
Bリーグ2部(B2)は21日から26日にかけて各地でレギュラーシーズンの第23節が行われ、東地区3位の富山グラウジーズは25日と26日の両日、ホームの富山市総合体育館で同地区首位のアルティーリ千葉と対戦した。
第1戦では、第1クォーターから富山が勢いよくスタートダッシュを決め、ユージーン・フェルプスやアーロン・ホワイトを中心に得点を重ねていく。第2Qに入ると、群馬クレインサンダーズから期限付き移籍後初出場となったマシュー・アキノや、野﨑由之などベンチメンバーがさらに勢いをもたらし、前半を51−34で折り返す。後半に入ると、A千葉が本領を発揮し、徐々に追い上げていく。第4Q、富山はアキノとミッチェル・ワットがファウルアウトとなり2点差まで迫られたものの、最後は野崎がフリースロー2本を成功させ、91−87で勝利。A千葉から初の白星を獲得した。
翌第2戦は第1Qから第1戦とは真逆の展開となり、A千葉が好守で富山の得点を防いでいく。45−58と13点ビハインドで迎えた後半もA千葉のフィジカルの強さを抑える策が見つからず、0−14のランを許し、さらに点差が開いてしまう。第4Qでは特別指定選手の田中晴瑛がペイントアタックで連続得点するなど見せ場を作ったものの、72−108で敗戦。連勝は「2」でストップとなった。
第2戦では、富山はフェルプスが15得点10リバウンド、ホワイトが13得点11リバウンドと外国籍2名がダブルダブルを達成。トーマス・ケネディが11得点と続いた。また、ユース育成特別枠の前田豹吾(龍谷富山高校・富山U18)が初出場を果たし、会場からの大きな歓声に応えるかたちで試合終了間際にシュートを放った。
第23節終了時点で富山は通算27勝16敗で東地区3位につけており、同2位の信州ブレイブウォリアーズを2ゲーム差で追いかける。同4位の福井ブローウィンズも2ゲーム差で迫っており、同地区内での激しい順位争いが続く。3月1日と2日に行われる第24節は、西地区6位の神戸ストークスとアウェイの加古川市立総合体育館で対戦する。
第2戦後の記者会見では、ダビー・ゴメスHCが記者の質問に答えた。

ダビー・ゴメスHCのA千葉戦後のコメント
ーA千葉戦・第2戦の総括
見ての通り、アルティーリ千葉さんの方が上でした。僕たちは15ターンオーバーで、そこからA千葉さんが28点取っているということは、毎回ターンオーバーに対してスコアにつなげられているということ。スタッツを見てのとおり、A千葉さんの方が上でした。(第2戦の)入りもソフトでしたし、なかなか試合をコントロールすることができなかった。昨日(第1戦)のように、今後も調子のいい時もあれば悪い時もある。次の試合が3日後にあるので、そこに対して切り変えて準備していきたいと思います。

ープレーオフに向けての課題は
プレーオフの組み合わせもまだ決まっていないので、そこまで先のことは考えていないです。A千葉さんには優れた選手がたくさんいますし、コーチも素晴らしい。経験値という面では、A千葉さんの方が断然上なんですが、自分たちとしては、まずやるべきことをやって、今以上にタフにやっていかなければならないと思っています。
ー第1戦での勝利を、これからどうチームに生かしていきたいか
(A千葉に一勝したことは)いい意味では、次にもう一回当たったら(富山が)勝てるよという、いいメッセージになったかと思います。でも、今日(第2戦)のことはいったん忘れて、また次の準備をしないといけない。今日の試合のように、相手の方がいろいろな面で上だったことも受け入れていかないといけないし、ファウルがかさむと自分も落ちついていられなくなるので、フィジカルの面でも負けないようにしないといけない。今回はA千葉さんの方が上だったことは事実なので、受け入れなければなりません。
ー群馬から期限付き移籍のマシュー・アキノについて
最近加入して、チームになじむ時間が短い中で、今日の結果は仕方ないと思います。ですが、性格や才能の面でとてもいい選手です。常に「成長したい」と上を向いている選手なので、これからに期待しています。ここから彼が成長できるように、チームのシステムなどをすぐに理解できるように、これからコミュニケーションをしっかり取っていきたいと思っています。
ー東地区3位という順位をどう見ているか
自分としてはそこの順位を見ていないし、気にしていないです。(3位という順位に)こだわっていません。何よりも、自分のチーム(富山)の成長を常に考えています。自分のチームのことを考えていけば、絶対良い結果になると思っています。だからこそ、そういう順位やそれに対するプレッシャーなどを考えず、選手にはやるべきことをやってほしいと思っています。そして、プレーオフに入ったらその時に、しっかりと考えればいいと思っています。
ーファンやブースターに向けて
ブースター、ファンの皆さん。昨日、今日とこの二日間、応援ありがとうございます。そして何より、選手たちが最後まで戦えたことに感謝しています。前節の鹿児島戦の第1戦では、ああいう負け方をしてからチームが変わりました。選手たちが、もう一段階上を目指しているというのは自分としても分かっているので、これからもっと成長してほしいなと思っています。
(金野恵理)