安藤誓哉が今季最多34得点で島根スサノオマジックをけん引 指揮官も賛辞「一番激しく努力をしている」
34得点を記録した島根スサノオマジックの安藤誓哉©Basketball News 2for1
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 Bリーグ1部(B1)は22日と23日の両日、各地でレギュラーシーズン(RS)の第26節が行われ、西地区2位の島根スサノオマジックはアウェイの有明コロシアムで中地区5位のサンロッカーズ渋谷と対戦した。

 第1戦では、序盤から一進一退の攻防が続く展開となった。37-37で迎えた後半、一時SR渋谷に引き離されたものの、第4クォーター終盤にニック・ケイがファウルをもらい、3点プレーを決めるなど追いすがる。1ポゼッション差まで追いついたものの、最終的には65-69で黒星を喫した。

 翌日の第2戦では、試合開始直後に安藤誓哉が3ポイントシュートを連続で成功させると、ケイも得点を重ね、9−0のランでSR渋谷を引き離す。39-31と31と8点リードで迎えた後半、ディフェンスの強度を上げSR渋谷の得点を抑えるともに、オフェンスでも快調に得点を重ねていく。第3Q開始から約5分で17得点とリードを広げると、その後はリードを保ちながら主導権を握り続ける。4Q残り1分12秒には横地聖真や特別指定選手の介川アンソニー翔らがコートへと入り、ロスター全員が出場。横地と介川が得点を決めた際には、ベンチからも大きな歓声が上がり、最終的には85-61で島根が快勝した。

 第2戦では、安藤が3P7本を含む34得点をあげシーズンハイを更新。ケイが20得点と続いた。B1で初出場を果たした介川は2得点を記録し、勝利に花を添えた。

 第26節を終えた時点で島根は通算28勝16敗とし、西地区2位につけている。RS16試合を残して同地区首位の琉球ゴールデンキングスに3ゲーム差としている。26日に行われる第27節では同地区7位の佐賀バルーナーズとアウェイで対戦し、週末の第28節では、鳥取県民体育館にて同地区3位の大阪エヴェッサと対戦する。

 第2戦後の記者会見では、ポール・ヘナレヘッドコーチと介川が記者の質問に答えた。

ポール・ヘナレHCのSR渋谷戦後のコメント

ーSR渋谷戦・第2戦の総括

 我々にとって、今日(第2戦)は非常にいいパフォーマンスで、終始、攻守においてそれをできたと思っています。本日の結果に非常に満足しています。

記者の質問に答えるポール・ヘナレHC©Basketball News 2for1

ー後半に好スタートを切ったが、ハーフタイム中に何か話し合いがあったのか

 ハーフタイム中にいくつか話すことはありましたが、どちらかというと選手たちの方が何をすべきかという話をしていました。それを彼らがコートに立って形にしたのではないかと思います。我々は日々話していることを再確認して、彼らが体現してくれました。コーチ陣としてはただ単純に、彼らが会話をできるようにうながして、導いているだけだと思っています。選手たちがそういった形で集中しているときは、我々コーチ陣としても仕事がしやすいです。

ー安藤のパフォーマンスの評価

 まず、本日の彼の活躍に関しては、先ほどロッカールーム内でも選手たち全員が賞賛していました。みんな、彼の活躍に関しては評価していると思います。彼の成長について、私の今までのキャリアを積んできた中でも、安藤選手が一番激しく努力をしていると思っています。ファンのみなさんは彼の試合での活躍を見て魅了されていると思いますが、彼の陰の努力を見ている人たちは少ないと思います。ですので、(そういう努力を)彼がコート上で表現して、賞賛を得ることを嬉しく思っています。

ー接戦を勝ち切っていくために今後課題としていることは

 戦術に関して、もうシーズンも残り四分の一くらいしかないですし、我々のアイデンティティーはもう決まっているので、これから大幅に何か変えることはないです。どちらかというと、いい日々を重ねていきたいと思っていますし、我々としてはプロセスの方に目を向けています。今、「トレーニング」という表現を使っていますが、我々は上向きに、順調に成長できていると思っています。先ほどロッカールーム内で選手たちに、「毎回毎回うまくいくことはないかもしれないが、少しずつプロセスをふまえて、一日一日いい日を重ねていければ、おのずといい結果につながってくる」と言っていました。

 CSのことは今はまったく考えていないので、毎日毎日順調に成長していければと思っていますし、最終順位がどうこうも考えてはいないです。その時その時、成長していければいいと思っています。

介川アンソニー翔のSR渋谷戦後のコメント

ーSR渋谷戦・第2戦の総括

 今日は前半からすごい試合をしていて、途中ちょっと崩れそうになったんですが、先輩たちが粘ってくれて、いい試合をしてくれました。最後、自分と横地さんと出て、とてもいい試合ができたと思います。

記者の質問に答える介川アンソニー翔©Basketball News 2for1

ー手の骨折のリハビリの期間について

 大学の時に手を骨折してしまって、予定では(昨年)12月に治る予定だったんですが、(骨が)ちゃんとくっついていなくて長引いてしまいました。島根でもリハビリを続けて、やっと治って練習で対人をやったときは、ずっと(対人での練習を)やってなかったので違和感があったり、慣れないことが多かったです。最近やっと徐々に慣れてきて、前の自分よりもっとレベルアップできてるのかなと思います。

ーベンチで先輩たちも喜んでいましたが、Bリーグ初出場、初得点を決めての感想は

 シンプルに嬉しいですね。いい先輩たちに囲まれています。自分は(チームに)来たばかりなのにすごく心地よくて、昔からいる感じがします。

ーファンにどういったプレーを見せていきたいか

 今日、先輩たちのおかげで初出場、初得点できました。自分は、力強いドライブと3ポイントが武器だと思います。これからはオフェンス面での活躍をしていきたいですし、ディフェンス面でも強度高くやっていく姿を見せたいです。

ー今後の試合に向けての意気込み

 今後、試合がたくさんあるので練習はそこまでないと思いますが、自分ができるところをしっかりやって。いつ出番が来るかわからないので、誰かがけがしたり、ファウルトラブルのときに出ると思うので、準備をしっかりしていきます。

(金野恵理)

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