Bリーグ1部は27日、チャンピオンシップ(CS)ファイナル第1戦を行い、琉球ゴールデンキングス(西地区1位)が千葉ジェッツ(東地区1位)に96-93で勝利。2度の延長にもつれる激戦を制し、初優勝に王手をかけた。
第1クォーター、千葉Jは富樫勇樹が序盤から得点を重ね、11-5とリード。しかし、その後は琉球が今村佳太のスリーを皮切りに17-0のランを展開。最後はジョシュ・ダンカンがブザービーターを沈め、15-27と12点リードで終える。
第2Q、琉球はジャック・クーリーやアレン・ダーラムがインサイドで得点を重ねゲームをコントロールする時間帯が続くも、千葉Jは原修太の4点プレーで36-41と差を詰め、前半を終える。
後半、互いにディフェンスのインテンシティが上がり、一進一退の展開となる。千葉Jはインサイドの要となるギャビン・エドワーズが第4Qの残り6分5秒に5つ目のファウルで退場。インサイドでイニシアチブを取った琉球が残り48.1秒、アレン・ダーラムのゴール下が決まり73-76と3点リードする。その後、千葉Jのヴィック・ローのフリースロー、琉球・今村のフリースローが決まり、残り15.4秒で琉球が74-77とするも、残り10.2秒でローの同点スリーが決まり延長戦に突入。
1度目の延長では82-82と決着がつかず2度目の延長に突入すると、残り4分27秒に今村がこの日2本目の3Pを沈め、82-85と3点リード。その後、今村とダーラムが1本ずつFTを決めて82-87とリードを5点に拡大させると、千葉Jの追い上げを許さずにファイナル初勝利を収めた。
琉球はダーラムがチームハイ26得点14リバウンド、ダンカンが15得点13リバウンド、クーリーと今村がそれぞれ14得点を記録。千葉Jは富樫が31得点8アシスト、ジョン・ムーニーが26得点22リバウンド、ローが16得点10リバウンド、原修太が12得点を記録するも、ベンチの得点は4点にとどまった。
試合後、琉球は桶谷大ヘッドコーチ(HC)、今村、ダーラム、松脇が、千葉Jはジョン・パトリックHC、富樫、ロー、原が記者の質問に答えた。
目次
琉球・桶谷大HCのファイナル第1戦後のコメント
ー5/27千葉J戦の総括
今日は一つ勝てたことは結果としてよかった。内容としてはゲームプラン通り、千葉Jのトランジションと3ポイントの脅威なところを抑えてくれてよかった。オフェンスでボールムーブメントが止まるシーンがあったが、ファイナルは潰しあいだと思ってるんでその中でFind Way(方法を見つけること)しながら勝つためにベターなオフェンスを選んでプレーできたことがよかった。明日はこれを続けられるように。あと、ベンチポイントは琉球の良さがでているので明日もセカンドユニットで点を取りたい。
ー大事な局面で今村にボールを託したことについて
(作戦は)「アタックナンバー2」(=富樫のところを攻める)でした。それを遂行するときに、(今村)佳太のところでボールが前半でボール触れないところがあった。後半は出るときに「佳太でいくぞ」と話して、そこから自分たちの元々やっていたプレーが出来た。富樫をいじめるのはゲームプランとして必要なので、それは明日もできるようにしたい。佳太はこのチームのエースなのでエースが最後、仕事をすると思っていた。これを佳太が乗り越えたら日本一になると思うので、乗り越えてエースになって欲しい。
琉球・今村佳太のファイナル第1戦後のコメント
ー5/27千葉J戦の総括
まずは優勝に向けて1歩近づけたのは非常に大きいと思う。1Qは琉球のゲームプラン通りオフェンス、ディフェンスができた。2Qから4Qで厳しい時間帯があった中で、我慢し続けた結果がこの結果に繋がっていますし、それに付け加えて全員がファイナル優勝を奪うつもりでプレーしていたのが、ダブルオーバータイムにいったが、勝利をつかめた大きな要因だと思う。
ーHCからボールを託されたことについて
