文・写真=Basketball News 2for1
Bリーグは14日、無観客でレギュラーシーズンを再開。14日には川崎-北海道、15日には千葉-宇都宮が選手・関係者の発熱により中止となり、試合開催に不安が残す形となった。
京都ハンナリーズの浜口炎ヘッドコーチは15日の名古屋D戦後、無観客でのリーグ戦再開について、複雑な心境を吐露した。
やりたくない選手もたくさんいる
※以下、浜口HCのリーグ再開についてのコメント
「選手それぞれの考えがあり、正直(リーグ戦を)やることに対して疑問を感じている部分はある。チェアマンは公式の発表で『みんなを元気にするためにやる』って言ってましたが、選手も家族がいるので、やりたくない選手もたくさんいる中でプロの仕事をしている。考え方をもって仕事に出てくる人もいるし、出社しないことも不思議ではない。それぞれの意見を持っている。」
「選手はもちろんプレーしないとお金がもらえなくなるというのが一番不安。その部分があるので、その部分を払拭した上でスポーツの力でみんなを元気にするという考え方が成り立てばいい。」
「選手会とBリーグは話し合っているとは思うのですがどっちにしろお互いにいい方向になるように話さないと。僕らコーチングスタッフが意見を言うユニオン(労働組合)もないし僕はやれと言われればやる、そういう状態である。」
アウェイチームは移動すること自体に不安
Q:滋賀レイクスターズの外国籍選手が出場していないことはどう感じているか。
浜口炎HC:
「(このような事態が起こりうることを考えていなかったのは)リーグの見切り発車な部分がある。」
「体育館日程も無観客でやるなら小さい体育館でもかまわない。それこそ京都(ホーム)でやらなくてもいいと思っている。」
「アウェイの選手は移動すること自体を不安に感じている」
「基本的に外国人選手は5月まで契約があるし、日本人も6月まで契約があるので、日にちをずらすことは問題ないと選手たち、現場は思っている。」
「それを上の方(リーグ)が最終日程を決めてしまっているので、情報はあまり入ってきていません。僕は選手会とBリーグ側が納得すればいいんですけど、そこに外国人選手が選手会に入っていない。日本のことをわからないで来ている選手もいるので外国人選手は不安なんです。外国人選手をメンバーに加えてあげてしっかり話してやらないといけない。」
「楽しみにしているファンがいるのはもちろんですけど…という感じです。」
勇気をもって変えていくことが必要
Q:Bリーグ開催は次節以降保留になっている件について
「それが自然です。試合をやると決めた次の日にWHOからパンデミックの発表があったり、NBA選手が新型コロナ(陽性)になったり、状況は刻々変わるものだし、状況によって、一度決めても勇気をもって変えていくことが必要。NBAのコミッショナーも1時間ごとにプランが変わると言ってるくらいなので。」
「画面越しにこの閉塞感を打ち破るということはすごい大切ですけど、もともとなんで試合を延期にしたの?という理由を本当に考えると、選手・スタッフ・運営含めて感染者にならないようにということがスタート。アウェイゲームで移動するチームがいる中で本当に実施でいいのかと考えるべき」
Q:NBAが中断という状況の中で、もし浜口HCが意見する立場であれば
「僕に言える権限がないので何とも言えないが、本当に難しい。でも(リーグ全体の)選手の状態を見ていたら中断するが自然かなと思う。」
浜口HCは現状の試合実施に対して現場の意見を反映できているのか疑問を感じているようだった。
新型コロナウイルスが感染拡大していく中、どのように試合を行っていくのがベストなのか。選手やスタッフとリーグが話し合い、納得のいく形で結論を出すことができるのか。Bリーグは4年目にして最大の過渡期を迎えている。