信州ブレイブウォリアーズの勝久マイケルHC「日々成長することに対しての意識をもっともっと上げないといけない」
信州ブレイブウォリアーズの勝久マイケルHC©Basketball News 2for1
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 Bリーグ1部・信州ブレイブウォリアーズは19日、ホームのホワイトリング(長野市)で琉球ゴールデンキングスと対戦。前日の第1戦では琉球のビッグマンのひとりであるアレン・ダーラムに両チーム最多の26得点を許すなどして66-81と大差で敗戦。続く第2戦では相手の得点を「69」に抑えるなど堅い守備を披露したが、フィールドゴール成功率が平均の42.8%を大きく下回る32.7%(17/52)と得点が伸びず。58-69で敗れ、2連敗を喫した。

 信州はジョシュ・ホーキンソンが15得点5リバウンド、岡田侑大が11得点4アシスト、11試合ぶりに10分以上のプレータイムを得たサイモン拓海が5得点5リバウンドとチームを牽引。試合後、勝久マイケルヘッドコーチ(HC)、岡田侑大、サイモン拓海、ジョシュ・ホーキンソンは記者の質問に応じた。

勝久マイケルHCの3/19琉球戦後のコメント

―琉球戦第2戦の総括

 前半を終えてターンオーバーが8でオフェンスリバウンドも(相手に)10個与えていて、普通なら結構(点差を)離されていい数字というなかで1点リード。それでも試合を通したらターンオーバーやオフェンスリバウンドはその数字の倍でブローアウトでもいいような数字だが、我慢できていた部分はあった。

 ただ、シュートパーセンテージも今日はよくない中で、外のシュートだけではなくインサイドでボールをもらったときもコンバートできなかったり、それもトラベリングだったりターンオーバーになってしまったり、勝つには厳しかった。そんな中でも相手を69点に抑えることはできたので、正しいことをやることさえ心がけ続けて、次の試合ではもっともっといいディフェンスをした後に、シュートを決めるだったりインサイドでフィニッシュするだったり得点に繋げていくことをやってさえいればというところ。ゲームはまた水曜日にあるので、頭を下げずに次の試合ですぐにバウンスバックできるようにしたいと思う。

―第4クオーター(Q)に相手にオフェンスリバウンドを多く与えてしまった理由は

 我々の選手たちも頑張っているが、ダーラム、(ジョシュ)ダンカン、特に(ジャック)クーリー選手。それぞれ素晴らしいリーグ屈指のオフェンスリバウンダーで、クーリー選手なんて言ったら世界のリーグの中でもトップクラスのオフェンスリバウンダーなので、我々の選手たちも頑張っているがリバウンドの部分に関しては彼らをほめるべきかなと思う。

―ホーキンソンのシュートアテンプト数が少ないことについて

 正しい選手がシュートを打つという意味では、ジョシュのアテンプトはもっと増えて欲しい。ただ、それはカバレージ次第でもある。今日はスイッチの後のエルボーからのアイソで第1戦よりよい攻めができた。ただやはりボールを離されることもあるし、ピックアンドロールから昨日より上手く、ひとつひとつの角度、スクリーンのかけ方、使い方をやった中でミスマッチを作ったあとレイアップが空いていたらレイアップを取りに行くし、ミスマッチになってウィル(ウィリアム・モズリー)がガードにマークされていたら、そこは狙う。

 平均得点が決して高くない我々にとっては、ひとつひとつのポゼッションで正しい人間で打っていくことは大事なことであるが、今日はオカ(岡田侑大)も普段決めているようなレイアップを何個も落としたと思うし、それが全部入っていたらこういう会話になっていないと思う。そういう試合もある中でジョシュはアンセルフィッシュな選手でチームが勝てればという考え方だが、外が例えば誰も入っていなくて、じゃあこういうスペーシングにして彼に打たせるようにもうちょっとならともかく、インサイドのアタックができている中で、じゃあそれを変えてっていう風にはならないかなと今は思う。

―ここ12戦で3勝9敗と厳しい状況が続いているが、チームにはどんな言葉をかけているか

 どちらかと言うと今日の試合の前に伝えたことで、もっとみんな今後に向けて意識してほしいという部分を伝えた。全部は言えないが、やはりグレートなチームを目指している中でひとつひとつのプレーの大切さ、毎日成長することの大切さ、「これ今週話してきたことでしょ」とか「こういうプランだったでしょ」ということを言わなくていいようにとか、ひとつひとつの大切さを意識高く持つこと。それは横浜(ビー・コルセアーズ)戦からもっともっと意識を上げないといけないと感じ続けていたことなので、それで昨日もスカウティングレポートディフェンスの話をしたが、まずは今日できたものは昨日できていないといけないものだった。そういうところの意識の部分。

 オフェンスの部分でも、今日はフィニッシュに問題があったが、遂行力という部分に関しては昨日より良かった部分もたくさんあって、それも毎日話している、チームで取り組んでいることなので、本当に日々成長することに対しての意識をもっともっと上げないといけない。やはりトップチームは40分間やるべきことを我慢強く遂行できる。そのようなチームになっていかないといけないということを今後に向けてもっともっと意識して欲しいと思う。

岡田侑大の3/19琉球戦後のコメント

―琉球戦第2戦の総括

 昨日に引き続いてターンオーバーとフリースローのミスと相手のオフェンスリバウンドの数で圧倒されたので、昨日も今日もこれだけ競れているというのはラッキーなので、そこをなんとか改善していきたいと思う。

