横浜ビー・コルセアーズがセミファイナル進出!河村勇輝、天皇杯で敗れた琉球との再戦は「運命」
川崎戦でシュートを放つ横浜ビー・コルセアーズ・河村勇輝(右)©Basketball News 2for1
バスケットボールニュース2for1代表。スポーツニッポン新聞社の編集者・記者を経て、2020年に現メディアを立ち上げる。日本代表やBリーグからNBA、WNBAまで国内外さまざまなバスケイベントを取材。スポーツライターとしても活動している。

川崎ブレイブサンダースとの神奈川ダービー制す

 Bリーグ1部(B1)横浜ビー・コルセアーズ(中地区2位)は13日と14日に川崎ブレイブサンダース(同1位)とチャンピオンシップ(CS)クォーターファイナルを戦い、第1戦を91-86、第2戦を104-84とそれぞれ勝利した。

 エース・河村勇輝が右大腿二頭筋の負傷の影響でプレータイムが制限される中、第1戦では赤穂雷太が3ポイントショット(3P)3本目沈め、11得点を挙げる活躍を見せ勝利に貢献。続く第2戦では、キャプテンの森井健太がキャリアハイとなる18得点(3P4本成功)8アシスト3スティール、森川正明が12得点を記録するなど多くの選手がステップアップ。CS初出場ながら同地区ライバル川崎の本拠地・とどろきアリーナで連勝を果たし、初のセミファイナル(SF)進出を決めた。

 20日から23日にかけて行われるSFでは、ファイナル進出をかけて琉球ゴールデンキングス(西地区1位)と戦う。

横浜BC・青木勇人HCの5/14川崎戦後のコメント

-川崎戦の総括

 まず(川崎、ジョーダン)ヒース選手が今日出場できないというところで、こちらとしてもしっかりと最初からどれだけ昨日の反省を生かしてプレーできるかどうかというのが一番キーだったと思っています。それをしっかりと最初から選手たちが全員で表現できたのが勝因だと思っています。しっかりと自分たちのやるべきことを最後まで遂行できたところは、また次の試合に繋げられるところだと思いますし、この状況でしっかりと全員でタイムを分散させながらプレーできたことはすごく良かったんじゃないかなと思います。

 横浜としては初めてのCS出場だったんですけれども、最初に(CSに)出たこの1回戦が、神奈川ダービーということは、自分たちにとってすごく大きなものであったと思います。まずは、同じ神奈川に本拠地を置いている川崎と横浜という両チームが、このCSの1回戦(クォーターファイナル)で当たる。神奈川の中でこの会場の雰囲気を作り出してくれたブースターの皆さん、そしてクラブ関係者の皆さん、本当にチームとして戦っていてすごく感動する、最高の舞台でした。本当にバスケットボールが美しく見える環境だったというふうに思いますし、両チームとも最後までファイトして、ブースターのみなさんとともに、このバスケットボールの空間というものを最後まですごく素晴らしい雰囲気の中でプレーさせてもらったというのは、自分たちにとってクラブにとってすごく大きなことだと思います。

 あと一つ、横浜はbjリーグから始まって、同じ神奈川県の川崎に対して、2011年から練習試合とかで毎年ボコボコにされながら、ここまでやってきました。bjリーグ時代というのは、リーグでは対戦はないんですけれども、スクリメージとかを行ったときに、本当にもう太刀打ちできないぐらいの(戦力の差があった)。そういう時代をずっと過ごしてきました。我々にとって、やっぱり神奈川ダービーで川崎に勝つというのは一つの目標でもありましたし、川崎のチームがあるからこそ、自分たちはハングリーにここまで神奈川の中でここまでこられたんじゃないかなというふうに思っています。なので、こうやって神奈川ダービーでCSを戦うことに関しては、クラブの歴史として一つ大きな一歩だというふうに思いますし、今シーズン、結局、昨日(第1戦)まで(レギュラーシーズン、天皇杯を含めて直接対決で)3勝3敗という状況だったんですけれども、今日最後勝ち越して終われたということは、クラブとしてまた一つ歴史を作れたんじゃないかなと思います。

