ロスター7名で健闘を見せた長崎ヴェルカ マオールHCも自信「今シーズンは明らかに成長している」 新加入の森田雄次は「全試合、自分の強みを」
長崎ヴェルカに加入した森田雄次(左)©Basketball News 2for1
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 Bリーグ1部(B1)の西地区に所属する長崎ヴェルカは9月20日、B1東地区のアルバルク東京とアウェイのトヨタアリーナ東京でプレシーズンゲームを戦った。

 イ・ヒョンジュン馬場雄大など、長崎にコンディション不良選手が多くいたことから特別レギュレーションで行われた今試合。第1クォーター、新加入の熊谷航が試合をコントロールしてペースをつかむと、山口颯斗狩俣昌也らの得点で8−0のランを成功させ、18−12と6点リード。第2Qも長崎が主導権を握ったまま33−21で迎えた後半、長崎のハードディフェンスにアジャストしてきたA東京が徐々に巻き返しを図る。アキル・ミッチェルジャレル・ブラントリーを中心に攻撃を組み立てるも、7名で戦う疲労は隠しきれず。第4Q中盤に逆転を許し、最終的には55−59で黒星を喫した。

 A東京戦では、狩俣が3Pシュート3本を含む12得点を挙げ、熊谷は11得点6アシスト、ブラントリーは8得点8リバウンドを記録した。

 A東京戦を終えた長崎は、10月4日と5日にB1昇格を果たした東地区のアルティーリ千葉とアウェイの千葉ポートアリーナで開幕戦を戦い、10日と11日にはホームのハピネスアリーナで西地区の佐賀バルーナーズとホーム開幕戦を戦う。

 A東京戦後の記者会見では、モーディ・マオールHC森田雄次が記者の質問に答えた。

アソシエイトヘッドコーチに就任したポール・ヘナレ氏(左)©Basketball News 2for1

モーディ・マオールHCのA東京戦後のコメント

ーープレシーズンゲーム・A東京戦の総括

今週末に関しては、いい意味でも悪い意味でも面白い週末だったなと思います。本当にNBAみたいな会場で試合ができて、ファウルも(特別ルールで)6ファウルまで許していただいたので、そんな雰囲気の中で試合ができてよかったです。今日(A東京戦)に関しては、選手たちが頑張ってくれたと思います。選手が7名しかおらず、プラス練習生という中で、相手よりもフィジカルに戦う姿勢をしっかりと見せてくれました。われわれは新しいチームですし、まだまだたくさん学べるところがある。もちろん改善しないといけない部分もたくさんありますが、今日に関してはコアのところで言うとしっかりできたと思います。

ーー今シーズン、長崎が目指すバスケットは

全く新しいチームではないと思っていて、昨シーズンから積み上げてきたものが確実にあります。それはオンコートでもオフコートでもです。プレーとしては、昨シーズン積み上げてきたものがベースになります。昨シーズンからいる選手に関しても、今シーズンは明らかに成長をしていますし、そこは期待できると思っています。昨シーズンだと、自分たちはハーフコートでピックアンドロールで遅いバスケットをするスタイルでしたが、今シーズンはそこが少し違います。ボールハンドラーが何人かいますし、ウィング陣も層が厚いので、ボールを速く持って来られるというのが自分たちの強みになります。そして、ダイナミックさもある。プレシーズンがあと10日間、約2週間あるので、そこを積み上げていきたいです。

記者の質問に答えるモーディ・マオールHC©Basketball News 2for1

ーーポール・ヘナレ氏がアソシエイトヘッドコーチとして加入したが、役割分担はどのようにしているか

ポールは素晴らしいコーチで、素晴らしい人です。長年の親友でもあります。彼のスキルをアドバンテージとして(長崎に)取るべきだと思いましたし、素晴らしいコーチとして、彼の才能や考え方、知性を長崎で生かせると思いました。チームとしてベストな人たちがそろっていると思っている。GMとしても素晴らしいし、分析に関しても素晴らしい。パフォーマンスに関してもベストだと思っていますし、オペレーション(マネージャー業)に関しては宇宙一だと思っています。なので、コーチに関してもBリーグの中でベストな人材が入ったと思っています。

ーー新加入の菅野翔太と森田雄次へ期待する点は

まず、二人のシチュエーションは違います。菅野は森さん(森川選手)がけがしてしまったために加入しました。第一に森川選手がけがをしっかり治してはやく復帰できるようにと願っています。今のところ彼は13人目のプレーヤーなので、今日のような機会があれは彼はつかみにいかなければいけない。今日の菅野選手のプレーは与えられた機会をものにしていました。なので、コーチ陣からすると悩ましいところです。いいプレーをしてくれたことで編成に悩むことになりますが、彼のプレーは素晴らしかったと思います。

森田選手はまた違ったシチュエーションです。彼とはB1でプレーできると思って契約しました。彼はバックアップのPGですし、ローテーションの中に入っている選手です。ここ最近の日本のバスケット界には素晴らしい選手がたくさん出てきて、B2にも素晴らしい選手が隠れている。今シーズンのスタイルに彼は合うと思っていますし、今日は彼のタフさが素晴らしかった。素晴らしい会場で素晴らしい選手たちと対戦して、日本代表選手もいるなかで、恐れず自分をしっかり出したプレーをしていました。同時に、B1とB2は違うので、彼には成長できるところがたくさんあります。特に、今シーズンのうちスタイルではボールハンドラーに関してはとても難しいシチュエーションです。ただ、コーチ陣も彼の成長に期待していますし、我々の役目だと思っています。

森田雄次のA東京戦後のコメント

ーープレシーズンゲーム・A東京戦の総括

人数が少ない試合だったので、今日はたくさんの疲労がある中での試合になると思っていましたが、いいスタートが切れて、疲労も考えずにまずは走っていこうということで前半はいいスタートだったと思います。後半は、やっぱり相手がアジャストしてきて、気持ちの部分で気圧されてしまったり、集中力の低下というところから一気に点差を縮められてしまって、そこはちょっと甘いところが出たのかなと感じています。

記者の質問に答える森田雄次©Basketball News 2for1

ーー長崎に移籍して練習やチームの雰囲気はどうか

…きついです(笑)。

ーー今までやってきたチームの中でも?

一番(笑)。これまでだと、しなくていい部分とかちょっとサボってもいい部分とかがあったりするんですけど、自分の感覚ではそれがゼロに近いというか、緩められる瞬間がないというか…特に僕は気が抜けないです(笑)。

ーー長崎でどう自身の強みを出していきたいか

コーチが速い展開を求める方なので、そこに対して僕が出た時、途中からでた時にペースを速められるように。チーム全体の展開を速くしてディフェンスも圧をかけて、相手が嫌がる展開をつくりたいと思っています。

ーー今シーズンの目標は

全試合、自分の強みをしっかり出せるように。常に強気で、ディフェンスもオフェンスも自ら相手にプレッシャーをかけていくスタイルをやっていく。そうすればチームに勢いをもたらせると思うし、自分自身のいいプレーにもつながると思うので、そこをまずしっかりやっていきたいと思います。

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