【Wリーグ】首位の富士通レッドウェーブが2位デンソーに連敗 BTテーブスHCはPO見据え警戒「しっかり準備しないと」
富士通レッドウェーブの町田瑠唯©Basketball News 2for1
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 Wリーグは22日から24日にかけて各地でレギュラーシーズン(RS)の第12週が行われ、プレミア首位の富士通レッドウェーブはアウェイの刈谷市体育館で2位のデンソーアイリスと対戦した。

 第1戦、デンソーのインテンシティの高いディフェンスに苦しめられ、なかなか得点が伸びない。得点源の宮澤夕貴を0点に抑えられたほか、得意の3ポイントシュートも21本中5本(23.8%)の成功にとどまるなど、オフェンスが停滞。終盤、宮下希保が連続得点で意地を見せるも、64-52で上位対決の初戦を落とした。

 翌第2戦、第1戦に続き、デンソーのディフェンスの前に攻めあぐねる展開となる。ボールが止まり、タフショットを打たされる悪い流れを断つことができず、第3クォーター終了時点で21点のビハインドを背負うなど苦しい展開に。第4Qも流れを取り戻すことができず、68-53で敗戦。中断期間明けの2連戦は、課題の残る2連敗となった。

 第2戦では、富士通は内尾聡菜が15得点、宮下が11得点、ジョシュアンフォンノボンテミトペが10得点を記録。第12週を終えて富士通は20勝4敗で首位をキープしているが、2位のデンソーとのゲーム差は1に縮まった。

 第2戦終了後、富士通はBTテーブスHCと町田瑠唯内尾聡菜が記者の質問に答えた。

BTテーブスHCのデンソー戦後のコメント

-第1戦から修正した部分は

 ほとんどオフェンスの修正です。修正がきかなかったから、そういう風に見えなかったかもしれないけど。修正点は昨日(第1戦)、相手のスイッチと4番ポジションのミスマッチやポストインのトラップとかを、映像を見てチームミーティングした。上手くいったかはわからないけど、私たちは得点することが苦しかったです。

-第1戦少なかったペイントタッチを第2戦では意識的に増やしたか?

 第1戦、私たちのペイントタッチは37しかなかった。私たちのアベレージは40台とか50。でも、デンソーさんはしっかりディフェンスをやっているチーム。この週末まで皇后杯も入れて3回対戦していて、(勝っているから)今週末までは私たちのディフェンスの方が上だと思っていたけど、今のところは逆です。

-デンソーのディフェンスについて

 昨日(第1戦)も途中でディフェンスが変わった。デンソーは選手の層が厚いので、1つのラインナップではなく、2つのラインナップを使っている。髙田が5番で、4人ガードのスモールラインナップの時はオールスイッチして、ミスマッチの時はトラップしたり、スクランブルスイッチ、ピールスイッチがしっかりできていた。(第1戦では)それに対して、どうやって攻めれば良いかバタバタする時間が多かった。

 今日はそれに対して映像を見て、ミーティングをしたからもっとできるはずだった(が、できなかった)。このディフェンスは今までデンソーがやってきていない。初めて見た。それにソハナやエブリンを入れたビッグラインナップとどちらもできるチームになっていた。(プレーオフで)決勝までいったらデンソーと対戦する可能性が高いから、私たちはしっかり準備しないといけない。

記者の質問に答えるBTテーブスHC©Basketball News 2for1

町田瑠唯のデンソー戦後のコメント

-第1戦の敗戦をうけて修正した部分は

 昨日(第1戦)もそこまで悪くはなかったんですけど、オフェンスが停滞してしまって、良いリズムでオフェンスが出来ていなかったので、そこの修正を今日はした。ディフェンスは特に大きくは変えていないんですけど、今日のゲームも昨日とあまり変わらない展開になってしまったなという印象です。

-苦しい展開となったが、オフェンスでどう打開しようとしたか

 練習中からですけど、シュートの確率があまりよくなくて、全体的に思い切りよく打てていない。3Pは富士通の武器でもあるので、そこを何本か決められていたら相手のディフェンスの形が変わったのかなと思うのですが、そこが決めきれなかった。昨日の試合でも後半はカッティングだったり、ドライブが効いてきていたので、そこをもう一度やろうとしましたけど、ガードとしてのゲームコントロールはあまり上手く行かなかったです。富士通の得点源の宮澤が止められた時に、誰のところで攻めるのか、誰が起点になって作るのかというところが、はっきりしなかったかなというのがあります。

-富士通の速いバスケットができなかった要因

 ピックアップが速いなというのはありました。ディフェンスのセットが速いという印象もあって、逆に自分たちが良い形でディフェンスを終えられていない。苦しい状態でギリギリでリバウンドを取ってというディフェンスの終わり方だったので、トランジションだったり、速さが出せなかった原因はディフェンスの終わり方なのかなと思います。

-プレーオフまで残り約1ヶ月、どう戦っていくか

 いま、相手のディフェンスに対して自分たちが整理出来ていない部分があるので、もっとシンプルに、富士通は良いペースで良いスペースで、良いフローでというのが持ち味だと思うので、そこをもう1回皆が共通理解してやっていく必要があると思います。富士通はディフェンスのチームなので、まずはそこを徹底して、良いディフェンスから自分たちのブレイクに繋げられるように頑張っていきます。

司令塔としてチームをけん引する町田©Basketball News 2for1

内尾聡菜のデンソー戦後のコメント

-デンソー戦を終えて

 2試合とも苦しかったです。宮澤選手のところを止められた時、前半は特に停滞してしまって、攻めるところを見いだせなかったです。

-自身のドライブは意識的に増やしたか?

 HCに言われていたのはフェイスアップだったんですけど、この中断期間にフェイスアップは意識して練習してきました。ただ、フェイスアップしてシュートが入らなかったので。得点を相手には取られて、こっちは取れないのはどんどん雰囲気も悪くなってしまう。ハーフタイムの時にベンチから見ていた宮下が「キラさん、ドライブ行けるよ!」と言ってくれたので、自分は見えていなかったところを教えてもらって、後半は意識してドライブにいけたんですけど、前半からいきたかったなと思います。

-チームとしてこの中断期間の1ヶ月は何にフォーカスしてきたか

 ディフェンスの強度をあげていこうというところと、オフェンスはみんながフェイスアップの意識を持つところを意識してきました。

-レギュラーシーズンは残り4試合となるが、プレーオフに向けて意気込みは

 試合に勝つことはもちろん、内容にもフォーカスして、練習から今週のような試合にならないように、しっかり準備していきたいです。

-弟の内尾聡理(ファイティングイーグルス名古屋)の活躍について

 特に弟の試合のチェックはしていないんですけど、弟もディフェンスに定評があるので、自分がディフェンスでしっくりきていない時というか、もっとこうやりたいという自分の理想と現実にギャップがあって上手く行っていないと思う時、弟の試合を見てどう守っているのか参考にしたりします。

 弟は本当に自分があってしっかりしているので、自分が何か言うことはないです(笑)。バスケットの話は本当にあまりしないです。一回、「一緒にシューティングしよう」みたいな(話があった)感じです。「移籍どう思う?」と聞かれたときは、決まってるんだろうなという感じだったので、「好きなようにしな」っていいました(笑)。

内尾聡菜(左)©Basketball News 2for1

(高久理絵)

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