バスケットボール男子日本代表(FIBAランキング26位)は29日、都内で行っているパリ五輪に向けた第3次強化合宿の練習の一部を公開した。今月上旬から行われていた第2次合宿、北海道で行なわれたオーストラリア(同5位)との強化試合2連戦を経て、パリ五輪への最終候補メンバーが16人に絞られたアカツキジャパン。来月5日と7日に行われる韓国(同50位)戦後に、さらにメンバーを絞っていく予定とされている。
NBAの規定により、第3次合宿からの合流となった渡邊雄太だが、練習後に行われた囲み取材では6月上旬に左ふくらはぎを痛めたことを告白。有明アリーナで行われる韓国戦には出場しないことを明言した。囲み取材に応じた渡邊のコメントの全容を紹介する。
渡邊雄太のコメント
-日本代表に合流して
隠すことでもないんで、ここではっきり言わせていただきます。実は6月頭くらいからケガをしてまして、先週に悪化させてしまい、本番までに治るかどうかギリギリという状況です。今日(29日)は練習も参加してないですし、病院に行ったりいろいろしている状態。
去年も怪我して(ワールドカップ)本番ギリギリのところでやり切ったので、そういう経験値をプラスに捉えて(いきたい)。少し焦ったり、このタイミングでという苛立ちもありますけど、それを言い出してもしょうがない。今は治療などやれることに全力を尽くして、本番までに少しでも足をよくすることを心がけたい。東京の有明の試合も楽しみにしてましたけど、そこは確実に出られないですし、あとはヨーロッパに行ってから本番までにどれだけ回復ができるかだと思います。
-チームの雰囲気について
(練習を)頑張っているみんなは雰囲気よくやってると思いますし、その中で競争もある。僕自身はこれから怪我を治してということになりますけど、チームとしてはオリンピックに向けていい状態ができていると思うので、今後の試合も楽しみにしていただけたらと思います。
-八村塁の合流について
彼ともオフに入ってから何回か連絡を取り合って、彼の状況を確認して、彼も来たいということだったので、僕たちとしても彼が来てくれることはステップアップに繋がりますし、彼の存在は僕たちにとって大きいものになると思う。彼と一緒にプレーできることは楽しみですし、去年とはまた違う強い日本代表を見せれたらなと思ってるので、本番まで色々と楽しめたらなと思います。
-史上最強の日本代表と見られていることについて
今まで一緒に戦ってくれたメンバーや先輩方がいろんな時期も日本代表でやってくれたからこそ今の僕たちだと思う。そのメンバーや僕や塁がNBAで何年もやってとか、それを見て歴代最強といわれたりしているかもしれないですけど、日本代表は今いるメンバーだけじゃない。今回残念ながら落ちたメンバーや今まで支えてくれたメンバーたちがいての日本代表だと思う。そういう人たちの思いを忘れずにやっていきたいと思います。
-日本代表の強み
特に経験が(大きい)。去年の夏、世界にようやく勝てた。それまでも負けてはいましたけど世界相手に何試合もやれているという経験値があると思う。その経験という部分が今までより多いかなと思います。
-ケガの箇所と具合について
(ケガの箇所)左ふくらはぎの肉離れ。最初6月頭に診断受けたときは肉離れを起こしていて、そのときで最大8週間と言われていた。その後は定期的に検査を受けていて、予想以上に回復が早かったので順調に回復をしてたんですけど、そこでまた同じ箇所を悪化させてしまったので、悪化させてしまうと前より時間がかかったりするケースが多い。現状あと何週間か分からない状況ではありますけど、やれる限りやって回復できればなと思います。
-ホーバスHCと目標設定についてどんな話をしたか
僕だけじゃなくて色んな選手に話を聞いてと思うんですけど、目標設定は現実的なものじゃないといけないのかなと思っていたので、今の自分たちの力と世界を見たときに金メダルを取るというのはあまりにも無謀な目標設定というか、現実味が薄いのかなと思った。
1勝だったり、低い目標設定とかにはしたくなかったので、そうなったときに(パリ五輪)ベスト8というところが難易度もしっかりとあって、自分たちの今までの成長を考えれば無理な目標ではないと思った。(そういった観点から)ベスト8に決めました。