
Bリーグ1部は9日から11日かけて各地でチャンピオンシップ(CS)・クォーターファイナル(QF)の試合が行われ、シーホース三河(ワイルドカード下位)はアウェイの日環アリーナ栃木で宇都宮ブレックス(全体1位)と対戦。第1戦を81-93、第2戦を75-89とそれぞれ敗れ、2連敗でQF敗退が決定した。
第2戦、三河は前半は宇都宮に10点前後のリードを許しながらも食らいつき、39-47と8点ビハインドで折り返す。しかし、第3Qに入ると、宇都宮のギャビン・エドワーズに2本の3ポイントシュートを決められるなど、一気に点差を離される。オフェンスでもこのクォーターで10得点しか取れず、49-69と20点のビハインドを背負い最終クォーターへ。第4Qには西田優大や須田侑太郎が気を吐いたものの、逆転には至らず。75-89でQF敗退となった。
第2戦では、三河はダバンテ・ガードナーがチーム最多となる22得点8リバウンド、西田が16得点を記録。得点源のジェイク・レイマンとザック・オーガストがそれぞれ5得点と4得点に抑えられるなど、オフェンス面で苦しんだ。試合後の記者会見ではライアン・リッチマンHCと西田が記者の質問に答えた。
ライアン・リッチマンHCの宇都宮戦後のコメント
-宇都宮戦の総括
まず初めに、宇都宮ブレックスが両日とも素晴らしい試合をしたなと思っています。そしてプレイヤー、コーチ陣がそれに値する素晴らしいゲームを繰り広げたと思っています。今シーズンのブレックスは、ケビン(・ブラスウェル)ヘッドコーチが亡くなるという、大変な困難を乗り越えていきながらやっていますし、彼らの姿を見て、ケビンコーチも喜んでいるのではないかなと思っています。
自分たちは試合の中で流れが来た時もあったので、もしかしたらいけるというようなところが見えた部分があったんですけど、そこを自分たちのものにすることができずに、ブレックスさんが素晴らしい試合をして両日とも勝った、ということだと思います。

-今シーズン加入した須田侑太郎の評価
本当に大きな貢献をしてくれたと思っています。(今シーズンは)昨シーズンよりも3勝多く積み上げることができましたし、彼のリーダーシップがいろいろなところで自分たちにいい影響をもたらしてくれました。良い時も悪い時も、よりチームとして集中することができるようになったと思います。彼一人だけではないかもしれませんが、ハドルを組む回数がシーズンを通して増えてきたというのは、彼のもたらした効果かなと思っています。
今シーズン新しく名古屋ダイヤモンドドルフィンズから来たことによって、システムに慣れていくことは、簡単なことではなかったと思っています。ただ、彼が来年、より良い形で来シーズン戻ってこられると思っていますし、その助けを自分も含めて他のコーチ陣、スタッフでしていきたいと思っています。
西田優大の宇都宮戦後のコメント
-宇都宮戦の総括
昨日(第1戦)の試合を経て、バウンスバックを狙っての一戦だったんですけど、宇都宮さんのカルチャー、組織の強さが一枚も二枚も上手だったなと思います。僕らはねじ伏せられたなという印象です。試合途中も須田(侑太郎)さんと「やめないよ」というふうな話をしていたんですけど、それでも宇都宮さんが上手だったので、これはちゃんと受け止めなきゃいけない現実だと思っています。

-試合後の涙について
このチームを勝たせたいという思いもありましたし、このドアウェイの中で、声を枯らしてまで応援、声援を送ってくれるファン、ブースターさんの皆さんの思いもいろいろこみ上げた涙だったのかなと思っています。
-涙の後にチームメイトと会話したか
僕をはじめ、須田さんは来シーズン契約がある中で、試合途中からそういう話していましたし、もう気持ちは来シーズンに向かっているというのは須田さんとは話しました。
-今シーズンも昨シーズンと同様にクォーターファイナルで敗退した中で、来シーズンに向けて自身やチームに必要になることはなにか
方向性は間違ってないと思っています。さっきも言いましたけど、宇都宮さんはしっかりカルチャーがある中で、組織も強いし、今僕たちはそれを作り上げている段階で、ありがたいことに2シーズン連続でチャンピオンシップに出させてもらっています。あとはもっと積み上げるだけだと思っているので。「継続することが大事」と最後のミーティングでライアンも言っていました。もうやり続けるだけかなと思っています。