QF2連敗で敗退のアルバルク東京 テーブス海は前を向く「この経験も自分たちの財産に」
アルバルク東京のテーブス海©Basketball News 2for1
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 Bリーグ1部(B1)は9日から11日にかけて各地でチャンピオンシップ(CS)・クォーターファイナル(QF)が行われ、全体4位のアルバルク東京は有明コロシアムで同5位の千葉ジェッツと対戦した。

 10日の第1戦では、序盤から千葉Jの速さとフィジカルに悩まされ、第1クォーターを8−28と20点のビハインドを背負う展開に。それでも前半を26-39と差を詰めて終えたものの、後半も千葉Jの3ポイントシュート攻勢を止めきることができず。53−78で黒星発進となった。

 後がなくなった第2戦。修正をはかったA東京は序盤、第1戦から格段に強度を上げたディフェンスで千葉Jを抑えにかかる。レオナルド・メインデルが気迫あふれるプレーでチームに流れを引き寄せるも、千葉Jのビッグマンを止められず、14−22で第1Qを終える。第2Q、千葉Jは富樫勇樹の3Pシュートが爆発。このクォーターだけで富樫に5本の3Pを許し、一気に点差を離されてしまう。後半になっても点差を縮めることができず、最終的に65−92で敗れ、QFを2連敗でポストシーズンを終えた。

 第2戦では、メインデルが17得点8リバウンド、古巣対決となったセバスチャン・サイズが16得点7リバウンドとチームをけん引し、テーブス海が11得点を記録した。

 試合後の記者会見では、デイニアス・アドマイティスHCとテーブス、小酒部泰暉大倉颯太が記者の質問に答えた。

デイニアス・アドマイティスHCの千葉J戦後のコメント

ー千葉J戦・第2戦の総括

 まず、ファンの方々に、昨日今日(第1戦、第2戦)と我々(A東京)らしくないプレーをして本当に申し訳ない。残念な気持ちです。

 今日は負けてしまったのですが、第1Qからしっかりとディフェンスをアグレッシブにプレーに入りましたが、小さい、細かいディティールのところから相手にセカンドチャンスポイントを4点与えてしまった。流れを完全に自分たちの方につかみきれず、ずるずると千葉(ジェッツ)さんのリズムでプレーしてしまいました。本当に悔やまれる負けですし、非常に悔しい気持ちです。ちょっと今は言葉が見当たりません。

記者の質問に答えるデイニアス・アドマイティスHC©Basketball News 2for1

ーテーブス海をはじめ、A東京のガード陣と千葉Jのガード陣の違いをどう感じたか

 昨日の試合に関しては、シーズンの中で一番出来の悪いゲームだったと感じている。今日は必ず選手たちが気持ちを切り替えて全力で、昨日の借りを返すという気持ちで、熱い気持ちで入ってくれたと思う。出だしは良かったが、途中から集中力が切れた段階でズルズルと千葉さんにリードを広げられてしまった。やはりオフェンスのところでオープンシュートやレイアップを決めきることができなかったところがこの結果になったと思います。

 崖っぷちの中で、プレッシャーのある中での試合だったと思うが、選手としてはそれをプレッシャーとしてではなく、プレッシャーとともに試合を楽しむ、エンジョイする。そして結果を残すことが必要でした。今日のゲームに関しては、「40分間のゲームではなく、1ポゼッション、オフェンス一つ、ディフェンス一つ。それを40分間トータルしたら必ず結果はついてくる」という話をしましたが、なかなかそういう結果にならなかったことが非常に心残りで残念です。

 テーブス海については、コーチ陣からの信頼もありますし、信じています。チーム、チームメイト、コーチングスタッフ全員から彼の成長は感じられたと思いますし、この経験を必ず彼は力に変えて来シーズン帰ってきてくれると思います。天皇杯決勝とこのQFで敗退しましたが、代表チームの活動の経験などが彼にとって、そしてチームにとって素晴らしい財産になると信じています。

