バスケットボール男子日本代表(FIBAランキング26位)は5日、有明アリーナで韓国(同50位)とパリ五輪に向けた強化試合を行い、84-85で惜敗した。
試合開始直前、SNSで大きな話題となったのが富永啓生だった。富永のマネジメント会社を通じて、NBAインディアナ・ペイサーズとの「エグジビット10」の契約を結んだことが発表されたのだ。「エグジビット10」とはNBAのシーズン前に行われるトレーニングキャンプに参加するための無保証契約だが、レギュラーシーズン開幕までに2ウェイ契約に切り替えることが可能。2ウェイ契約はNBAとNBA下部リーグのGリーグの両方でプレーできる契約であり、2ウェイ契約を結ぶことができればNBAデビューへ大きく近づくこととなる。なお、「エグジビット10」の契約については、2020年11月には渡邊雄太がトロント・ラプターズと同契約を結び、シーズン終盤には本契約を結ぶことに成功している。富永にとっては、夢の舞台に一歩近づいた形となる。
ペイサーズは2023-24シーズンにはプレイオフでカンファレンスファイナルに進むなど、躍進を遂げたチームの1つ。アメリカ代表にも選出されているタイリース・ハリバートンを中心としたアップテンポで攻撃的なスタイルを得意としており、富永の持ち味である3Pシュートを生かせる環境が整っている。韓国戦後、記者の取材に応じた富永がペイサーズとの契約の経緯や心境について語った。
速いバスケ「自分にフィット」
-ペイサーズとの契約の感想は
これからが第一歩。まずこうやって契約をいただくことができて、これからが本当のチャレンジの始まりかなと思っています。
-ペイサーズとは去年ワークアウトもしていたが、チームからの評価は?
(チームとは)細かく話してないんですけど、そうやってチームからオファーをいただいて、やれるっていうことですごく楽しみにしています。本当に自分のプレースタイルにも合ってるチームとは思っているので、そこはすごく楽しみにしてる部分ではあります。
-オファーはいつごろ来た?
自分のところには1週間前ぐらいに話があって、オファーをもらってから結構早めに決めていかないといけないところがあって(決めた)。そこで一番良いあれ(オファー)でもあったので。
-オファーの話を聞いたときの心境
すごく嬉しかったですし、本当にここからプロキャリアの第一歩だなと思った。ここからがまたすごい大きなチャレンジになるんですけど、本当に楽しみでいっぱいです。
-渡邊雄太は同じ契約から這い上がっていったが、そういった話もしたか?
たくさん相談させてもらうこともありましたし、どういうふうにしたらいいのかとか、彼の経験とかもいろいろ聞きつつ、そういうことはいろいろ相談させていただきました。
-悩むことなく決断した?
もちろん少しは悩みましたけど、他にも何個かオファーがあったりとかして、その中でも少しは悩んだんですけど、ここまで来たら選択でというよりかも自分でここからもどれだけアピールできるかとか、どこに行くとかじゃなくて、本当にそこが大事になってくると思う。行く場所に限らず自分のことをアピールして、自分のことを取ってくれるようなチームにいることがあることを(期待している)。
-NBAに向けての今後のスケジュールは
まだ僕もあまり細かいことはわかってないんですけど、(パリ五輪が)終わってから少しは時間があると思うんですけど、そこでワークアウトをして体を調整して、練習開始日に(向かっていきたい)。まだ正式には(練習開始日が)いつかはわからないんですけど、そこから焦点を合わせていければいいかなと思います。
-ペイサーズの印象は
速いバスケットから3Pをたくさん打つチームでもあるので、そこはすごく楽しみです。どっちかというと本当にここ(日本代表)のバスケットスタイルに似ているのかなというのもありますし、そこの部分で自分にフィットしているのかなと思います。