3月16日、さいたまスーパーアリーナで第99回天皇杯全日本バスケットボール選手権大会決勝戦が行われ、千葉ジェッツが琉球ゴールデンキングスを117-69で破り、2大会連続となる優勝を果たした。
昨年の第98回天皇杯決勝戦、そしてBリーグチャンピオンシップファイナルと同じ顔合わせとなった今大会の決勝戦。屈指の好カードとなっただけに激戦が予想されたが、ふたを開けてみれば千葉Jが48点差をつけて圧勝。20得点を挙げた富樫勇樹は2大会連続のMVPに選出された。
試合後、千葉Jのジョン・パトリックヘッドコーチ、富樫、原修太らが記者会見に登場し、記者の質問に答えた。
ジョン・パトリックHCのコメント
-琉球の高さに対してどう対抗したか
(琉球の)インサイド選手の幅が広く、白熊2人とグリズリーベア1人という(感じだった)。本当に力があるビッグマンに対して、今日「40分リバウンドを戦いましょう。ボックスアウトしよう」といっていましたけど、選手がコートで怖がらなかったからこそ、こういう結果になったと思います。
うちのクイックネスが有利な点でスペーシングをよくして、それでオフェンスリバウンドが取りやすい(状況をつくった)。外から中に入って、オフェンスリバウンドが取りやすかった。ムーン(ジョン・ムーニー)もゼイビア(クックス)も取っていたし、(荒尾)岳もタッピングして、本当に全員でやっていたと思います。ダブルチームが非常によく効いて、我々がチームで40分間、3ターンオーバーしかなかったのは、すごいし、ガードたちが多分ターンオーバーがゼロです。それは、本当にパーフェクトに近い試合で、向こうのプレッシャーに対しても冷静にボールが動いていたと思います。
-厳しいスケジュールの中での優勝について
まずはヨーロッパの経験もあるし、ヨーロッパのファイナル4に3回参加しているけど、いつもリーグの方が自分の国の試合(リーグ戦)をファイナル4の前に動かすということがある。(Bリーグでは)それがなくても、選手たちは言い訳なしで頑張っていて、フィリピンで(東アジアスーパーリーグを)優勝できたと思います。フィリピンの後で、今週は平日の試合がなかったから逆にフィリピンでの2試合がすごくいいリズムをつけられた。試合のリズムが失われないで、その点で逆に向こう(琉球)に比べて有利なゲームリズムはついていたと思います。
富樫勇樹のコメント
-117得点とオフェンスが好調だった要因
かなりシュートタッチがみんな良かったのはもちろんですけど、やっぱりこの27アシストという結果が本当にボールがよく回っていたと思います。オープンな選手がいればすぐパスを出して、本当にチームメートを信頼してプレーした結果だったと思います。
-過密日程の中での優勝について
日程的にEASL(東アジアスーパーリーグ)も含めてスケジュール的にはタフですけど、やっぱり試合勘も含め、優勝して帰ってこれたので、その勢いがすごく大きかったです。琉球さんはリーグ戦が10日、11日空いての試合だったので、正直リズム的にはかなり難しかったのかなと思います。
-相手の厳しいディフェンスの中で意識していたこと
後半に関してはちょっともう何をしてもうまくいくような状態だったので、あんまりあれですけど。前半はしっかり我慢しながら良くない時間帯もありましたけど、チームとして打つべきシュートを自分たちでしっかり作って、打つべき人が最後しっかり打つことできたのかなと思います。
-自身やスミスの序盤のシュートでチームが勢いづいたことについて
それは毎試合、もちろん僕も(クリストファー・)スミス選手もそれが仕事なので。
原修太のコメント
-試合へのモチベーションについて
本当にメディアの皆さんがどれだけどう思ってたかわからないですけど、本当に「琉球優位」ってすごく(情報が)流れてきたので。プラス、琉球は強いのもわかってますし、去年(CSで)負けているので。そんないろんな要素があって、本当に負けたくないっていうのを勇樹ともよく話していた。それが自然と(試合中に)ガッツポーズか何かが出たのかなとは思います。
-EASL、天皇杯とBリーグでの3冠の可能性について
(重要なのは)何冠って気にしないことじゃないですかね。もう別に(東地区での)地区優勝は正直そこまで狙ってない。もちろん、この後の試合全部勝つことが大事ですけど、アルバルクも宇都宮もすごくいいチームなので。そうやって負けることもないので、自分たちのことにフォーカスして、1シーズン戦い抜くことが大事かなと思います。