ー今シーズンを振り返って

 試合が終わったばかりで、今言葉を探すのはとてもとても難しいです。ただし、ちょっと波があったシーズンだったので、そのあたりが心残りです。

 最後に、今シーズンありがとうございました。コーチとしても、メディアの皆さんにはとても感謝しています。ありがとうございました。

テーブス海の千葉J戦後のコメント

ー千葉J戦・第2戦の総括

 今日は本当に出だしの方から昨日の修正点、千葉さんは3ポイントが得意でスミスさんやホグ選手だったり、そこにうまくプレッシャーをかける、あとはイージーなポイントを、特に出だし部分でやらせないというところで、いい入りにはなった。ただ、向こうのオフェンスの爆発力をチームとしておさえることができず、オフェンスでは逆にイージーなポイントを取ることができなくて、重い展開になってしまったのかなと思います。

記者の質問に答えるテーブス©Basketball News 2for1

ー今シーズンを通して自身が築いたものは

 このCSの2試合だけ見てしまうと何もできなかった、何も成長できなかったというふうに捉えることもできるんですが、僕は実際そう思っていなくて。間違いなく昨シーズン、同じQFで琉球(ゴールデンキングス)に負けて、その悔しさをバネに今シーズンずっとチーム、スタッフ一丸となって戦ってきた。天皇杯も去年QFで負けて、今年は決勝までいくことができて。Bリーグのシーズンでいえば、またQFで負けてしまったことになった。けれど、僕はディフェンスもオフェンスも、負けた試合、勝った試合、全部その経験を生かして一人一人が考えながらチームのためにプレーするという意味では、間違いなく去年より成長できた。

 今回はそれがいい結果にはつながらなかったけれど、誰一人自分のためにプレーする選手もいなかったですし、みんなコーチングスタッフが考えてきたスカウティングの部分だったりを遂行しようと思ってプレーしていました。

 やっぱりこうやってシュートが入らないとか、向こうのシュートが入って試合に負けるというケースもあるので、それで全部台無しにしたくないというか。この経験も自分たちの財産になると思うので、これからが勝負なのかなと思います。

小酒部泰暉の千葉J戦後のコメント

ー千葉J戦・第2戦の総括

 昨日と同様、相手のやりたいことをやらせてしまって、自分たちが後手に回ってしまって、最後まで相手のやりたいことをやらせてしまった試合かなと思います。

記者の質問に答える小酒部泰暉©Basketball News 2for1

ー今シーズンを振り返って

 中盤までは、去年抱えていた問題というか、オフェンスの部分の積極性とかできていたと思うんですが、天皇杯明けくらいからなかなかちょっとコンディションが落ちてしまって、CS直前まで引きずってしまっていた。今シーズンの反省として、そこのモチベーションというか、コンディションが終盤にかけて下がってしまった部分を改善して、(来シーズンの)CSを万全な状態で迎えられたらと思います。

ーアドマイティスHCとは3年目となったが、学びや得ていることは何か

 一番信頼されているのはディフェンスの部分だと思うので、(今回)こういうゲームになってしまったんですが何が何でもやるべきことかなと思いますし、もっとクリエイトの部分で信頼を得られればなと思います。

大倉颯太の千葉J戦後のコメント

ー今シーズンの結果を振り返って

 僕自身、本当に満足できなかったシーズンで。僕たちのバスケットって勝って報われるというところが多くて、みんながエゴがあっても我慢して、信じてやっている中で、今回はこういう結果で終わって不甲斐ない。僕ももっとできたことがあったんじゃないかと思うし、ステップアップしないとこれ以上の結果はないと思うし、ここはチームみんな同じことを思っていると思う。一人一人がベクトルを自分に向けてステップアップしていかないと。何かを変えないとこの結果は変わらないと思うので、僕も本当にリラックスせずに新しい自分を見つけられるようにやっていきたいと思います。

記者の質問に答える大倉颯太©Basketball News 2for1

ー個人としてはけがで離脱することなく過ごせたシーズンだった

 けがなく追われたところは良かったかなと思います。小さい怪我とかはちょっとあったりはしたんですが、パフォーマンスチームのトレーナーやストレングスコーチのサポートがあってこのシーズンやりきれたと思うので感謝したい。次のステップとして、新たな自分になれるようにしっかりやっていきたいと思います。

ー古巣・千葉Jとの対決はどうだったか

 本当に楽しかっですし、やられて悔しい部分はあったんですけど、千葉らしさが出た試合だったと思います。このまま優勝してほしいなと思います。

健闘を讃えるセバスチャン・サイズ(左)とレオナルド・メインデル©Basketball News 2for1

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