名古屋ダイヤモンドドルフィンズが初の西地区優勝!齋藤拓実、健康で迎えるCSでは「3年の集大成を」
地区優勝が決まり笑顔で抱き合う名古屋ダイヤモンドドルフィンズのジョシュア・スミス(左)と齋藤拓実©Basketball News 2for1
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 Bリーグ1部(B1)西地区の名古屋ダイヤモンドドルフィンズは6日、アウェイのSAGAアリーナにて佐賀バルーナーズと対戦。レギュラーシーズン最終戦、勝てば名古屋D史上初の地区優勝が決まるという中、第1クォーターから名古屋Dが21-7とペースをつかむ。

 第2Q、徐々にリズムを取り戻した佐賀は残り1分にレイナルド・ガルシアの得点で2点差まで詰めるも、名古屋Dは齋藤拓実の連続3Pシュートで再び引き離す。

 名古屋Dの8点リードで迎えた後半。一時は佐賀に同点に追いつかれる場面もあったものの、第4Q終盤には須田侑太郎や齋藤の3Pシュートなどで引き離し、80-68で勝利。通算成績41勝19敗で琉球ゴールデンキングスに並び、クラブ史上初の西地区優勝を決めた。10日から開幕するチャンピオンシップ(CS)クォーターファイナル(QF)では、名古屋Dはホームで中地区2位のシーホース三河と対戦することになる。

 名古屋は齋藤がチーム最多20得点、スコット・エサトンが15得点、ティム・ソアレスと須田がそれぞれ12得点を記録した。試合後、ショーン・デニスHC、齋藤、須田が記者会見に登場し記者の質問に答えた。

ショーン・デニスHCの佐賀戦後のコメント

-佐賀戦の総括

 本当に難しい週末になるというのは承知の上でした。昨日(第1戦)もいいましたが、佐賀は本当にいいチーム。(ジョシュ)ハレルソン選手が帰化選手で、いろんなラインナップでプレーできるので、特にディフェンス面でいろんなことができるというのは、本当に勝つのが難しいチームです。

 うちのチームとしては、いろいろ逆風を乗り越えて、やられてもまたすぐに立ち上がるという感じだった。今日(第2戦)は特に1Qと2Qの半分くらいはディフェンスがh上に良かったが、そこから佐賀の流れになった。それでも、うちはそこで自分たちの強みでもある粘り強さを見せました。相手が何をやってきても、何とかうちはそれをしのいで戦うことができました。

 クラブ、ファン、スポンサー、ブースター、運営、チーム全員、スタッフから全員。西地区優勝は本当に誇り高いことです。今までは琉球がずっとつかみ続けていて、それを奪い取ることができたことを誇り高く思っています。本当に忘れられない1シーズンにするには、あと6勝しなきゃいけないので、(名古屋に)帰ってからすぐに集中したいと思っています。

記者の質問に答えるショーン・デニスHC©Basketball News 2for1

-地区優勝が決まった瞬間の心境

 地区優勝はクラブ史上初めて。三菱名古屋ダイヤモンドドルフィンズから歴史が長いんですけど、地区優勝ができたということで、どちらかというと最初はほっとしました。ほっとした後、やっぱりみんなでやれたという喜びが次に来ました。最初は少しほっとした気持ちでした。

-健康な状態でCSに臨めることについて

 健康でCSに迎えるということは、まず一つは(負けた時の)言い訳がなくなったということ。もう言い訳は何もいえません。健康で(CSに)いけるのであれば、もうやることをやるだけ。本当に気持ちがいいです、全員でいけるというのは。今まで(健康状態が)課題だったので、メディカルスタッフやトレーニングスタッフ、アシスタントコーチ陣がうまく今年は怪我がないように頑張ったと思っています。

-QF初戦の相手が三河、愛知ダービーとなることについて

 シーズンの出だしからゴールとしてセットしたのが「ホームでCSをやりたい」ということです。それが一番大事でした。CSまで来ると、どのチームもやはりいろいろ問題があって、いろいろ乗り越えてきて、ここまで来た三河も一緒です。だからうちは相手を考えるよりもうちらしくプレーするということと、ホームでうちのファンの前でプレーできるということが本当に嬉しいです。

齋藤拓実の佐賀戦後のコメント

-佐賀戦の総括

 第1戦に引き続き、地区優勝がかかっている中での試合ですし、佐賀さんも簡単に勝てる相手ではないというのはチームとしても全員が理解していた。昨日(第1戦)に引き続き本当にタフな試合になったが、ここ最近の自分たちの試合を見てると、粘り強さだったり、我慢強さというのが本当に強くなってきていて、それがゲーム1だけ、ゲーム2だけとか片方ではなくて、2試合とも80分間通してできたというのはチームとして本当に完成形に近づいている部分だと思う。戦術どうこうの部分ではなくて、チームカルチャーだったり、アイデンティティの部分がかなりしっかりできてきている証拠なのかなと。