―ショットがなかなか決まらないときにどうメンタルを切り替えているか

 個人的にはビッグラインナップになってから、なかなか自分の良さが出せていないというのを感じていて、スペーシングやマックさん(アンソニー・マクヘンリー)が3番をすることによって変わってくることもあるので、それを考えすぎているのかも知れないし、自分の中で迷いがあって、ペイントへ行くのもいつもより強気ではないと昨日は思ったので、今日はなんとかペイントにアタックしようと思って試合に入った。

岡田侑大©Basketball News 2for1

―ビッグラインナップでのオフェンスのリズムが良くない印象があるが、どのように感じているか。また改善点は

 おそらくコーチが色々な改善できる策を持ってはいると思うし、それをまた明日や明後日のミーティングで話すとは思うが、個人的にはやはり今日マックさんがスイッチされた時にミスマッチを取りにペイントエリアに入って行ったが、ウィルもペイントエリアにいて、クーリー選手もペイントエリアにいる。そしてマックさんと自分がついたら松脇か今村さんがいて、そこでシールをして入れたい気持ちはあったが、やっぱりペイントに4人も選手がいるとさすがにスペースが無いっていうのは自分も感じていた。

 その中で自分の得意なドライブを行きたいっていう時もペイントに4人いるので自分のできる策はステップバックの3ポイントシュートしかない状況だった。そこのシュートを決めていけば自然に良い流れにはなっていくし、逆にウィルが出るかマックさんがペイントを空けてくれるとなるとまた変わってくるとは思うが、どちらにせよ今自分がシュートを決めないことには相手も下がっていると思うので、改善策といえば自分のシュートを決めることかなと思う。

―ビッグラインナップの強みはどこにあると感じているか

 マックさんやウィルはディフェンスがすごく上手な選手なのでディフェンスは相手にとってはかなり脅威だと思うし、リバウンドも琉球さんは強すぎっていうくらいゴール下を制圧されたが、他のチーム相手には取れる選手が揃っていて、ジョシュもそうだし、そこが強みだと思う。 

サイモン拓海の3/19琉球戦後のコメント

―琉球戦第2戦の総括

 やっぱり琉球も強いチームで、私たちも強いメンタルを持って挑んだけど、ターンオーバーが多かったり、オフェンスリバウンドが琉球に多く取られたりしたが悔しい。メンタルは次のゲームに向けて切り替えて三遠(ネオフェニックス)に勝ちたいと思います。

―なかなかプレータイムが少ない中、どのようなことを意識して準備しているか

 確かにプレータイムが少ないんですけど、「チームファースト」で考えている。試合に出る時はシュート以外でもチームを助けたいのでリバウンドやディフェンスを頑張って、プレータイムが短くても、ちょっと表現は違うけど「一球入魂」を意識してプレーしています。

サイモン拓海©Basketball News 2for1

―なかなかシュートが決まらず苦しんでいた時期もあったと思うが、3ポイントシュートが決まった時も気持ちはどうだったか

 バイウィーク中は肩の痛みがちょっとあって毎日段々とよくなっているんですけど、最初のシュートが決まった時は「今日いい感じ」と感じた。(その後に)「まだまだここから」と思っていました。

―一度ベンチに下がって、再びプレータイムを得た時はどういうメンタリティで臨んだか

 ベンチにいる時はいつでも準備ができているというメンタルでいるんですけど、まだ緊張もするのでベンチで呼吸を整えて落ち着いた状態で出るようにしました。

ジョシュ・ホーキンソンの3/19琉球戦後のコメント

―琉球戦第2戦の総括

 シンプルに自分たちのターンオーバーが多すぎたのと、相手にセカンドチャンスポイントをやられすぎてしまったっていうのがメインの部分かなと思う。琉球さんみたいな相手と戦う中で勝つことを目的でやるのなら、そういう2つの部分は許してはいけないと思うので、そこができなかったことが結果に結びついたんじゃないかと思う。

―自分たちの攻撃が上手くいかないシーンが何度かあったが、どのようなメンタリティで試合に臨んでいたか

 第1戦から振り返って、もっとフィジカルにやらないといけないとは感じていた。琉球さんはリーグの中でもトップのフィジカルの強いチームというか、バチバチやってくるチームということもあったので自分たちもそのレベルにマッチしなきゃいけなかったというのもあったし、前半に関して言うとディフェンスの面ではそこまで悪くなかったかなと感じていたが、3Qの途中から若干自分たちの集中力が切れだしたり、色んなことが起き始めたりして、そこの一瞬で全部琉球さんに勢いを持ってかれて最終的にあのような点差になってしまったと思う。

ジョシュ・ホーキンソン©Basketball News 2for1

―ビッグラインナップではシュートアテンプトが少ない印象を受けるが、どう感じているか

 前までは自分自身がピックアンドロールに絡んでいたので、その分ディフェンスをレイトスイッチさせることができていて、そういう面でシュートのアテンプトが多かったというのはあったが、ビッグラインナップを始めてスペーシングの部分は自分たちも練習していて、難しいと思う場面やシチュエーションというところもあった。

 マック、ウィル、自分の3人で出ている時は、自分自身が一番アウトサイドのシュートが得意だと感じている部分はあるが、ウィルをピックアンドロールに入れるとなると、また選手個々の役割も少し変わってくる。その2人をピックに入れる場合は、その選手たちのために逆に自分がスペースを取ってコーナーにステイするだったり、ウイングにステイするだったりそういった役割の変化が起きている。

 その2人のせいということは全くなく、その2人をピックに入れた時に、まだなかなかビッグラインナップに慣れていないというのもあって、スペーシングがあまりよくなくなってしまう場面もよく見られると思うが、役割が少し変わってきているからこそアテンプトの数字の部分でも違ったところが出ていて、そこはスペーシングということに関しても引き続きチームとしては練習していかなきゃいけない部分かなと思っている。

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