
Bリーグ1部(B1)は5日、各地でレギュラーシーズンの第23節が行われ、B1東地区首位の宇都宮ブレックスはアウェイの国立代々木競技場第一体育館で中地区2位のアルバルク東京と対戦した。
前節となる第22戦のレバンガ北海道戦では、2戦とも宇都宮らしい堅守で勝利。ケビン・ブラスウェルHCの訃報という突然の悲劇の中、ジーコ・コロネルHC代行を筆頭に第、2戦ではグラント・ジェレットが40得点とキャリアハイを更新するなど総合力を発揮し、7連勝とした。
5日のA東京戦では、宇都宮の持ち味である堅守と速い展開でのバスケットを軸に攻撃を仕掛けていく。第1クォーター終盤からコートに入ったアイザック・フォトゥが得点が滞る時間帯に強さをみせると、それに応えるようにD.J・ニュービルや鵤誠司、高島紳司も果敢に攻撃を仕掛け、26−26で前半を折り返す。
第3Qに入ると、ペイントアタックや3Pなど多彩なオフェンスでA東京をほん弄。46−40で第4Qに入ると、スティールから小川敦也がダンクショットを決めるなど、会場のボルテージは最高潮に。しかし、オフィシャルタイムアウト後にA東京が再び盛り返すと、レオナルド・メインデルの連続得点から勢いを抑えきれず、残り時間わずかのところで逆転の3ポイントシュートを決められ、万事休す。61−63と2点差での苦しい敗戦となった。
A東京戦では、ニュービルと比江島慎が10得点を記録。ベンチメンバーのフォトゥが15分49秒の出場で12得点6リバウンド3アシスト、小川が10分19秒の出場で6得点の活躍を見せた。
第23節を終え、宇都宮は連勝は途絶えたものの、通算33勝7敗で東地区首位をキープ。同地区2位の群馬クレインサンダーズも同日に黒星を喫したため、ゲーム差「4」は縮まっていないものの、終盤戦に向けて地区優勝マジック「17」を着実に減らしていきたいところだ。12日に行われる第24節は、その群馬とアウェイのオープンハウスアリーナ太田で直接対決となる。
A東京戦後の記者会見ではコロネルHC代行と小川が記者の質問に答えた。

ジーコ・コロネルHC代行のA東京戦後のコメント
ーA東京戦の総括
(アルバルク)東京さんは東京さんのスタイルをしっかり貫いた素晴らしいゲームをしたと思います。勝利おめでとうございます。自分が今まで見たラグビーの試合の中で、一番素晴らしいラグビーの試合をしたチームのようでした。自分たちとしては、フィジカルの部分が少し足りなかったなと思いますが、ポジティブなこともありました。試合の終盤、クロージングのところで、おそらく10点くらいリードした状況で、そこをしっかり勝ちきれなかったところは、それは自分の責任だと思っています。

ーバイウィークでの準備した部分や、今後の試合に向けての改善点など
8月からずっと、自分たちがしっかり積みかさねてきた習慣というのを生かしてしっかりとプレーしていかなければいけないと思います。そして、ここからすごく試合数が増えるので、試合の中でしっかり学びを見いだして、試合の中で成長していかないといけない。練習の期間、日数も多くないですし、試合が多くなってくるので、練習で体力を消耗しすぎるわけにもいかない。その分、試合をやりながら、試合の中でしっかり成長していけたらと思っています。
ー小川敦也の起用が増えているように感じるが、彼の評価は
小川選手にとって今日の試合はすごく貴重な、学びの経験になったのではないかと思います。今日も第4Qの重要な局面でコートに立つことができましたし、仰っていただいたように、スティールからのダンクもあったので、そういうところが彼の自身につながったらいいなと思います。自分たちも彼と彼のパフォーマンスに自信を持って(コートに)送り出している。MVPになれるようなタイプの選手であると思うので、今日の試合やチャンピオンシップでのことが彼の将来にとって学びになればいいなと思います。
小川敦也のA東京戦後のコメント
ーA東京戦の総括
自分たちのディフェンスが機能して、相手を63点に抑えることができたのですが、自分たちの得点もなかなか伸びずロースコアの展開になってしまった。最後、勝負どころで、イージーな3ポイントだったり、リバウンドだったり、細かいところで負けてしまっての敗戦だったと思います。

ー気持ちの出ているプレーが多かったように感じるが
僕は一生懸命やったり、ハードにプレーしないと通用しない部分だったり、そこが求められて試合にでていると思うので、そこでエナジーを与えているなら、いい方向に持っていけているのかなと思います。
ー今後の試合に向けての改善、修正点
第4Qの終盤のところでオフェンスが停滞してしまったように、DJとマコ(比江島)さんが起点なんですけど、そこでもう一人、僕がオフェンスのオプションになることで、二人が楽にプレーできると思いますし、チームとしてももっとスムーズにプレーできると思うので、そこを自分が担えるようになっていきたいと思います。
(金野恵理)