
Bリーグ1部(B1)の東地区に所属するアルバルク東京は9月20日、ホームのトヨタアリーナ東京(TAT)で西地区の長崎ヴェルカとプレシーズンゲームを行った。
長崎にコンディション不良選手が多くいたことから、8分×4クォーターの特別レギュレーションにて行われた今試合。第1Qはザック・バランスキー、新加入のマーカス・フォスター、小酒部泰暉がそれぞれ3Pシュートを決め、A東京が9−2のランを展開。しかしそこから長崎の強度高いフルコートディフェンスに苦しみ、12−18とビハインドの展開に。第2Qに入ってもなかなか得点に結びつかない時間帯が続いたものの、第3Qにはフォスターの3Pシュートで再び勢いを取り戻し、セバスチャン・サイズのシュートで39−39と長崎をとらえる。その後はフォスターの得点で50−49と逆転すると、第4Q終盤はサイズがゴール下を制圧。59−55と接戦を制した。
長崎戦では、フォスターが3Pシュート4本(成功率50%)を含む19得点と5リバウンド2アシスト3スティールの大活躍。サイズは16得点6リバウンド、バランスキーは3P3本(成功率60%)を含む11得点3リバウンド2スティールと手堅いプレーでチームに貢献した。
新加入のブランドン・デイヴィスとライアン・ロシターがけがでインジュアリーリスト入りしているA東京は、スティーブ・ザックとアイラ・ブラウンと新たに契約。今後は10月3日と5日にホームのTATで昨シーズン王者の宇都宮ブレックスと2025-26シーズンの開幕戦を戦う。長崎戦後の記者会見では、デイニアス・アドマイティスHCとフォスター、小酒部が記者の質問に答えた。

デイニアス・アドマイティスHCの長崎戦後のコメント
ーープレシーズンゲーム・長崎戦の総括
全体的に今日(20日)の試合はいいゲームだったと感じています。長崎さんはディフェンスのあたりも非常に激しいチームですし、このような強度の高いチームとプレシーズンゲームで戦うことは、我々にとっても非常にプラスのゲーム内容になったと感じています。ただし、時間帯によっては前半はミスショットやフリースロー、レイアップなどを決めきれない部分がありましたが、それを3Qから我々のいいディフェンスから流れを変えて、イージーバスケットやアシストからのオープンなシュートなどいい場面がかなりありました。全体的には本当にいい試合だったと思います。

ーー今シーズンA東京が目指すバスケットは?昨シーズンからの変化したポイントはあるか
今年のスタイルは昨年(昨シーズン)以上にペースアップして速い展開をどんどん狙っていくつもりです。スペーシングに関しては4アウト、もしくは5アウト。全員が外でスペーシングを取ってからアタックしていく。ライアン(ロシター)やブランドン・デイヴィスが(IL登録から)帰ってきても、4アウト1インというアライメントで攻めていく形をとっていきたいと思います。そのなかでコート上をどんどん走って、PGの(テーブス)海、(大倉)颯太、(中村)浩陸、彼らがプッシュをしてから、SGのマーカス(フォスター)をはじめとした(安藤)周人やフク(福澤)、オサ(小酒部)、彼らを生かすような速い展開で得点を狙っていきたい。まずはディフェンスからしっかりとプレーすることを心がけ、このような展開にしていきたいです。
ーー今シーズンは3Pシュートを多投していく形になるか
その通りですね。3Pシュートの数字は意識しています。もちろんビッグマンのブランドンやライアン、セバスチャン(サイズ)の3人は外からも打てる選手です。それと同時に、マーカスなどのウィング陣を中心に3Pシュートの確率を上げていってほしいと思っています。マーカスは自分でクリエイトもできるし、パスをしてさばくこともできるので、ワイドオープンの状況が増えると思う。どんどん3Pシュートを狙って確率をあげていってもらいたいです。
ーートヨタアリーナ東京の雰囲気はどうか
この素晴らしいアリーナでこのような形でプレーできることに本当に感謝していますし、昨シーズンからようやくここまできたなと感じています。ここが我々のホームだと感じていますし、それは素晴らしいファンのサポートがあってこそのアリーナだと思っています。選手、コーチ、バスケットに関わっているすべての人たちが、TATをホームだと感じています。ロッカールーム、設備、ウェイトルームなど、環境すべてが整っています。(今シーズン)70〜80試合トータルでプレーすると思いますが、ホームでプレーする時は選手たちはしっかりと体を休めることもできます。この環境に結果で応えていきたいと思います。
マーカス・フォスターの長崎戦後のコメント
ーープレシーズンゲーム・長崎戦の総括
今日はいいゲームでした。けが人がいて、開幕から非常に苦しい状況のスタートになりますが、そんな状況のなか試行錯誤しながら自分たちのプレースタイルを試せたことは良かったと思います。勝てて良かったですが、開幕からどんどん厳しい状況になってくると思うので、今日の試合で何か手応えをつかめたように思います。

ーーA東京のチームの印象は?自身の強みをどう出していきたいか
いいチームだと思いますし、バランスの取れているチームだと思います。日本人選手と外国籍選手との連携プレーだったり、波長が合っているような感じで、チームワークがいいなと感じています。自分の長所は得点を取ることだけではなく、激しいディフェンスもできること。その中でも、スコアだけではなくドライブからキックアウトしたり、アシストパスをしたり、そういった分野すべてを使ってチームの勝利に貢献していきたいです。
ーーEASLに出場することで試合数も増えるが、どうマネジメントしていくか
EASL出場は嬉しく思っています。ヨーロッパで長くプレーしていたので、それに近い大会かなと思っていて、わくわくしています。試合数も増えタフなシーズンになるのはもちろん承知していますが、日本を代表して、A東京として、Bリーグの強さを他のチームに見せつけたいと思います。
小酒部泰暉の長崎戦後のコメント
ーープレシーズンゲーム・長崎戦の総括
入りの部分ではいいように入れたんですけど、コーチも言ってたんですが、9点のランした後にオフェンスのメンタリティーになって、ディフェンスの部分がうまくできていなかった。そこは課題です。あとは1on1でけっこうやられている部分が多くて、そこからキックアウトとか、相手のやりたいことをやらせてしまったので、そこが課題点かなと思います。けど、終わりに部分でいい形で締められたと思うので、そこは良かったかなと思っています。

ーートヨタアリーナ東京でプレーしてみて
今まで以上にホームを感じるというか、自分たちのアリーナがやっとできたんだなというか。そこで試合をできるとよろこびなどを、試合前からわくわくするものでした。ホームを感じる中で、ファンのみなさんの声援が耳に届いていて、すごく嬉しかったです。
ーー今シーズンの目標は
もちろん「優勝」ということを常に心がけてやっています。自分が乗りきれないときというのも必ず出てくると思うので、そこは割りきってチームのためにできることをやっていけばチームの勝利がおのずとついてくると思う。なんでもチームのためにできればなと思います。






