
Bリーグ1部は10日、各地でチャンピオンシップ(CS)・クォーターファイナル(QF)の試合が行われ、三遠ネオフェニックス(全体2位)はホームの浜松アリーナで群馬クレインサンダーズ(ワイルドカード上位)と対戦。83-80で勝利し、シリーズを先勝した。
第1クォーター、三遠は43歳の柏木真介をスターターに据え、序盤から8-0のランで流れをつくる。根本大が3ポイントシュートを決めるなど主導権を握り、前半を48−46と2点リードで折り返す。後半も両者譲らぬ展開が続く中、4Qに津屋一球や佐々木隆成が3ポイントシュートを沈め、残り1分50秒には10点差に広げる。しかし、終盤に群馬に猛追を許し、残り20秒には1点差まで詰め寄られる。それでも最後はデイビッド・ダジンスキーがしっかりとフリースローを決めきり、83−80で勝利。接戦を制し、セミファイナル進出に王手をかけた。
三遠はデイビッド・ヌワバが17得点10リバウンド、佐々木が16得点、ダジンスキーが11得点、ヤンテ・メイテンが10得点、津屋が9得点を記録。昨シーズンのQFでは広島ドラゴンフライズに2戦連続で敗れたため、10日の群馬戦がチーム初のCSでの勝利となった。試合終了後には大野篤史HCと佐々木、津屋が記者の質問に答えた。
大野篤史HCの群馬戦後のコメント
-柏木真介のスターター起用について
士気を上げるために使ったわけではなくて、シューターを止めるために、一番オフボールのスクリーンのディフェンスがいい、しつこく食らいついていける(から起用した)。ショートタイムですけど、最初にイニシアティブを渡したくなかったので、真介にそこを頼みました。素晴らしい仕事してくれたんじゃないかなと思っています。

津屋一球の群馬戦後のコメント
−群馬戦の総括
スタートのメンバーが特にパンチファーストのところをしっかり体現してくれて、柏木(真介)さん筆頭にボディオン、ボールのプレッシャーから(やってくれた)。後から出る身としてはすごくやりやすかったですし、スタートの入りからいい感触をつかんで、その後、追いつかれても、そこを止めずにずっと継続できたことが、最後の最後のギリギリだったんですけど、勝ちにつながったのかなと思います。

佐々木隆成の群馬戦後のコメント
−群馬戦の総括
タフな試合でしたけど、CSは初戦が大事っていうことは昨年学んだことでもありますし、気持ちの部分で負けないようにっていうところで入った。タフな試合でしたけど、粘って粘って勝ててよかったと思いますし、ただ、まだ1勝しただけなので、明日(第2戦)また気持ちを切り替えて。最初から第1戦以上に気持ち出して戦えるように今から準備しようと思います。

−終盤の我慢が必要な時間帯でどのような声かけをしたか
基本的にはレギュラーシーズンと変わらないです。声かけっていうよりは「次のディフェンスをどうしよう」だったり、どこにアドバンテージがあって、どういうオフェンスを組み立てようっていうのを、みんなにシェアするっていうのは、僕の基本的な仕事なので。特別そのチームメイトに声かけしたっていうのはないですね。
-津屋一球の活躍について
一球はいい意味で空気を読めないところでシュートを決めきる力がある。多少チェックが来ても打ち切る力もありますし、彼が乗ったらチーム自体も乗るっていう感覚もあるので。彼が出た時に、一球に打たせるセットを使ったりだとか、逆に相手はそれをスカウティングして、打たせないようにしてくるので、それをおとりに使って他のところを使うだったり。基本的に、彼と一緒に出ているときは彼を中心にしてセットオフェンスを考えています。それは今日(第1戦)、多少は上手くいったかなと思います。
(榊原かよこ)






