14試合を終え、バイウィークに突入した2024-25シーズンのBリーグ1部(B1)。中地区の横浜ビー・コルセアーズはここまで6勝8敗(勝率48.9%)で中地区6位につけている。ヘッドコーチの交代、外国籍選手の入れ替え、そして河村勇輝のNBA挑戦による退団などを経て、今シーズンはある程度の苦戦が予想された横浜BC。しかし、ふたを開けてみればアウェイでの仙台89ERSとの開幕戦を2連勝でスタートし、敗れはしたもののアルバルク東京とも好試合を演じるなど、激戦区の中で奮闘を見せている。
そんなチームの中でも、成長を見せているのがプロ2年目の松崎裕樹だ。今季は出場機会も増加し、平均得点も5.9得点と昨季の1.3得点から大きくジャンプアップ。河村の抜けた穴を埋めるべく、躍進を見せている松崎に、シーズン開幕前に話を聞いた。
プロ1年目の昨季は「バスケの楽しさに気づけた」
-昨季はプロとして初めて1シーズンを過ごしたが、どんなシーズンだったか
正直、(シーズンが)こんなに長いんだっていうのは思いました。水曜ゲームが入ってからの土日ゲームだったり、それがアウェーで続くと肉体的にもきついなと。でも、試合がたくさんできるというのが本当に楽しくて、改めてバスケットボールの楽しさを気づけたシーズンだったと思います。
-河村が抜けた今シーズン、自身としてはオフェンスではどんなバリエーションを増やしたいか
勇輝が抜けた部分を日本人全員で埋めていかなくてはいけない。去年のスタッツを見ても、自分のところが一番伸びしろがある。まずは3ポイントに課題が残ったので、そこを見直してやっている。(森井)健太さんだけじゃなくて、ウイングの選手がピック&ロールを使ったりとか、クリエイトする場面が増えていると思う。ピック&ロールからプルアップで打てる練習を繰り返しながらやっています。
-NBAメンフィス・グリズリーズとの契約が決まったときの河村との会話は
決まった日にLINEが来て、「グリズリーズ行きます」みたいな軽い感じで、「ジャ・モラントとやるんだ、やばいね」みたいな感じの会話をしました。
-FE名古屋の神田壮一郎や内尾聡理といった福岡第一の後輩たちがBリーグに入ってきているが、どういう思いや期待があるか?
本当に刺激を受けます。CS(チャンピオンシップセ)での(内尾)聡理や(小川)麻斗の活躍は自分もなおさら気を引き締めなきゃいけないなという思いになりますし、(福岡第一の)井手口先生の指導は日本トップのリーグでも通用する。通ずるところが近年は福岡第一(出身)の選手が増えてきて、思うところがあります。ディフェンスは好不調の波がないので、そこでコンスタントにハードワークできる選手というのが福岡第一の選手なら持っているところであり、Bリーグでも増えている要因なのかなと思います。
B1で生き残っていくために「引き出しを増やす」
-どういうプレイヤーになりたいなどの目標は
オールラウンドな選手になりたいな、と思っている。B1でトップにいる選手だったり代表で活躍している選手は一つの武器だけじゃなくて、引き出しが本当に何個もあるということはマッチアップをして感じた。自分もバスケットボールが大好きなので、仕事としてずっと続けていきたいという思いがある。B1で生き残っていくためにも、たくさん引き出しを増やして、オールラウンドなプレイヤーになりたいと思います。
-年々Bリーグのレベルが上がっているが、どういう刺激を受けているか
(千葉ジェッツの)渡邊雄太選手がNBAから帰ってきたりだとか、海外で活躍している選手がどんどん入ってくるリーグになるというのは、日本のレベルが上がるというところで、すごい嬉しくて誇らしいことだと思う。そういったリーグで生き残るためには、毎年結果を残していかないといけないので、危機感を持ってやっているというところですね。
-今シーズンは「ここを見てほしい」という自身の注目ポイントは
自分の元々の強みであるトランジションとディフェンスは見逃さずに見てほしいですし、今オフシーズンは3Pとオフェンスのバリエーション増やすことに取り組んでいたので、それをチームに還元してエナジーを与えられるような姿を見せていく。見逃さずにチェックしてください。