Bリーグ2部・東地区の信州ブレイブウォリアーズは12日、16日と17日にカクヒログループスーパーアリーナ(青森市)で行われる同地区・青森ワッツ戦に向けて練習を行った。
青森との対戦は今季2度目で、前回対戦時は信州がホームで2連勝としている。渡邉飛勇は11日から始まったFIBAアジアカップ2025予選の日本代表直前合宿に参加中のため、青森戦は欠場となる。12日の練習後、勝久マイケルヘッドコーチ(HC)は青森戦への意気込みなどについて語った。
代表参加の渡邉にエール「とにかく頑張ってほしい」
ーB1のチームはバイウィーク期間に入っているがB2はない。難しさはあるか
バイウィークって個人的にはいつも難しいと思っています。ちょうどいい休みと、でも頭を休ませすぎないで、せっかく成長している路線から外れない。このバランスっていうのはB1のときにいつも難しいと思っていました。どちらかというとバイウィークがいっぱいあるから、すごくタフスケジュールの水曜日ゲームがたくさんある月だってあるじゃないですか。コンディションを考えると、それよりはバイウィークがない状態でずっとやる方が、チームの成長に集中し続けることができると個人的には思っています。
ただ我々の場合、(難しいのは)代表選手がいる中でのB2のバイウィークがないところ。これはまた別の話で、そういった違う難しさはあります。誰かコンディション調整をしなきゃいけないから、ちょうどいいときにバイウィークが来たっていうことも過去には何度もあったんですけど、バイウィークは個人的にはなしで、ずっとシーズンが続いていった方がやりやすいはやりやすいです。
ー代表合宿に参加している渡邉にはどんな声をかけたか
「頑張って」はもちろん、「健康でいて」っていうことも伝えました。ウェイン(マーシャル)が(9日の富山グラウジーズ戦で)怪我してからは、これは僕だけではなくチームの何人かで「本当に行くの?」って冗談で言っていました(笑)。本当に頑張ってもらいたいですし、応援していること、彼のためにベストなことが欲しいよっていうことも伝えました。代表合宿へ行く前に話したのはそれぐらいでした。
その前では、例えば練習でいつも3ポイントシュートの練習をしているので、まだ我々のバスケットの中での役割としてはそこまでにはなってないですけど、もちろん、ここでもいずれそういうこともやれればいいとは思っています。その3ポイントシュートが、この間調子が良かったので「トム(ホーバス)が喜ぶね」っていうこととかも伝えました。とにかく頑張ってほしいです。
ー渡邉の不在やマーシャルの復帰が不透明ということで、狩野富成と小玉大智の成長が鍵をにぎるか
トヨ(狩野の愛称)は富山戦で良かったので、ダンクやブロックなど目立つプレー、会場が沸くプレーをしているときももちろん、ポジショニングとか角度とかタイミングとか、遂行力の部分で成長を見せていたと思っています。だからこそ、彼がコートに立っている間は、いろんな要素があるので(その選手が出場している時間帯の得失点差を示す)「プラス・マイナス」が全てではないが、(富山戦は)+9だった。確かにチームに貢献していたので、そこは嬉しかったです。ただ、自分は彼がまだルーキーだと考えている。まだまだで、これからの選手。若い選手なので頭がいっぱいいっぱいになってしまうのは当然で、考えることも多くなってしまうが、考えすぎず、クリアマインドで自信を持ってハードにプレーしてほしい。(怪我人は嫌だが)彼のチャンスだと思うと、ワクワクする部分があるので頑張ってほしいです。
大智はこういうときこその大智というか。やっぱり1番2番3番のガードポジションやフォワードポジションでは、(役割が)そのときのマッチアップで求められることによったりするんですけど。ハンドラーが欲しいからこっちの選手、あるいはシューターが欲しいからこっちの選手、ディフェンスで絶対剥がされずにべったりとつける(三ツ井)利也だったらこのマッチアップでこの選手。4番、5番だったら当然外国籍のビッグマンたち。でも何かあったときに(大智の力は)必要。何かあったときに出るユニークな役割。もちろん、そこからもっともっと膨らんでプレータイムをあげたいんですけど、何かあって出場機会があるときには必ずプラスの効果がある大智なので。もう絶対準備はできていると思うので、こういうチャンスも彼は絶対ものにする。絶対プラスの効果を生み出せる選手なので、彼にもとても期待しています。
「チーム一丸となってみんなで頑張りたい」
ー9日の富山戦の終盤にコートに6人を出してテクニカルファウルを取られてしまった。なぜあのような状況が起こってしまったのか
まず、人生で初めてあのようなことになったので、自分にとっては、多分一生忘れられないミスです。どういうことが起きたかっていうと、いろんなことが普通の流れと違うというか。大体はデッドボールになって交代がある。だから、クリアに誰が誰と交代するのかっていうのが伝わっていて、普通に交代する。あるいは、普通にタイムアウトを取って、みんなベンチにいて、誰と誰が交代なのかを伝える。その中で、自分も「なんであんなことになったんだろう」と、もちろん(その日は)寝られずに振り返って。
(マーシャルの)怪我があってしばらく、交代しなきゃいけないのか、このままいけるのかという状態を見て、やっぱり交代が必要っていうことになって、そこからのタイムアウト。でもやっぱりウェインが心配だから一瞬、ウェインの方に駆け寄って「大丈夫?」と声をかけたり、「トヨ、彼を持ち上げて」みたいなやり取りがあったり。みんなでスクランブルじゃないですけど、その状態からタイムアウトに入って。だから、みんなベンチで待っているというよりは、バラバラというか。
いつもと違う流れでベンチに戻って、ウェインの心配をしていたからもあって、タイムアウトの時間も、いつもより話す時間が短くて。話したいことを話していたら、ちゃんと新しく入る人が誰で誰と交代なのかということを伝えきれなかった。いつもだったらこういうときに伝えていること、コミュニケーション取れているものが、いつもと違う流れのタイムアウトになったことでああなってしまいました。
それでもあってはいけないことだからこそ寝れなかったですし、多分一生忘れないです。そして、結果的にどうなっていたかは別として、4クォーター(Q)のラストショットは絶対我々のポゼッションだったはずなので。自分は忘れられないですけど、自分もなんでそんな起きたことないことが起きたのかと振り返りながら考えていたら、やっぱり、ああいう成り行きでのシチュエーションだったからなんだろうなと思っています。
-青森戦への意気込みは
誰が出ようと出なかろうとチームで戦って、みんながステップアップして成長を続けられる青森戦にしたい。チーム一丸となって遠いアウェイでみんなで頑張りたいと思います。
(芋川 史貴)