉が集大成を見せるときが来た。

(滝澤俊之)

ハドルを組むアルティーリ千葉©Basketball News 2for1

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