富樫勇樹らケガ人続出で東地区3位後退の千葉ジェッツ グリーソンHCは若手の奮起に期待「どんどん成長していって」
ハドルを組む千葉ジェッツのメンバー©Basketball News 2for1
Bリーグを中心に、Wリーグや学生バスケ、日本代表など日本のバスケットボール界を取材し、情報発信をするメディアです。バスケットボールに関するさまざまなニュースをピックアップし、お届けします。

 Bリーグ1部は4月5日と6日の両日、各地でレギュラーシーズンの第30節が行われ、東地区3位の千葉ジェッツは中地区2位のアルバルク東京と国立代々木競技場第一体育館で対戦。第1戦を81-86、第2戦を72-75で落とし、A東京戦を2連敗で終えた。

 5日の第1戦では、序盤から苦しい展開を強いられた千葉J。A東京の強固な守備に自分たちのリズムを作れず、第2クォーター終盤には17点ビハインドとなったが、後半に入り追い上げをみせる。第4Qには逆転に成功し、そのまま逃げ切るかに思われたが、A東京に再度逆転を許し、81-86で黒星となった。

 翌第2戦では、第1戦で起きたアクシデントにより富樫勇樹が欠場となったが、ベテラン西村文男が先発を務め、第1Qからインテンシティの高いプレーで流れをつかむ。内から外からリズムよく得点を重ね、前半を39−41と接戦のままハーフタイムへ。第3Qはジョン・ムーニーを筆頭に得点を重ね、着実にA東京を引き離し、マイケル・オウのタフショットで10点差まで広げる。第4Qに入ってもリードを保っていたものの、残り5分を切ったところから強度を上げたA東京の守備に苦戦。最終的には72-75で連敗を喫した。

 第2戦では、ホグが20得点4リバウンドとチームをけん引。クリストファー・スミスが16得点、ムーニーが11得点7リバウンドと後に続き、オウが9得点11リバウンドとダブルダブルに近い活躍を見せた。リーダー不在となった第2戦だが、ベンチポイントは35得点とチーム全体で戦い抜いたことがうかがえる結果となった。

 第29節を終え通算32勝17敗となった千葉Jは、群馬クレインサンダーズが同節で2勝したことにより、東地区3位に後退。チャンピオンシップ進出圏内は維持しているものの、順位は全体8位(ワイルドカード下位)となった。次節は9日(水)に同地区8位の仙台89ERSとアウェイで対戦し、週末の第31節ではホームで中地区4位のサンロッカーズ渋谷と対戦する。

 試合後の記者会見では、トレヴァー・グリーソンHCとオウが記者の質問に答えた。

コーチから指示を受ける瀬川琉玖(右)©Basketball News 2for1

トレヴァー・グリーソンHCのA東京戦後のコメント

ーA東京戦・第2戦の総括

 まずは、ああいうふうに戦うことができたチームを誇りに思います。今、チームとして逆境にある中でみんな本当に気持ちを込めて、プライドを持って最後まで戦ってくれました。結果的に残念な結果になってしまったが、自分たちが思うようにいかない部分もありながら、最後の最後まで努力を出しきってくれて、強度も高く戦い抜いてくれました。自分たちの流れが来ないときに、どうやってチームとして打開できるかというところは、これから見つけないといけない。富樫選手がいない中で、チームとしても成長するいい機会かなと思います。今日の戦いに関してはチームを誇りに思います。

記者の質問に答えるトレヴァー・グリーソンHC©Basketball News 2for1

ー富樫の不在でチームとして難しさもあると思うが、若手が成長することの重要性をどう捉えているか

 富樫選手が欠けているところも含めてですが、リーダーがいなくなるというのは本当に大きいです。彼(富樫)のバスケットIQや3ポイント、ゲームの締め方をよく分かっている選手だと思うので、そこが欠けるというのは本当に残念なところです。昨日(第1戦)も今日(第2戦)も勝てそうな試合でだったが、あとはこれ(リーダー不在)を、富樫選手がいない穴を埋められるか。欠けたところをどうやって支えていくかがすごく大事で、そこを探しつつ遂行力も高めていかなければいけない。ただ、時間はないので、しっかりやっていかなければなりません。

 若手についてはですが(成長が必要なのは)今だけではないですね。成長に関してはシーズンを通してけが人が多くある中で、一人一人が経験値を積み重ねていると思うので、そこをしっかり続けていきながらシーズン終盤に向けてどんどん成長していってほしいです。

マイケル・オウのA東京戦後のコメント

ーA東京戦・第2戦の総括

 昨日が5点差で負けてしまって、特に前半が良くなく、入りが悪い中でも5点差での負けたなかで、今日はしっかり1Qからいいスタートを切れて、いい試合を最後まですることができたんですが、細かいところが抜けてしまったところもあり、3点差で負けるという結果になってしまった。そこはチームとして反省して細かいところを修正できるようにして、残りの試合も含めて頑張っていきたいと思います。

記者の質問に答えるマイケル・オウ©Basketball News 2for1

ー渡邊雄太からコート内外でアドバイスを受けているところを見かけるが、どんな話をしているのか。またシーズンを通してパフォーマンスが上がってきている要因は?

 (渡邊)雄太に限らず、(富樫)勇樹も含めて話をしてくれて、チームの中で兄的な存在で、リーダー的な存在です。そういうところを含めて常に色々な話をしてくれるんですが、今日と昨日に関しては「ビッグマンをどういうふうに守るか」というところを雄太から話を聞いて、タイムアウトや時間が止まった時に話をしてくれました。それをできるだけしっかり遂行するようにしようと思っていました。

 最近、パフォーマンスが上がっている点については、プレータイムが伸びていることはコーチに感謝しています。また、チームメイトが信頼してくれているということもあります。信頼関係があるなかで(仲間と)お互いに感謝しているからかなと思います。

(金野恵理)

Twitterで最新情報をゲット!

おすすめの記事