チームとしてはプランを大事にして遂行する中で、自分自身としてはなかなか乗り切れない時間があったんですけど、桶谷HCが言ったように最後は自分にボールを集めてくれて、桶谷HCに限らず選手全員にボールを託されたことは責任もありますし、覚悟もあるうえでプレーしている。それは去年とは違う部分だと思いますし、その気持ちが最後のプレーに出たと思う。
琉球 アレン・ダーラムのファイナル第1戦後のコメント
ー5/27千葉J戦の総括
チームメイトの(今村)佳太が話してくれた通り、とてもタフな試合だった。その中で自分含めてチームメイトがお互いを高め合いプレーできた。(第2戦に向けて)改善できることがあると思うが、初戦を勝てたことはよかったと思う。次の1勝を取るために自分たちのやるべきことをしっかり取り組んでいけると思うので、そのために映像を見直したり、チームとしてやるべきことを取り組んで次の試合に臨みたい。
琉球・松脇圭志のファイナル第1戦後のコメント
ー初のファイナルで緊張はあったか
平常心で挑めた。(両チームのファンの歓声については)沖縄アリーナ経験しているので慣れています。(声援が)すごいなと思いましたけど、そこの部分で緊張はなかった。
ー対千葉Jのディフェンスでのポイントは
チームとしてはトランジションと千葉Jの3ポイントシュートは脅威なので、そこの部分は止めようとしていた。それはできた。(明日の第2戦では)千葉Jはオフェンスを変えてくると思うのでそこをアジャストして、オフェンスでは3ポイントを打って決められればと思う。
ー2度の延長にもつれたが、疲れはあるか
ダブルオーバータイムだったので疲れますけど、琉球は選手層が厚い。第1戦で出た人じゃなくても得点能力があったり、チームとして機能できると思うので、明日(第2戦)はそこまで心配していない。
千葉J ジョン・パトリックHCのファイナル第1戦後のコメント
ー5/27琉球戦の総括
とてもエキサイティングなダブルオーバータイムの試合だった。(琉球の)17-0のランが第1Q にあって、その後で力を使って追いかけて。その後、琉球・千葉Jともにビッグショット決めたのですが、最後はオフェンスリバウンドとダーラムの1対1でやられたと思う。ギャビンが(ファールトラブルで)11分しか出てなくて、ファールだったか分からないけどファールを吹かれて、11分で5回は千葉Jにとって難しいところがあった。広島戦も第1戦負けて本来の力が出たので、今から頑張りたいと思う。
ー琉球・松脇の3Pの脅威について
入ってた3本のうち2本はポンプフェイクから(千葉Jの)選手が飛んで決められたシュートだったと思う。試合前にその点を話していたのですが、松脇、ダーラムに対してもフェイクに反応しなかったら入っていなかったと思う。
千葉J・富樫勇樹のファイナル第1戦後のコメント
ー5/27琉球戦の総括
フィジカルなGAME1だった。かなりの悔しさがあります。パトリックHCが言ったように、広島での経験がありますし、ここでギブアップするチームでもない。もう一回、今シーズンやってきたことを信じて、もう一回チーム一つになって戦えたらなと思います。
千葉J ヴィック・ローのファイナル第1戦後のコメント
ー5/27琉球戦の総括
フィジカルでエキサイティングな試合だった。しっかり切り替えて明日(第2戦)からアジャストしたい。ディフェンスにおいては相手にオフェンスリバウンド取れないようにしたい。オフェンスに関しても、思うようなシュートが打てなかったので、しっかりそこを調整して明日に向けて頑張りたい。
千葉J・原修太のファイナル第1戦後のコメント
ー5/27琉球戦の総括
結果が全てです。
ー千葉Jらしいプレーはできたか
自分らしくはやってましたが、琉球はうまくタイムシェアしてましたし、出る選手出る選手が皆役割をこなしていたので、そこの差がでたと思う。
ーエドワーズの退場について
(エドワーズが)いなくても天皇杯勝っていたので、そこを言い訳にせずにもっとやれることがあったと思う。