ファイティングイーグルス名古屋の並里成、チームの成長に手ごたえ「いいステップアップ」 プレシーズンでKCCイージスに勝利
ファイティングイーグルス名古屋の並里成©Basketball News 2for1
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 Bリーグ1部ファイティングイーグルス名古屋は14日、豊田合成記念体育館(エントリオ)でプレシーズンゲームを開催し、韓国のKCCイージスと対戦。88-67で勝利した。KCCイージスはKBL(韓国)の2023−24シーズンのチャンピオンであり、今年6月にてゃアジア王者を決めるBCL Asiaにも出場。広島ドラゴンフライズとも対戦している。

 FE名古屋は外国籍選手の退団やケガ人が出たりと厳しい状況の中、新加入の保岡龍斗の3Pシュートで先制。その後も並里成ショーン・オマラ杉本天昇らの得点で流れをつかみ、前半67−57で折り返す。後半、KCCのランにより3Qには2点差まで追いつかれるも、杉本が勝負どころで連続得点を記録。再びKCCを引き離すとその後は逆転を許さず88−67で勝利した。

 FE名古屋は保岡が14得点、杉本が13得点、オマラが12得点、並里が11得点、中村浩陸が10得点と5選手が2桁得点を記録。試合終了後、川辺泰三HC並里成が記者会見で記者の質問に答えた。

川辺泰三HCのコメント

ーKCCイージス戦の総括

 ケガ人とか(外国籍の)退団とか今タフな状況の中、練習からそれを吹き飛ばすようにインテンシティ高い練習を今週はやってくれたのかなと思っています。自分のポジションと違うところだったり、いろんな役目をお互いに補いながら、そして少しの間でも新しい、もう一度しっかりとした「自分たちのディフェンスから」というところをしっかりみんなで作ろうとしています。

 新しい選手、若手が多い中で「チームビルド」「チームカルチャー」「チームルール」というところを徹底する中で、今日は前半より後半がまた良くなってきたし、オフェンスもディフェンスも自分たちのディフェンスやテンポの良いバスケット、ボールムーブ、ボールシェアというところも見えてきた。まだまだ直す部分とかいっぱいあるけど、この前の愛知カップ(AICHI CENTRAL CUP)から少し成長したのかなと思います。ここから天皇杯、開幕戦に向けてチームが日々成長できるように、開幕戦でしっかり勝てるように、良い準備をしたいなと思います。本当に今日は選手たちよく頑張ったなと思います。

ファイティングイーグルス名古屋の川辺泰三HC©Basketball News 2for1

ー外国籍選手の退団によって対策した部分、愛知カップより成長できた部分は

 ディフェンスのインテンシティは常に練習から言っていて、それも今日はすごく表現できたと思う。自分たちのやりたいオフェンスの、やりたい場所でもらうという「ポジションファイト」って言ってるんですけど、しっかりポジションファイトしていい場所でまずバスケットをする。自分たちがアドバンテージをつけるように、そして最後アドバンテージをチームで理解するっていう中で、自分たちのオフェンスの中で今アドバンテージはどこだということをよりチーム内、特にコート内で理解することで良いボールムーブからしかアドバンテージをつくっていうことが今日はできたのかな。そこから自分たちのスマートショット、ペイントのショット、ゲットフリースロー、オープンのスリーというところを追求していくことができたのかなと非常に思います。

 愛知カップは正直、ATO(タイムアウト後のセットプレー)が1回も成功しませんでしたが、今日はATOをしっかり成功して、決まるようになってきたし、遂行力の部分も少し上がってきたのかなと。ただ、本当にこれがボトムじゃないとあかんと思うので、しっかりここからチームがもっともっと日々成長できるように。練習からだと思います。

ー新加入の神田壮一郎や内尾聡理、山崎凜の評価は

 ディフェンスのインテンシティで、スモールラインナップだからどちらかというとスイッチしていたと思うんですが、スイッチのときの出方。一つ一つ僕らはめちゃくちゃうるさく言っているので、ボールに対してどう出なあかんのか、どうスイッチした後どう戦っていくのか。ディフェンスのインテンシティが上がったことで、KCCさんのバスケットがコートからどんどん遠いところでバスケットをするようになったり、アタックはなかなかできなかったり、タフなシュートをずっと打ち続ける(ことになった)。

 元々韓国のやっぱりバスケットなので、3Pシュートがすごく確率良くて、スタッツを見ると去年残ってる選手は全員35%以上スリーポイントが入るっていうところで。特に外国籍がいない、基本的にはピック&ポップとか、3Pが増えるだろうと。自分たちとしては、絶対に3Pを今日は抑えようという中で、後半スイッチアップしたときに、常にズレがない状態で3Pを抑えて、どれだけ向こうの苦しいロングツーを打たせていくのかというところを彼らは追求したと思う。その後しっかりタグアップしてからトランジションというところに相当持っていけたので、特に後半は良かったかなと思っています。

並里成のコメント

―KCCイージス戦の総括

  プレシーズンにも関わらず、多くの人に会場に足を運んでもらって、すごく良かったなと思います。試合の内容としては相手が外国人選手いなかったんですけど、自分たちは少しは何か愛知カップから成長した姿が見られたのかなと思います。

―愛知カップから成長できた点は

 ディフェンスの部分ですね。ディフェンスの部分でみんながタフにやろうとする姿勢だったり、やっているところが今回見られたので、すごくいいステップアップかなと思っています。

記者の質問に答える並里©Basketball News 2for1

―愛知カップのときに自身の評価は「2点」とおっしゃっていましたが、今回の自身のパフォーマンスは

 チームが勝ったので少しアップして40点ぐらい。まだまだシーズンに向けて、開幕に向けて、もうちょっと上げられるかなと。もうちょっとっていうか、あと1段階に何かあげられるかなと思っています。

―新加入の神田と内尾に「背中で見せる」とおっしゃっていましたが、今日の2人のプレーの評価は

 伝わったのかはわからないんですけど、バスケに対する姿勢というか、そういうところが彼らもちょっとずつプロフェッショナルになってきたのかなと思う。継続して試合をしっかり経験して、良い選手になってもらいたいなと思います。

(取材=榊原かよこ)

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