
Bリーグ1部 (B1)は10月3日から5日かけて各地でレギュラーシーズン第1節が行われ、西地区のシーホース三河はホームの刈谷市体育館で東地区の群馬クレインサンダーズと対戦した。第1戦は58-75で敗戦したものの、翌第2戦ではジェイク・レイマンや西田優大を中心にアップテンポな攻撃を披露し、98-71で快勝。群馬との2連戦を1勝1敗で終えた。
三河は第2戦でレイマンが27得点(フィールドゴール成功率75%)、西田が16得点、ダバンテ・ガードナーが15得点、角野亮伍が14得点、トーマス・ケネディが12得点をマークし、5選手が2桁得点を記録するバランスの良いオフェンスを展開した。試合後の記者会見では、ライアン・リッチマンHC、レイマン、角野、西田が報道陣の質問に答えた。
ライアン・リッチマンHCの群馬戦・第2戦後のコメント
ーー群馬戦・第2戦の総括
今日(第2戦)は昨日(第1戦)の試合よりもさらに素晴らしいエネルギーで選手は戦ってくれたと思います。勝ちの執念という部分に関しても、試合からは選手たちの勝ちへの執念が感じられました。
我々は新しいグループで、既存のメンバーがたくさんいる中で2人の新たなピースが加わったわけですが、2人が加わっただけでも少し違うようなチームになっていくと感じています。これから試合を通して、練習を通して、彼らの感覚だったり、うまくいくような部分だったりを模索しながら、しっかりとチームをつくり上げていきたいと思います。
また、今日の試合に関しては、昨日の試合よりもよりフィジカルに、そしてアグレッシブに戦えたと思っていますので、「これが三河のスタイルだ」と言えるプレーを今日体現してくれた選手たちをものすごく誇らしく思います。

ーー第1Qと第3Qでプレーのスピードが上がったように感じたが、どのようなことを意識していたか
我々としては、速くプレーするのが自分たちのスタイルだと思っています。ボールを前に、我々はそれを「キックアヘッド」と呼んでいますが、それを今日は積極的に出していった。昨日の試合ではそれがあまり見られなかったので、今日はそこを積極的に出していこうという話は伝えました。昨日の試合に関しては、やはりリバウンドが取れなかったというのがすごく大きな要因だと思っています。
ただ、常にボールを前に運び、速い展開に持ち込みながら、リングに対してプレッシャーをかけたいというのが我々の考えでありますので、ターンオーバーから相手のミスを誘発して21得点を挙げられたのはすごく良かったと思います。選手にもロッカールームで伝えたんですが、我々は正しい方向にしっかりと進んでいるという感覚があるので、引き続き自分たちのやるべきことにフォーカスしてやっていきたいなと思います。
ジェイク・レイマンの群馬戦・第2戦後のコメント
ーー自身のパフォーマンスについて
いいパフォーマンスだったと思います。特に昨日の良くないパフォーマンスから、私もそうですし、私だけではなくチーム全体がしっかりとやるべきことを遂行できたことはよかったと思います。全員が今日の試合に対して戦う準備ができていました。特に第1クォーター、自分たちのスタイルはディフェンスファーストなんですが、それができたと思いますし、しっかりとボールプレッシャーをかけることもできました。オフェンスは速い展開でバスケットボールをすることができました。
(オフェンスでは)チームメイトが自分をオープンにさせてくれましたし、コーチが自分を生かすためのプレーコールをしてくれて、自分を生かしてくれました。

ーーフラストレーションが溜まる場面が多かった印象だが、どのように気持ちの切り替えをしたのか
フラストレーションは確かに溜まっていました。特に2試合とも早めにファウルトラブルになってしまったのが少しもどかしかったんですが、自分としては落ち着きを保とうと試みました。「これ以上ファウルはできない」と冷静さを保つように努めました。ベンチから出てきたメンバー全員が素晴らしい仕事をできたと思います。ディフェンスではしっかりとプレッシャーをかけて、オフェンスではボールを動かして、オープンの選手を作るということがチームとしてできたと思います。
ーーファンの大歓声を聞いて
ファンの方々の応援は両チームとも素晴らしかったと思います。群馬さんのファンの方々も多い中で、皆様の声援を本当に誇りに思います。自分たちが必要なときに声を届けてくれて、おかげで自分たちはバトルを続けることができました。ありがとうと言いたいです。
角野亮伍の群馬戦・第2戦後のコメント
ーー自身のパフォーマンスについて
昨日(第1戦)はひどい内容だったので点を取れたことと、スリーが入ったので単純にほっとしています。
ーーオフの期間はどんなことに取り組んでいたか
オフシーズンは主に体づくりです。昨年もそうですけど、うちはそんなにサイズがないので、4番の選手につくこともありますし、逆に自分が4番のプレーをしなきゃいけない時もあるので、「体を少し大きくしないとな」という思いで取り組みました。他にも、3Pシュートの時に相手がチェックに来るという状況は今シーズンもあるので、そこでもしシュートをしっかり決められなかったら「駄目な選手だよね」ということにならないように、(3Pシュートの)次の手を常に練習していました。(第2戦は)2点と3点のバランスがよく取れているし、自分の中でも手応えを感じているので、それはよかったかなとは思います。