 そういった意味でも、しっかり最後勝ち切ることができて自分たちの手で地区優勝をもぎ取って、本当にここからがスタートという意識を持って、いい形でチャンピオンシップに臨めるんじゃないかなと思います。

記者の質問に答える齋藤©Basketball News 2for1

-地区優勝が決まった瞬間の思い

 決まった瞬間は、率直に嬉しい気持ちが一番強かったなと思います。結構シンプルな「勝ったら優勝、負けたら優勝じゃない」という(ことで)、プレッシャーを感じることもあった。逆に琉球ゴールデンキングスさんは、過去5、6試合ずっとこういうプレッシャーの中で戦ってたんだなと、すごいなと思いますし、直接対決で先週末しっかり勝つことができたんですけど、西地区6連覇していて、過去7シーズンはずっと琉球さん。西地区というと琉球さんという(状態だった)。自分たちの手でしっかり(地区優勝を)取れたというのは本当に嬉しいです。

-健康な状態でCSを迎えることについて

 今シーズン自体、CSに出られるかどうかわからない状態になってしまったりとか、連敗が続いたりとか、本当にすごく長いシーズンだったと思います。ケガで終わってしまった過去2シーズンも含めてショーン・デニスHCになってから3年、最初の2シーズンはケガ人が出ても言い訳せずに戦い切った。全てを出し切ったという過去の2シーズンがあったからこそ、この粘り強さだったり、我慢強さというのができていると思う。この3年の集大成じゃないですけど、今1人がちょっとケガしちゃっていますけど、昨シーズン一昨年に比べると、全員で(CSに)臨めるというのはすごくいいことだなと思います。地区優勝して、最後連勝で終わって、いい形でホームでCSができるのは本当に良かったなと思います。

-QFシーホース三河戦にむけて

 今日もこの瞬間になるまで、(CSでの対戦相手が)どこになるかわからない状態だった。昨日一昨日までは三河になるか渋谷になるか、あるいは僕たちが負けてしまうとアルバルク東京という(対戦相手が)わからない状態だったんですけど、どちらかというと「ホームで(CSを)やる」という気持ちがすごく強かった。今シーズンは本当に観客動員数もすごく増えていますし、過去2シーズンのCSをアウェイで臨んで、(相手に)ホームの力を見せられたところも含めて、「今シーズンこそはホームでやりたい」という気持ちの方が強かった。

 結果的に三河さんになって、愛知ダービーというふうになりますけど、仲の良い選手がいたりとかはもちろんありますけど、三河さんも勝ちをもぎ取っていい形で2連勝してきてますし、シーズンは(直接対決で)1勝1敗っていう形になっている。本当にここ数試合自分たちらしさ、我慢強さだったり、過去6試合とかはCSらしい試合がチャンピオンシップのような張り詰めた空気の試合ができていたと思う。そういった意味では、楽しみで仕方ないです。

-ロッカールームでの会話

 試合前は須田キャプテンの方から「ここに来られたということをしっかり楽しもう」という話をしていた。試合後は、まずは今日のこの勝ち、地区優勝を喜んだ。今日(月曜日)移動して水曜日にまた練習があるんですけど、「同じようにCSで優勝したら、地区優勝の10倍は喜べるぞ」という話がヘッドコーチの方からあったので、本当に今日はしっかりリフレッシュして、水曜日からCSに向けて、メンタルの部分も切り替えていけたらなと思います。

須田侑太郎の佐賀戦後のコメント

-地区優勝が決まった瞬間の心境

 優勝した瞬間は嬉しい気持ちと、安堵感とが入り混じった気持ちだった。地区優勝は長いシーズンを60試合戦ってきたことに対しての一つの結果だと思う。本当にいろんなことがレギュラーシーズンはありましたけど、その都度その都度みんなで乗り越えてきた。選手だけじゃなくてコーチ陣もそうだし、メディカルスタッフ陣もそうだし、もっというとドルフィンズのフロントスタッフもファンの人もそう。どんなときでも温かく支えてくれて僕たちは気持ちよくプレーさせてもらえた。いろんな人が関わったからこそのこの地区優勝ということは率直に思う。本当にそういう気持ちでした。

記者の質問に答える須田侑太郎©Basketball News 2for1

-健康な状態でCSを迎えることについて

 まずゆっくり(地区優勝を)かみしめたい。過去2シーズンケガに泣いて、なかなか自分たちのポテンシャルを発揮しきれなかったという悔しい思いがあるので、そこはコーチ陣とトレーナー陣がうまく整えてくれて、本当に今ピークの状態を持ってこられてると感じる。すごく選手としてはありがたいですし、本当にいよいよこの3年の集大成というのを見せるときが、出すときが来たなと強い気持ちでいます。

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