 やっぱり今までライバルとして見られてなかったかもしれないですけど、そこに対してしっかり自分たちが地道に、いろんな選手、クラブスタッフ、フロントの方々、ブースターの皆さんがここまで横浜ビー・コルセアーズを繋いできてくれた。そんな思いを今回、コートにぶつけて戦えたということは、また一つ大きなことなんじゃないかなと思っています。

 次、(CSセミファイナルで)琉球と当たることになったんですけども、天皇杯準決勝で琉球に負けています。(天皇杯で)沖縄アリーナの雰囲気の中で試合ができました。あれは自分たちにとってすごく新しい経験だったと思っています。試合が終わった後、河村勇輝選手もそうですし、「CSでもう一回行き勝ちましょう」という声が選手から上がっていました。あの場にクラブとして立てるってことは素晴らしいストーリーだとに思いますし、そこまで持ってきたこのクラブ関係者、ブースターの皆さん、本当に誇りに思います。そんな思いを込めて、今週準備して、琉球戦に挑んでいきたいなと思います。

記者の質問に答える青木勇人HC©Basketball News 2for1

-今シーズンのチームの成長について

 見ていて楽しいな、と思います。やっぱりいろんなエラーや失敗をしたり、プレータイムが少ない時間帯というのもあると思うので、そういうときにへこんだり腐ったりする選手が1人もいなかったというのは、すごい強い若い選手たちだなと思っています。

 その代わり、うちのチームだと結構チャンスはあると思っているので、この試合ではプレータイムも少なかったけれども、どこかでクロージングで試合に出たりとかっていう、そういうメリハリはつけてここまで戦ってきたつもりなので。その段階でそのチャンスで自分のことを表現できたかどうかというのは結構見てる方だと思います。観察するのは結構好きなので。どういう表情しているとか、帰ってきたときの様子だとか、あとは手応えがあったのかどうかとか、納得して帰ってくるのかどうかというのは結構見る方が多いんですけれども、そういう中で1人1人が与えられたチャンスをここまでしっかりと生かしながら、成長してきた。

 特に須藤(昂矢)選手、昨日(第1戦)とか全然点は取ってないんすけども、ディフェンスであれだけ存在感を示せるようなってきたのは、去年から蒔いてきた種だと思っていますので、少しずつ蒔いてきた種が少しずつ開いているという状況に今はあるんじゃないかなと思っています。

横浜BC・森井健太の5/14川崎戦後のコメント

-川崎戦の総括

 本当に今日の試合は最初から厳しい試合になるというのは、昨日の時点でわかっていましたし、ケガ人も川崎さんに出てしまって、いつもと違う雰囲気の中で始まったんですけど、レギュラーシーズンの中で相手選手が出られない場面で、なかなか自分たちの本来の姿を出せないっていうゲームが何試合かあって、その経験を思い出して自分たちのあるべき姿を出そう、とチーム全体でしっかり気持ちを込めて(試合に)入れたというのが今日の試合の全てかなと思います。

記者の質問に答える森井健太©Basketball News 2for1

-得点、3P成功数でキャリアハイの活躍だったが、どういう気持ちで試合に臨んだか

 河村選手がいつものプレーはできないというのが先週の日曜日(5/7)の時点で大体わかっていたんですけど、その中でコーチ陣からもそうだし、選手の中でも不安というのはあまりなかった。河村選手が怪我をして出られない期間がレギュラーシーズンにあったんですけど、そこでの経験がこの舞台で生きたと思います。

 僕自身、河村選手のようなプレーはできないんですけど、自分にしかできないことはあると思っていて、ディフェンスの部分だったり、ゲームをコントロールすることだったり、自分の役割をまず100%やることがチームに対しての一番の貢献だと思うので。今日の出だしに(チームとして)ディフェンスから走ったというのは、横浜の一つの武器だと思うので、そういったプレーが序盤から出ていたというのは、自分としてもチームとしても良かったかなと思います。

