
Bリーグ1部(B1)は12月5日から7日にかけて、各地でレギュラーシーズンの第12節が行われ、東地区のレバンガ北海道は、6日と7日の両日にアウェイの青山学院記念館で、同地区のサンロッカーズ渋谷と対戦した。
80-77で接戦を制し、連勝を8に伸ばした第1戦。翌日の第2戦も序盤からリードチェンジを繰り返す展開となったものの、北海道は富永啓生、ジャリル・オカフォーを軸に得点を重ねる。73-72で迎えた第4Qでは、ケビン・ジョーンズが11得点を決めるなど気を吐き、残り5秒にドワイト・ラモスがダンクを決め、最終的に100-94で勝利。アウェイで2連勝を飾り、連勝記録をクラブ史上最多となる「9」に伸ばした。
第2戦では、富永がチーム最多となる27得点4リバウンド1アシスト、次いでオカフォーが22得点3リバウンド5アシスト、キャプテンのジョーンズが19得点8リバウンド2アシストを記録した 。ラモスは3Pシュート2本を含む15得点3リバウンド4アシストの活躍を見せた。
北海道は第12節を終えて通算16勝4敗とし、東地区首位・宇都宮ブレックスとゲーム差0の3位につけている。試合後の記者会見では、トーステン・ロイブルHCとジョーンズが記者の質問に答えた。
トーステン・ロイブルHCのSR渋谷戦後コメント
ーーSR渋谷戦・第2戦の総括
今日(第2戦)の試合は本当にタフな試合で、渋谷さんが自分たちのスイッチディフェンスに対してうまくアタックしてきた、ミスマッチをついてきたというところ。特に前半3Pシュートが60パーセントの確率で決めている中、自分たちもディフェンスでいろいろなことを試しましたが、それにもかかわらずシュートを決めてきた。そこは渋谷さんの素晴らしいパフォーマンスに敬意を表したいと思います。
ーーケビン・ジョーンズ(KJ)について。第1戦でも終盤リーダーシップをとってくれたとのことだったが、今日もまさにそういう場面があったように感じた。どう評価しているか
今日も、勝因の一つの理由としてKJが終盤でビッグショットを決めきって勝ったというところで、そこは彼の経験などからリーダーシップを発揮してプレーしてくれた結果かなと思います。

ーー今シーズンここまで好調をキープできている要因は
まず、このチームのケミストリーがとてもいいのではないかなと思います。(好調の要因として)大きい点としては、選手たちそれぞれが自分たちの役割を理解して、そしてそれ以上に大事なのがそれを受けいれているということだと思います。このチームにはオールラウンダーなスーパースターな選手はいないので、それぞれがロールプレイヤーとして自分の役割を理解して、今なぜコートに立っているのか、ベンチから(コートに)入ってくる時どういう役割を求められているのか、何をしたらいけないのかというのは全員が理解しています。サブで選手を入れ替えする時でも、誰一人「なぜ自分が出るのか、なぜ自分がベンチに戻るのか」という違和感はまったくなくプレーしています。そういうケミストリーのもと、そういうチームの指揮をとるのは自分としてもとても楽しんでいます。
バスケットに関しては、このチームはシューターがいるということを皆さん理解していると思いますが、やはりこのチームはペイントの中での得点力がリーグの中でもトップだと思っています。それはただインサイドにボールを預けるだけの得点ではなくて、ガード陣がスラッシングドライブをして点数をとる。今日も60点ペイントで取れたというのは誇りに思っていいと思いますし、このチームの武器のひとつかなと思います。
ーーHCからの指示がシンプルで遂行しやすいと選手へのインタビューで聞いた。チームが動きやすいプランニングを意識しているのか
自分たちのフィロソフィーとしてもシンプルにやろうと、「K.I.S.S.(Keep It Simple,Stupid)」というものの訳で、バスケットを複雑にしすぎるのは指導者の責任だと思います。そこはあまり自分のスタイルでもなく、スタッフにも同じことを言っているのですが、選手たちを混乱させてはいけない。なるべくシンプルに。あとは彼らがコートでクリエイティブにプレーできるような環境を常につくるように心がけています。
ーー第2戦の富永の評価と、9連勝についての感想は
富永選手に対してのコメントは常に変わらず、彼には無理なシュートを打ってもらいたくないということ。今日の試合、どちらかというとちょっと無理なシュートを打ち始めていたのではないかなという印象です。もう少しボールを回しても良かったのではないかなと。最後の方、特にKJとツーメンゲームに対して、相手のスイッチに対してしっかりパスを出せていたので、彼が27得点取ったというところ以外、ボールシェア、無理をしてシュートを打たないというところはまだ課題のひとつかなと思います。
また、彼が今後ステップアップするためには、よりパスの質を上げていかなければならない。ビジョンはしっかりコートに見えているので、しっかりパスを出せる選手になってもらいたいという思いは変わりません。 このチームは先を考えないようにしていて、一つ一つの試合、全試合が自分たちにとっては決勝のような形で挑んでいます。今までやり続けたことを継続して、アグレッシブに前進していきたいと思います。
ケビン・ジョーンズのSR渋谷戦後コメント
ーーSR渋谷戦・第2戦の総括
今日はタフな試合でした。正直、2試合ともタフな週末の試合で、ただ2試合とも最終的に勝てたということは、特にアウェイで、特に強豪チームに勝てたことはチームにとっても本当に満足です。今いいところはやり続けて、この流れを引き続き次節に持っていきたいと思います。
ーー古巣・SR渋谷が対戦相手ということで気持ちも入っていたと思うが、改めてこの2日間を振り返るとどうか
古巣と戦うということはプラスアルファのエネルギーがありましたし、もちろん渋谷のスタッフにも友人が多いので、そういうチームと対戦する時は自分の中でも燃えるものがあります。ひとつでも勝てたらいいなと思っていましたが、二つ勝てたので良かったと思います。

ーー接戦を勝ちきることや連勝が、自身のプレーやメンタルにもいい影響を与えているか
正直、チームとしてもここまで競る試合を続けてプレーしたいという思いはないですが(笑)、結果そうなっている中、その経験を積むことによって良い意味でリラックスして、余裕を持ってプレーできる部分があると思います。メンタル的にも、そういう接戦をアプローチすることによって、もしかしたらこういう結果も出せているのではないかなと思います。
ーー昨日の取材で、HCから「北海道は若いチームで、その中でKJがリーダーシップをとってまとめてくれている」という話があった。キャプテンとして、今勢いのあるチームをどのようにまとめているか
チームによく言っているのは、今の状況、どんな状況であっても絶対負ける試合があるということと、もっともっと成功するために、もっともっと成績を上げるために自分たちがやらなければいけないことをやること。このチームはポテンシャルをまだ全部発揮できていないと思うので、そのポテンシャルに向かって、リラックスしないでハングリー精神を持ってやり続けようというのは常にチームに言っています。






