バスケットボール男子日本代表の河村勇輝は7日、所属するBリーグ横浜ビー・コルセアーズを通じて、NBAメンフィス・グリズリーズとの「エグジビット10」契約に合意したことを発表した。契約自体は9月に締結予定で、契約締結後に渡米し、グリズリーズのトレーニングキャンプに参加。10月に開幕するNBA2024-25シーズンでの本契約を目指す。
河村はBリーグ横浜BCに所属する23歳。昨夏に行われたワールドカップでは平均13.6得点7.6アシストを記録し、フィンランド戦では25得点9アシストと獅子奮迅の活躍で日本を歴史的勝利に導いた。2022-23シーズンには平均19.5得点8.5アシストを記録し、BリーグでMVPを獲得。2023-24シーズンはリーグ2位となる平均20.9得点を記録していた。兼ねてから海外への挑戦を公言していただけに、今回は待望の契約となる。
横浜BCを通して発表された河村のコメントは以下の通り。
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横浜ビー・コルセアーズの河村勇輝です。このたび、NBAのメンフィス・グリズリーズより「エグジビット10」契約のオファーを受け、チャレンジする決心をしたことをご報告させていただきます。
まず、夢の実現に向けた今回のチャレンジにおいて、全面的にご理解とご協力をいただきました横浜ビー・コルセアーズのクラブ関係者の皆さまに御礼申し上げます。そして、ビーコルファン・ブースターの皆さま、いつも熱いご声援をありがとうございます。
夢の実現に向けたチャンスを掴むことができました。しかしまだ正式な契約ではありませんので、今後より一層の努力をし、夢を実現させていきたいと思います。引き続き応援をよろしくお願いいたします。
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「エグジビット10」とはNBAのシーズン前に行われるトレーニングキャンプに参加するための無保証契約だが、レギュラーシーズン開幕までに2ウェイ契約に切り替えることが可能。2ウェイ契約はNBAとNBA下部リーグのGリーグの両方でプレーできる契約であり、2ウェイ契約を結ぶことができればNBAデビューへ大きく近づくこととなる。なお、「エグジビット10」の契約については、2020年11月には渡邊雄太がトロント・ラプターズと同契約を結び、シーズン終盤には本契約を結ぶことに成功している。
5日には同じく日本代表の23歳・富永啓生がNBAインディアナ・ペイサーズとの同契約を結んだことを発表したばかり。今夜行なわれる強化試合韓国戦での河村の動向に注目が集まる。
(滝澤 俊之)