ーー会場で大歓声を聞いての感想は
大きいアリーナがどんどん各チームでつくられている中で、僕はこういうファンとの距離が近くて一体感のある会場っていうのは嫌いじゃないです。一気に追い上げムードや逆に突き放すムードをつくれるなという実感はありますし、本当に心強かったなと思います。
ーーシーズンが開幕しての感想は
テストじゃないですけど、このオフシーズンにどれだけ取り組んできたかの結果が出るのがシーズンで、オフシーズンに自分なりに一生懸命やっても、結果が出なければ意味がないと考えています。第1戦の試合が良くなくて「なんであんなパスミスしたんだろう」とかいろいろ考えたりしているのも、「ああ、シーズン始まったな」と(感じた)。オフシーズンはひたすら開幕の試合に向けて一直線だったので、60試合あって(チャンピオンシップに)出ればそれ以上の試合数を重ねていくシーズンで、やっぱり浮き沈みがあるのはシーズンのいいところでもあります。昨日(第1戦)沈んで、今日(第2戦)グッと上がれたので、良くも悪くもシーズンが始まったなという実感が湧いた2日間でしたね。
ーー第1戦から第2戦へ気持ちを切り替えるために何かしたか
別にそんなに特別なことはなく、もう駄目な試合があるたびに何か変えていたらキリがないので、いつも通り家でストレッチしてゆっくり休みました。試合の反省はしますけど、パッと吹っ切れて自分の仕事が何かっていうのを整理して今日(第2戦)に臨んだという感じですかね。
ーー次節・秋田戦に向けて
昨シーズン、その前のシーズンの秋田さんの印象で言うと、やっぱり本当に激しく前から40分間当たってくるチーム(という印象)。逆に言うと僕らと同じようなバスケットを走って打って展開してくるのかなと予想しています。走り負けないし、フィジカルでも負けない。走り合いを制せるようなチームになっていると今シーズン思うので、あとはしっかり発揮するだけだと思います。
西田優大の群馬戦・第2戦後のコメント
ーー自身のパフォーマンスについて
僕自身、2Pはもう少し決められるところもあったんで、フィニッシュの部分は結構練習してきただけに、今日はまだ意識して出せなかった部分もあります。そこは一つ反省かなと思っています。
ーー昨シーズンに比べて個人プレーよりチームプレーで貢献する場面が増えたように見えた。意識してのプレーか
Bリーグ自体のレベルが上がりすぎていて、そんな簡単に個人で打開できるものではなく、ときには個の力も必要かもしれないですけど、基本的にはチームでやっていかなきゃ絶対勝てないですし、そこが層の厚さというか僕らの一つの強みでもあるんで、そこを最大限生かしていかなきゃいけないとは思っています。

ーーフラストレーションの溜まる時間帯もあったが、どう切り替えたか
そういう時間帯もありましたけど、決して審判に目を向けることなく、我慢強く自分たち5人で集まってハドルを組みました。今日はそれができたので、そこは今までからの成長というか、自分たちがまとまって戦っていければ、今日みたいな苦しい時間帯も必ず乗り越えられると思うので良かったなと思います。
ーー第2戦はスピードが上がった印象だった。第1戦のターンオーバー数(14)を踏まえて、第2戦のゲームプランで何か意識した点はあったか
今までの僕たちのゲームプランとして、昨シーズンもそうですけど「ハイアシスト、ローターンオーバー」というのを一つ掲げています。アーロン・ホワイトが入ってきたことによって、もちろん縦に速い展開もできますけど、ハーフコートの中での横の展開の速さと厚みも出てきているので、いい意味でペースが上がって、みんなもうまく判断できていますし、外からのシュートもよく入っていると思います。いい方向に繋がっていっていると思います。
ーー次節・秋田戦に向けて
昨日(第1戦)もそうですけど、ペイントアタックをされている時間帯は僕たちらしくないので、もちろんディフェンスにハードに当たるのは大前提ですし、ダバンテ(・ガードナー)もうまく使いながら、「なんか追いつけないよね」「なんか離れないよね」みたいな、そんなゲームができればいいかなって思っています。
(榊原かよこ)