 シュートの部分に関しても、レギュラーシーズン中でも自分のところを空けてくるチームというのはたくさんありましたし、レギュラーシーズンの中では外してしまう場面、落としてしまうたくさんあったんですけど、チームメイトからそのときに「自信を持ってプレーしてほしい」「シュート打って欲しい」と言われていたので。僕も今シーズンはアテンプトも結構増えていたと思うので、その経験が今日に生きたと思いますし、何より昨日の時点からタッチも良かったし、その部分で思い切り打てたというのが、本当にチームとしてはいい形になったと思います。

-シュートを決めた時のチームメイトからの反応は

 この試合だけじゃないんですけど、僕がシュートを決めると、チームが盛り上がるっていう(笑)。僕だけじゃないんですけど、本当に素晴らしいチームメイトだと思うし、味方のプレーに対してこんなに喜べるチームってなかなかないと思うので。そういった部分で、60試合の中でもそうだし、今日もそうだし、苦しい場面たくさんあったんですけど、チームがお互いを支え合って、自分の強みというのを出せているのが今年の横浜の強みだと思うので。そういった部分は今日も全員が頑張った成果かなと思います。

横浜BC・河村勇輝の5/14川崎戦後のコメント

-川崎戦の総括

 本当に川崎さんの状況がタフということは試合の前に分かった上で、その中でも自分たちがやるべきことを遂行するしかない(と思っていた)。特に今日は前半から、特に1クォーターにジャンプスタートを切れて、最初のディフェンスのインテンシティが40分間続いたのが本当によかったかなというふうに思います。

記者の質問に答える河村©Basketball News 2for1

-森井の活躍について

 そこまで驚きは全くないです、(森井の)活躍に対して。全く驚きはないし、プレータイムがレギュラーシーズンは僕が出ると少なくなっている中で、プレータイムも多く与えれば与えるほど本当に存在感が増す選手だなって僕は思っています。周りのチームだったり、世間がどういう評価を彼にしているかわからないですけど、過小評価されている選手だなって僕は思います。本当にディフェンス面においても、僕は一番マッチアップするのが嫌だなと思うのは練習中の健太さんだと思っているので。それぐらい本当にディフェンスの強度は素晴らしいですし、何よりゲームコントロールに長けている。あとは自分の強みを最大限に生かせる選手だなと思っているので。

 (世間からは)どういう評価かわからないですけど、いろんな戦術的なことや、外から見ていて健太さんへのディフェンスも含めて、すごく過小評価されているんだなって僕は思っています。

-SF琉球戦に向けての準備、意気込み

 天皇杯ではすごく悔しい敗戦をして、どこかで絶対やり返したいっていう気持ちはチーム全員が持っていたので、こういったタイミングでセミファイナルで琉球さんと戦えるというのはまたこれも運命なのかなというふうに思いますし、やり返すチャンスがあるということは、やり返すことが自分たちにとってのモチベーションにもなります。(琉球は)西地区優勝もされていて、名古屋(ダイヤモンドドルフィンズ)さん相手にも2連勝していて、勢いに乗っているチームだと思うので。でも、特に自分たちが何か変えるというわけではなく、これまで積み上げてきたものだったり、今回川崎さん相手にできたことできなかったことをこの1週間でしっかりと準備して、さらに自分たちのやってきたことをインテンシティ高くやるだけかなと思います。

-勝てば横浜アリーナでのファイナルになるが、そこへの思いは

 すごくありますね。やはり今回(川崎戦)もアウェーという中でも本当にたくさんの方に応援しに駆けつけてもらって、ホームなんじゃないかと思うぐらいの声援だったり、クラップがあって、すごく僕たちの背中を押してもらいましたし。やはりホームで、たくさんのファンの前でプレーできるということは本当に幸せなことなので。そういった意味では、やはり横浜のホームでもう一回バスケットがしたいというのはありますね。

(滝澤 俊之)

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