シーズン4勝目を挙げた川崎ブレイブサンダース 篠山竜青は今後に意気込み「まだ一皮、二皮むけないといけない」
川崎ブレイブサンダースの篠山竜青©Basketball News 2for1
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 Bリーグ1部(B1)は12月5日から7日にかけて各地でレギュラーシーズン第12節が行われ、東地区の川崎ブレイブサンダースはアウェイの京都市体育館(京都市)で西地区の京都ハンナリーズと対戦。第1戦を65-78、第2戦を80-77とし、1勝1敗で同節を終えた。

 第1戦を敗れて迎えた第2戦。川崎は昨季まで京都に在籍していた水野幹太が3ポイントを決め、幸先の良いスタートを切ると、ディフェンスでは激しいボールプレッシャーをかけ、第1クォーターだけで京都から7つのターンオーバーを奪う。オフェンスでは津山尚大とけがから復帰したばかりのロスコ・アレンを中心に得点を重ね、試合の主導権を握る。第2Q、第3Qは京都の得点をそれぞれ14点、10点に抑えるなどして最大19点リードを奪った川崎がこのまま逃げ切るかと思われたが、第4Qに入ると京都の激しいプレスディフェンスを前にミスが増え、猛追を許す。4点差まで詰められたものの、終盤には篠山竜青が冷静にフリースローを沈めるなどして、川崎が80-77で逃げ切った。

 川崎はアレンが16得点、ドゥシャン・リスティッチが13得点11リバウンド5アシスト、篠山竜青が14得点6アシスト2スティール、津山尚大が11得点を記録し、通算成績を4勝16敗とした。試合後の記者会見では、勝久ジェフリーHCと篠山が記者の質問に答えた。

勝久ジェフリーHCの京都戦後コメント

――京都戦の総括

昨日(第1戦)の反省点をチームとして共有して、多くの時間帯で克服することができたと思います。まずはディフェンス面でしっかりボールプレッシャーをかけて自分たちのリズムを作るところを、各クォーターで出来た時間帯があったと感じています。ただし2クォーターはディフェンスがルーズになって後手後手になっていたところをハーフタイムに話し合って、3クォーターでプレッシャーをかけて自分たちのリズムを作ることを選手が体現してくれました。

オフェンス面では相手のフルコートプレスやトラップに対して、昨日は受け身になっていたところを今日(第2戦)は昨日と比べたら一人ひとりが積極的になってプレーしていたと思います。そこは間違いなく成長だと思います。ただし最後の最後で相手が一番激しく来る中、まだボールから逃げてしまう、自分から貰いに来ないところがあったので、引き続き全員が強い気持ちをもってコートに立つというのをしっかり課題として受け止めて次に進みたいと思います。ファミリーの皆さんの声援が本当にパワーになりました。昨日も今日も本当にたくさんの応援ありがとうございました。

記者の質問に答える勝久ジェフリーHC©Basketball News 2for1

――第1戦で京都のタプスコットにやられていたツーメンゲームについて、修正した部分は

昨日と比べてカバレッジを少し変化を加える必要があったと思ったので、目先を変えて選手たちが前半のところで上手くトーンセットしてくれた。そのあとはまた昨日みたいに緩いディフェンスになった部分があったので、もう一回ディフェンスでトーンセットできるように後半リマインドしました。昨日と比べたら多くのズレは作られなかったんですけど(タプスコット選手が)タフショットを決めるところは流石でした。

――水野の3Pから始まったゲームでチームとして気持ちよく入れたと思うが、水野の今日のゲームの評価は

コートに立つ気持ちと相手に立ち向かう姿勢が素晴らしかったです。昨日もオープンショットを迷わず打って、昨日は入らなかったですけど全く気持ちは変えずに積極的に打ったり、ボールを自分から貰いに行ってカッティングで空いているところを見つけてフィニッシュしたり、すごく気持ちが見れました。ディフェンスではプレッシャーをかけてくれた。あとはテクニックですね。もっとテクニックのところで下半身で守って手をもっと見せることが出来たら、もっと長い間コートに入れたかもしれないです。

篠山竜青の京都戦後コメント

――京都戦の総括

バイウィーク中は代表活動や怪我人の影響で5対5ができない状況がありながら、ベースを上げるところに取り組んできました。序盤はシステム、戦術以前に一人ひとりのボールプレッシャーのかけ方やポジショニング、ヘルプ、ローテーションの基礎・基本がしまらないところが続いていたので、ヘッドコーチがジェフさん(勝久HC)に変わったこともあり、そういったところに立ち返るというところでバイウィークを過ごしてきました。

習慣を変えることは一、二週間で全てを変えるのは難しいと思います。そういった意味で、昨日の試合はまだまだやろうとしたことができず反省点が多い。ただ、バイウィークずっとやってきたのにできないことが明確になった分、一つの負けの悔しさはそれぞれ大きかったと思うし、その中で二日目は結果にも出たので、昨日より良かったと思います。まだまだベースのところや一人一人がリングに強くアタックするメンタルの部分がまだ一皮、二皮むけないといけないチーム状況ですので、そこに向き合ってやっていこうというところです。

記者の質問に答える篠山©Basketball News 2for1

――負けが先行しているチームではゲームクロージングが難しい部分があると思うが、チームメイトにはどのように声をかけたか

メンタルの部分ですね。一人一人が強くリングに向かう気持ちをいかに持続できるかどうかだと思います。プレスが来るのはわかってますし、プレスに対してこういうふうにオフェンスをセッティングしようと準備してきました。ただ、それを実行するのはコートの上の5人だし、システムだけなぞって弱気になればそこから潰されているところが今日も如実に出たと思います。なかなか結果が出ないと結果だけの部分に毒されてきて、全部が悪いように見えてきたりやってることが正しいのかどうかというところになってきたりするんですけど、しっかり紐解いて一人一人自分がやるべきことをやっているのか、チャレンジできているのかいないのか、その結果がどうなのかみたいなところを一個一個冷静にやっていかないといけないと思う。今日の試合も反省点はたくさんあって、一人一人の成長のために積み重ねていけばいいなと思うし、一人一人の成長イコールチームの成長なのでチームみんなで積み上げていけたらなと思います。

――4Q終盤フリースロー時に京都ブースターからのブーイングがすごかったが、その時の思いは

自分の感覚であって、みんながこういう気持ちでやれということではないですが、37歳にしてこういう盛り上がる会場で4Q残り2分に出させていただいて、こんなブーイングをいただけるって本当に幸せだなって思いながら打っています。 

(金澤朱志)

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