
Bリーグ1部(B1)は5月9日から11日にかけて、各地でBリーグ2024−25 ポストシーズンのチャンピオンシップ(CS)・クォーターファイナル(QF)が行われ、全体2位の三遠ネオフェニックスはホームの浜松アリーナで同7位の群馬クレインサンダーズと対戦。第1戦を83-80で制し、続く第2戦も93-84で勝利。チーム史上初となるCSセミファイナル(SF)進出を果たした。
11日の第2戦、第1クォーターは両者譲らない拮抗した状態が続くなか、三遠はデイビッド・ヌワバがブザービーターとなる3ポイントシュートを沈め、25-22で1Qを終える。第2Qは開始早々に大浦颯太が3Pシュートを沈め、少しずつリードを広げていくと、同クォーターでは群馬をわずか10得点に抑える好守を披露。50-32と18点リードで前半を折り返す。後半、一時3点差まで迫られる場面もあったものの、終盤にはヌワバの連続得点が決まり、93-84で2連勝を決めた。
チーム史上初めてQFを突破した三遠は、SFではホームで西地区首位(全体3位)の琉球ゴールデンキングスと対戦する。
第2戦では、三遠はヌワバが26得点、吉井裕鷹と佐々木隆成が16得点、大浦とデイビッド・ダジンスキーが14得点を記録。試合後の記者会見では、大野篤史HCとヌワバ、佐々木が記者の質問に答えた。
大野篤史HCの群馬戦後のコメント
―点差を詰められながらも、粘り強くプレーできた要因は
難しいですよね。もちろん、出ている5人が同じ方向を向かなければいけない中で、違うところにフォーカスしてしまっている。泥臭く、一つ一つのポゼッションを自分たちがやらなければいけないことを遂行するっていうところが足りなかったかなと。(リードを広げて)そのままいけるとは思ってなかったですけど。やられすぎ。ディフェンスマインドにならなくて。
前半やることができたこと、ディフェンスから自分たちのオフェンスを展開していったので、我慢強くボールを回すというところができてきた中で、3クォーターのところは、(オフェンスで無理やり)こじ開けたり。点が欲しい欲しいっていうシチュエーションになってしまって。タイムアウトを2つ使いましたけど。流れを変えることができなかった。あの時にどうしたら良かったかなと今も思いますけど。
まあでも、ああだこうだ言ってる場合じゃないので。まず、勝てたことが一番。すべてだと思うので。また次、セミファイナルに向かって、チームとして、マインドセット、一つ一つのポゼッションの中で次に向かえるように。違うところにフォーカスしないようにやっていきたいと思います。

−佐々木と大浦のガード陣の2人の評価は
2人を使い分けて、その中でやっぱり(佐々木)隆成がトーンをセットしてくれた。オフェンスもディフェンスも経由してくれているので。どうしてもエンプティなどが早いで、次に(大浦)颯太は前半すごく良かったと思います。後半のところはやっぱりもう少しボールを散らして欲しかった。それがやっぱりできなかったところはちょっと反省かなと。
ああいう状況で点が取れない中でも、我慢強くボールを落とす、離すっていうところ、少し(反省点となる)。自分が起点にならなければいけないと、もうそこは自覚のところだと思うんですけど、まだそういう時間帯ではなかったので、そこは彼の今後の成長して行くところかなと思いますけど、総じてあの2人じゃ、この試合良かったと思います。
デイビッド・ヌワバの群馬戦後のコメント
―群馬戦の総括
とてもいい試合になったと思います。両チームとも最初からすごくアグレッシブに戦った中で、両チームが時には自分たちの強みを生かしながらのランがあったり、私たちはしっかりとディフェンスとリバウンドという部分をしっかり遂行できたところが、この勝利につながったんじゃないかなと思っています。

―序盤のファウルトラブルでどう切り替えたか
ゲームの早い段階で少しファールが鳴ってしまったところとかはあるんですけど、プレーオフっていうのは本当にフィジカルな戦いが続く、試合が重なると思いますので、その中でどれだけ落ち着いてプレーができるか。そして、次のプレーにすぐ切り替えることができるか。審判のことを考えるのではなく、自分たちのディフェンスにしっかり戻ったりとか、切り替えができるかっていうところが問題になってくると思う。そこを今後のプレーオフではしっかり続けていきたいなと思っています。
佐々木隆成の群馬戦後のコメント
―群馬戦の総括
本当に群馬さんはタフで、前半18点のリードだったんですけど、自分たちも気を引き締めてというか、(後半も)0-0の気持ちでやろうってに話してたんですけど、流れっていうものがあって、追いつかれて。ずっと我慢して自分たちのバスケットをしようと話してたので、(終盤は)そういったところが出てよかったなと思います。まだまだ今からあと4勝、CS優勝のためにはあと4勝必要だと思うので、今からまた切り替えてチーム全員で準備して頑張りたいと思います。

―QFに連勝し、勝つために必要なことなどの気づきはあったか
「リバウンド」と「ルーズボール」と「ディフェンス」です。それが大事だと思います。
−セミファイナルまでの期間をどう過ごすか
琉球さんを倒すための準備というか、それに全部捧げたいと思ってますし、それをするためにこう何をしなきゃいけないのか、それを中心に考えて行動したいと思います。
(榊原かよこ)