Bリーグ1部(B1)・信州ブレイブウォリアーズ(中地区7位)は27日、アウェーの有明コロシアムでサンロッカーズ渋谷(同4位)と対戦。互いにシュートが決まらない守り合いの展開となったが、終盤にSR渋谷のベンドラメ礼生に3Pショットなどを許し、58-65で敗れた。
信州は後半で15得点を挙げたジャスティン・マッツがチーム最多の17得点を記録したほか、石川海斗が12得点5アシスト、復帰後初の先発を務めたウェイン・マーシャルが8得点6リバウンド2ブロックを記録した。
レギュラーシーズン終了時点の下位2チームはB2に自動降格となるが、信州は14連敗で通算6勝40敗とし、リーグ最下位・富山グラウジーズ(4勝42敗)の1つ上の23位でB2降格圏にいる。なお、B1残留圏にいる22位・茨城ロボッツ(8勝38敗)も仙台89ERSに敗れたため、茨城とのゲーム差は「2」のままとなった。
試合後、勝久マイケルヘッドコーチとマーシャルが記者の質問に答えた。
勝久マイケルHCのSR渋谷戦後のコメント
-SR渋谷戦の総括
まず本当に素晴らしい会場の雰囲気、久しぶりの有明でいいゲームでした。渋谷さん相手に一番オフェンス面では大事であった、彼らのピックアンドロールのディフェンスに対する冷静さ、まずこれがなかなかうまくできなくてターンオーバーに繋がったり、タフなシュートセレクションだったり、(オフェンスを)うまく作れなかったり。うまく作れたときも強くフィニッシュできなかったり、急いでいました。
ビッグマンの(シュート成功率が)3/15の2ポイントというのは本当に痛かったんですけど、(マーシャルとアンガス・ブラントは)2人とも集中していましたし、エナジーを出していましたし、本当に気持ちが入ってましたが、ラッシュしていたかなと思いました。そういうラッシュだったり、ガード陣も我慢強さ、冷静さ(を欠いて)、前半では準備してきたことがなかなか遂行できなかった。後半では良い場面もあったんですけど、それに対して我々のディフェンスのミスがあれば、渋谷さんはそこをすかさずつく遂行力の高いバスケットを相変わらずしていました。
本当にみんな気持ちは入っていましたし、エナジーを持ってプレーしていましたし、あとちょっとの部分もたくさんあるんですが、我々には時間がない。もっともっとステップアップしていかないといけないです。
-第1Q以外の3クォーターで見ると相手の得点を上回っていた
やっぱりミスから入ってしまう。ファーストポゼッションはスコアからゲームが始まったんですけど、そこからディフェンスでもやっぱり自分たちのカバレージを遂行して相手が上回ってやられたらともかく、まずは遂行できてないところがあった。オフェンスはどちらかというと前半ずっとなんですけど、準備してきた読みをできなくて、急いでプレー、焦ってプレー、我慢強さや冷静さや余裕を持ってプレーできなかった部分がオフェンスに繋がった。
1クォーターのディフェンスであったり、前半の全体的なオフェンスだったり、どうしてもまだまだ我々の目指している場所にいないからこそ、準備してきたもの、話してきたものを遂行するまでに時間がかかる。ミスから入ってしまう。そこから、「ここはこうだ」という話をチームでしてから遂行力が少し上がって、それで最初よりは後の方が良かったんだと思います。どんどんゲーム中で良くなっていけるっていうのはいいことなんですけど、やっぱり40分間やらないといけないです。
-17得点を挙げたジャスティン・マッツへの評価
アグレッシブにやるべきときはアグレッシブにやってほしいですし、それが彼の良さではあるんですけど、今シーズンとても多いのが、突っ込んでチャージングとか突っ込んでからタフショット、ターンオーバー(を犯してしまうときがある)。なので、アグレッシブにやるべきときはアグレッシブ、正しい判断をするべきときはそれをするということをバランスよくやってほしいです。
若い選手ゆえになのか、今日も(会場の)素晴らしい雰囲気だったり、我々のチーム状況に燃えて気持ちが高まってプレーしているのは見えてますし、どんどんチームにフィットしているのも感じますし、カルチャー的な部分も(理解してきている)。でもやはりディフェンスのカバレッジを間違えないとか、そういうメンタルな部分っていうのをどんどん成長してほしいなと期待しています。
-B2降格圏にいる現状について
かなり危機感を持っています。我々はビハインドなので、自分たちの運命を自分たちで決められない状況。本当に全部勝たないといけないと思っている中で負け続けている。
「(勝利まで)あとちょっと」というのも、本当に「あとちょっと」というよりは、(やるべきことが)全て習慣づいたり、40分間高い遂行力で戦えるようになって初めて(シュートが)入っても入らなくても勝つチャンスがある。どうしても波がある、プラス、40分間遂行できていなければ、なかなか難しいと思う。練習時間も限られている、物事を習慣づけることも時間は限られている。
ビッグマンの話をしましたけど、ガード陣の(シュートの)パーセンテージも決してよくはない。もちろんシュートが入って、ある程度のディフェンスができたら勝てるかもしれないですけど、毎試合勝っていくためにはその日の調子どうこうではなくて、ディフェンス、エナジー、コミュニケーション、遂行力。当たり前のことをもっと高いレベルでやれないといけない。時間がない、危機感しかない。そういうふうに感じています。
ウェイン・マーシャルのSR渋谷戦後のコメント
-SR渋谷戦の総括
この試合は自分自身がキャプテン、そしてリーダーとして、アドバンテージを生かしてイージーバスケットをしっかり決めなければいけなかったと思います。レイアップやゴール下のショットをたくさん外してしまいました。7点差の試合でチームとして6、7本のレイアップを外してしまったので、それでは勝つのは難しいです。なので、そこは週末に向けて修正していきたいです。
-復帰から4試合を終えての自身のコンディションについて
長く試合から離れていたので、まだ(ケガをした)足の感覚を取り戻そうとしているところではあります。身体のコンディションに関してはいい感じだと思いますが、試合でのプレーということになると、まだ完全に感覚が戻っているわけではないです。徐々に上がってきてはいると思います。
-勝利を重ねるために必要なことは
ゲームプランを40分間遂行すること。今シーズンを通した課題ではあるのですが、40分間遂行できていない部分がある。どんどん40分間に近づいてきてはいますが、完全に40分間遂行することが大事になります。
-元チームメイトのジョシュ・ホーキンソンとのマッチアップについて
試合中に何回かマッチアップする場面がありましたが、後半に彼にファウルをした際に肘が当たってしまった。その時に彼が「(肘は)前のお返しだね」と笑いながら話しかけてきました。(ホーキンソンが信州に来る前の)だいぶ昔に彼から肘をもらったことがあったので。その時のことを話していましたね。