9月26、27日にWリーグ第2週目の試合が開催され、東地区のENEOSサンフラワーズと日立ハイテククーガーズ、西地区のトヨタ自動車アンテロープスがそれぞれ開幕4連勝で無敗をキープした。
他に東地区の富士通レッドウェーブ、西地区のデンソーアイリスとトヨタ紡織サンシャインラビッツも連勝を果たした。
得失点差+129でENEOSを抑え東地区首位
2019-20シーズンは3勝13敗でリーグ9位の成績に終わった日立ハイテクはすでに4勝を挙げるなど好調を維持。第2週目を終えた時点で得失点差は+129とリーグ1位。絶対王者のENEOS(得失点差+88)を抑えて東地区の首位をキープしている。
好調の秘訣は「堅守速攻」だ。昨シーズンまでレバンガ北海道のヘッドコーチ(HC)を務めていた内海知秀氏を新たにHCとして迎えた今シーズンは、内海HCの目指す「速いトランジションから力強いバスケット」を体現。
ディフェンスリバウンドを取ると、すぐさま2、3人がリングへ向かって走るなど、ファストブレイクを意識。曽我部奈央や星香那恵、鶴見彩らガード陣がテンポよくパスを出し、得点につなげていく。ここまで4試合中3試合で90得点以上を記録するなど、新スタイルがチームに浸透しつつある。
ディフェンスやケミストリーも進化
ディフェンスでもここまで4試合で平均61.3失点に抑えるなど、好守を披露している。ディフェンス時にはチーム全体で声を出し、連携の良さを発揮。ルーズボールを必死に追ったり、相手のシュートにもしっかりコンテストするなど、ハッスルプレーも光る。27日のシャンソンとの第2戦では相手から14個のターンオーバーを誘発するなど、着実に進化を見せている。
味方に声をかけたり、得点が決まった際にはパフォーマンスをするなど、ベンチの雰囲気の良さも好調につながっている。27日の試合で3ポイント5本を沈め19得点を記録した佐藤奈々美は「ベンチも盛り上げようってなっていて、パフォーマンス等もみんなでやろうと決めている。流れが悪くてもみんなが盛り上げてくれるので、しっかりプレーができている」とチームのケミストリーについて語る。
今週末には東京羽田ヴィッキーズ、そして来週にはENEOSとの「頂上決戦」も控える。
チームの大黒柱・谷村里佳は「トランジションを意識して、常に走ることをコンセプトにやっている。走ることとインサイドを攻めることをバランスよくやっていきたい。」と意気込む。
「堅守速攻」の新スタイルで日立ハイテクが台風の目となりそうだ。