
Bリーグ1部(B1)は5月9日から11日にかけて、各地でBリーグ2024−25 ポストシーズンのチャンピオンシップ(CS)・クォーターファイナル(QF)が行われ、全体5位の千葉ジェッツはアウェイの有明コロシアムで同4位のアルバルク東京と対戦した。
10日の第1戦は、序盤、瀬川琉久の3ポイントシュートを皮切りにクリストファー・スミスがフリースローや得意のアウトサイドシュートで得点を重ね、第1クォーター中盤から第2Qにかけて15−0のランを決めるなど、A東京を一気に突き放す。14点リードで迎えた後半も攻撃の手を緩めず、78−53と25点差をつけてシリーズを先勝した。
翌日の第2戦、A東京の強度高いディフェンスをもろともせず、ディー・ジェイ・ホグ、ジョン・ムーニーが着実にインサイドでゴールを決めていく。8−0のランでリードを奪い、第2Qへ入ると、富樫勇樹の3ポイントシュートが爆発。残り7分42秒に1本目を決めると、そこからさらに4本、計5本放った3Pシュートをすべて成功させるなど、独壇場の大活躍。後半もスミスや瀬川、金近廉などが長距離砲を次々と沈め、92−65で快勝。アウェイの地で2連勝とし、セミファイナル(SF)進出を決めた。17日から19日にかけて行われるSFでは、日環アリーナ栃木で全体1位の宇都宮ブレックスと対戦する。
第2戦では、スミスが3P2本を含む20得点4リバウンド2アシスト、富樫が3P5本(成功率62.5%)を含む18得点2リバウンド2アシストとさすがの得点力をみせた。スターターのムーニーは15得点9リバウンド4アシスト、ホグは14得点6リバウンド4アシストを記録した。
試合後の記者会見では、トレヴァー・グリーソンHCと富樫が記者の質問に答えた。

トレヴァー・グリーソンHCのA東京戦後のコメント
ーA東京戦・第2戦の総括
昨日(第1戦)の試合から強くフィジカルな試合になることを予想していたが、その戦いを早めに対応することができて、リードをたもつことができたのは良かった。チームとして、よくボールを回すなかで、ディフェンスもハードに、相手をロースコアに抑えることができたことも良かったなと思います。ただ最後は25点与えてしまった結果で、相手はスターター(スターティングメンバー)であったんですが、終始ペースエフォートが素晴らしかったと思う。このチームを誇りに思います。

ーQFに向けて心身ともに準備ができているように見えたが、どう照準を合わせたのか。SFはどのようなマインドセットで臨むのか
(試合終了時点では)まだ対戦相手が分からないので。ただ、今言えることは、(チームは)正しい方向に向かっているところ。シーズン終盤の(サンロッカーズ)渋谷戦の第1戦。ほぼ勝てそうな内容だったんですが、あのくらいからお互いに波長が合うような、マインドが合うような感じのものをつくり上げていくことができてきた。システムの中で正しい場所にしっかり入るとか、タイミングをしっかり合わせるとか、そういうところが合致し始めたところがあった。5人がああいうふうに誰がコートに立ってシュートを打っても、お互い信頼し合って、サポートし合う形ができていることが、そこにつながっているのかなと思います。
富樫勇樹のA東京戦後のコメント
ーQF A東京戦・第2戦の総括
今日(第2戦)を含め、昨日と80分間、チームが準備してきた思いを、全員、コートに立った5人が常に徹底できたなと思いますし、アルバルクの良さを引き出さないために選手全員がディフェンスからリズムをつかんだ2試合だったと思う。チームとしても自信になりましたし、SFに向けても自信がついた試合だったと思います。

ーA東京対策を準備してきたと思うが、ここまで策がハマると思っていたか
(A東京が)もうちょっとアグレッシブにアタックしてくるかなと。初戦は相手もどういう守り方をしてくるか分からない状態で、結果として多分、(A東京が打開策を)見つけられずに終わったのが初戦だったと思う。2日目はもうちょっとアタックしてくるとチームとしても予想していたんですが、積極的に3Pを打ってきたわけでもなかった。そういう意味では、千葉のこういう作戦勝ちというか、スカウティングの部分でしっかりと入りの強みというのを消すことはできたかなと思います。
ーA東京は富樫選手を何とか止めようとビッグマンをつけてきていたが、スピードのミスマッチを突くなど、やりやすいイメージがあったか
(打ったシュートの)1本目は正直あまり感覚としては良くなくて、自分のリズムというよりは相手が遅れてきたから打ったようなシュートだったので。それが入ってから自信がついたというか、ほっとした部分とすごくあったなと。それ以降は本当リズムのままシュートを打てた。ああいうシュートが入る日もあれば入らない日もあるので、今日はたまたまそういう日だった。それだけなので、また切り替えて次の試合に臨めればと思います。
ー怪我から復調しながらのQF出場となったが、SFに向けてどのような準備をしていくか
レギュラーシーズンが終わってから、怪我を一日でも、少しでも次の日に良くなるように、トレーナー陣も含め色々なケアをしてくれて、今日のパフォーマンスにつながったと思います。SF、対戦相手は(会見をしている)現状は決まってないですけれども、宇都宮と対戦する可能性は高いなぁと。アウェイの地に乗りこまなければいけない可能性は高いかなと僕の中では思っているので、チームとしてその準備というのを。気持ちの部分ではその準備はできてはいます。(本心は)ホームでできたら…嬉しいです(笑)。