パリ五輪を戦う最終メンバー12人が決まったバスケットボール男子日本代表は10日、都内で記者会見を実施。トム・ホーバスヘッドコーチやロスター入りを果たした選手12人が登場し、パリ五輪に向けての意気込みなどを語った。
5月20日から始まったディベロップメントキャンプからおよそ1か月半に渡って続いていた代表選考。ホーバスHCは「難しかった」と正直な感想を吐露する。
「『この選手が悪い』とかじゃなくて、『誰がうちによくフィットするか』をいろいろ見た。(合宿中も)雰囲気はすごいよかったと思うけど、やっぱり悔しさとか緊張感が結構あったかなと思う。今日(10日)、12人の練習をやって、雰囲気がちょっと変わった。何か落ち着いている感じです」
また、最終選考で惜しくも落選し、ファンからも大きな反響を呼んでいた川真田紘也、佐々木隆成の2名は「リザーブ選手」に選出。ケガ人が出た際の「保険」とし、「パリ五輪の前の25日」までチームに帯同することが指揮官から発表された。
左ふくらはぎのケガで練習に参加できていない渡邊雄太は、足の状態について「今日もMRIを撮って、順調に回復している」と説明。「オリンピックは問題なく出られるだろうとのこと」とパリ五輪本番に間に合うことを示唆した。
日本代表は近日中にヨーロッパへと渡り、19日にドイツ(FIBAランキング3位)、21日にセルビア(同4位)との強化試合を行う予定。パリ五輪では27日にドイツ、30日にフランス(同9位)、8月2日にブラジル(12位)と対戦する。パリ五輪8強入り(1次リーグ突破)を目指す日本だが、8強入りのためには各グループの上位2チームに入る、もしくは各グループ3位のチームのうち上位2チームに入ることが条件となる。
エースの八村塁は「3年前の東京五輪の時に3連敗して、結果としても全試合20点差とかで負けていたり、あまり僕らとしてもやり切った感がなかった。(前回出場したメンバーの)富樫君と雄太さんと雄大さんと(五輪が)終わった後に『もう一回オリンピックに行こう』という話をしていた」と振り返る。リベンジを目指すパリ五輪の舞台については「自分たちのレベルが上がっている中で、また(五輪を)迎えられることがすごくうれしいですし、僕もみんなとプレーできる機会をすごく楽しみしている。東京五輪の思いを含めてパリ五輪で戦いたい」と力強く宣言した。
選手のコメント
富樫勇樹のコメント
この12名のロスターに残れたことを本当にうれしく思いますし、チームとしてベスト8という目標があるので、そこにたどり着くために僕ができることをやっていきたいと思います。そして、僕自身2度目のオリンピックになるので、このオリンピックの舞台は特別で誰もが立てるところではないと思っているので、しっかり責任を持って戦っていきたいなと思います。
河村勇輝のコメント
このオリンピックの12人のメンバーに入ることができて本当に光栄に思います。自分の1つの夢でもあったので、選ばれた時にはすごく嬉しい気持ちと、身が引き締まる思いでした。必ずベスト8という目標を達成するために、自分の役割であるペイントアタック、スコア、アシストのバランスも非常に大事になってくると思う。ポイントガードとしてのゲームコントールの部分を必ず遂行していければいいなと思います。
渡邊雄太のコメント
まず12人に選ばれたことを光栄に思っています。僕もこのチームでは(五輪の)経験がある者として、コート内外でしっかりとリーダーシップを発揮して引っ張っていけたらなと思っています。
八村塁のコメント
2回目のオリンピックということで僕もすごく楽しみですし、こうやってチームでまた日本代表としてやれることを誇りに思います。その中で、僕が今までアメリカでやってきた、NBAでやってきた経験をチームメイト、そして日本のみなさんに見せられること。役割としてはオフェンスでもディフェンスでもリバウンドでも、プレーで引っ張っていけたらいいなと思います。