Bリーグ1部(B1)は10月14日から15日にかけて各地でレギュラーシーズンの第2節が行われ、群馬クレインサンダーズはホームのオープンハウスアリーナ太田で横浜ビー・コルセアーズと対戦。14日に行われた第1戦を100-91、15日に行われた第2戦を81-80で勝利し、ホーム開幕節を2連勝で終えた。
15日の第2戦は乱打戦となった第1戦とは打って変わり、序盤から守り合いの展開に。前半、最後のポゼッションで河村勇輝がブザービーターの3ポイントショットを決め、横浜BCが42-39と3点リードで折り返す。後半は、辻直人やベン・ベンティルが攻撃を引っ張った群馬が逆転に成功。最後まで競った展開となったものの、逆転をかけた河村のシュートがリングに弾かれ、81-80で群馬がクラブ史上最多となる5546人の前で勝利を飾った。
この試合では、辻直人が19得点、ベン・ベンティルが15得点、マイケル・パーカーが11得点、トレイ・ジョーンズが11得点、並里成が10得点6アシストと5選手が二桁得点を記録した。
昨季横浜BCに20点差逆転負け「借りを返せた」
大接戦を制した第2戦の試合後、水野宏太HCが「昨シーズンは天皇杯のベスト4をかけた試合で逆転負けをして、いい試合をしていながらも悔しい思いをしてきたので、ここで借りを返せたことはチームとしても個人としても嬉しい」と語ったように、群馬にとって横浜BCは昨シーズン20点差を逆転されたチーム。その相手に2連勝を飾れたことで「チームとしての成長を感じられた」と手応えを口にした。
3Q残り3分58秒、群馬に流れがある時間帯に横浜BCの速攻が出たタイミングでタイムアウトをとった意図を聞かれると「いい流れができていた中で、相手は1本決めると乗りやすいチームで、我慢強いチームだからこそ1回勢いに乗って捲られてしまうという経験も昨シーズンしているので、流れを早めに切りたいという意図があった」とコメント。昨シーズンの経験もいかした采配で相手に流れを渡さず、12回にわたるリードチェンジのあった試合で勝利に導いた。
辻直人が2戦で36得点 新加入選手もフィット
新加入選手も少しずつフィットしてきている。宇都宮ブレックスとの開幕節では2試合で8得点と調子が上がらなかった辻が2試合で36得点と大爆発。そのことについて水野HCは「彼のオフェンスの多彩性というものを自分たちのオフェンスの中でどう組み込めるか、彼の良さをチームの中で生かすことで強みとしていくことをやっている」と信頼の高さを口にする。パーカーも「今はもっと深いプレーでうまく連携していけるようにしている」と語ったように、チームとしても新加入選手と連携を深めながらチームとして成長している段階で横浜に2連勝したことはチームとして大きな自信となった。
今オフは大型補強に成功した群馬。チームとして連携を深めていくことでクラブ史上初のチャンピオンシップに進出できるのか。大勢のファンの期待と声援を背に今シーズンを戦う。
(田中隼翔)