
Wリーグは22日から24日にかけて各地でレギュラーシーズン(RS)の第12週が行われ、プレミア2位のデンソーアイリスはホームの刈谷市体育館で首位の富士通レッドウェーブと対戦した。
第1戦、デンソーはインテンシティの高いディフェンスで常にプレッシャーをかけ続け、富士通の得意とする速いバスケットを展開させず、ロースコアゲームに持ち込む。オフェンスでは馬瓜エブリンやシラソハナファトージャなどのセンター陣が合わせて5本の3ポイントを沈めるなど、ディフェンスの的を絞らせない攻撃を見せ、64-52で勝利した。
翌第2戦、第1戦同様にデンソーのディフェンスが富士通の攻撃を封じ込め、得点源の宮澤夕貴を2日間で3得点に抑えることに成功。ガード陣がプレータイムをシェアし、富士通の攻撃の起点となる町田瑠唯に終始プレッシャーをかけ続け、68-53で快勝。中断期間明けの第12週はホームで連勝を飾った。
第2戦では、デンソーは髙田真希と馬瓜がそれぞれ13得点を記録。第12週を終えてデンソーは通算19勝5敗とし、首位・富士通とのゲーム差を1に縮めた。WリーグプレミアのRSは残り4試合となっており、RS終了後の3月29日から上位4チームが対戦するプレーオフが開幕する。
第2戦終了後、デンソーの川井麻衣と木村亜美の2人に話を聞いた。
富士通のPG町田瑠唯抑える守備が奏功
-ディフェンスが機能していたが、リーグ戦の中断期間中に強化したのか?
川井 ディフェンスはこの期間だけに限らず、ポジショニングだったり細かい練習をするので、それがやっと機能したゲームだったと思います。
-対富士通を意識した練習だったのか?
川井 デンソーとしてのこういうディフェンスをするという軸はありますが、プラスアルファ今週は富士通さんということで、町田選手が軸になるので、そこをどう止めていくか話はありましたし、その練習はしていました。
-町田に対するディフェンスについて
木村 そうですね、ファールは気にせず強くディフェンスして、それがファールになっても仕方ないからと言われていたので、強くプレーすることを意識しました。
-ガード陣の連携の良さが光っているが、評価は?
木村 一人一人が自分の役割を理解してコートで表現出来ているのが自分たちの強みになっている。練習中に限らず試合中もしっかりコミュニケーションをとってやっているので、それがいいところに繋がっているのかなと思います。
-日本代表での経験をチームにどう還元しているか
川井 そんなに意識していることは特にないですが、移籍1年目で個人的に難しいシーズンになると思っているので、その都度その都度のアジャストを今はしっかりやろうと思っています。ゲーム中に声を出すこと、チームの雰囲気を作るというところは必要なことだと思うので、自分にやれることをやろうと思っています。
-トヨタから移籍1年目となるが、デンソーでプレーすることの楽しさや難しさは
川井 トヨタもデンソーもすごく良いチームですし、アグレッシブにディフェンスするというところはルールは違うにしても、強度とかは同じだと思うので、やりにくさは感じてないです。環境が変わるというところで難しさはありますが、バスケット自体の根本は同じなので楽しくやれています。
-木村からみた川井のいいところは
木村 自分と違ういいところを持っていて、パスのタイミングだったり、ピックからのパスはコートの外から見ていても、「おお!」と思うので、そういうパスのタイミングは凄いなと思います。
-川井から見た木村のいいところは
木村 まず、負けず嫌いでしっかりリングにアタックするところだったり、自分にはない打ち続ける強さが凄いなと思いますし、すごく頼もしいです。ここまでデンソーを引っ張ってきている選手なので、私も今年からですけど、一緒に試合でも絡めているので、手を取り合って頑張っていきたいと思っています。
-レギュラーシーズンは残り4試合となるが、プレーオフに向けての抱負は
川井 あと4試合でリーグも終わりますけど、自分たちのバスケットというものをもっと固いものにして、しっかりプレーオフには入れるように頑張っていきたいと思っています。
木村 去年はプレーオフですごく悔しい思いをしたので、今年こそは日本一になるために、レギュラーシーズン残り4試合をプレーオフに繋がる良い試合にしていきたいと思っています。

(高久理絵)