ここ7戦5勝のシーホース三河 “カイゼン・メンタリティ”で3季ぶりCS進出なるか
千葉ジェッツ戦で闘志をむき出しにするシーホース三河のイ・デソン©Basketball News 2for1
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 Bリーグ1部(B1)は11月3日から5日にかけて各地でレギュラーシーズンの第6節が行われ、シーホース三河はアウェイの船橋アリーナで千葉ジェッツと対戦。4日に行われた第1戦は88-83で勝利、5日に行われた第2戦は90-101で敗戦となり、1勝1敗で今節を終えた。

 第1戦では序盤から千葉Jにリードを許し、第3クォーター終了時点では10点差をつけられていたものの、第4Qでオフェンスが爆発。久保田義章の9得点を筆頭に各選手が効率よくスコアを重ね、振り返ってみるとこのQだけで36得点をあげ、逆転勝利を飾った。

 この試合では、ザック・オーガストの20得点を筆頭に、ジェイク・レイマンが後半だけで17得点、西田優大が15得点、久保田が13得点、さらにはイ・デソンダバンテ・ガードナーがそれぞれ9得点をあげるなど、チーム全体でバランスよく得点を重ねた。

ジェイク・レイマン後半だけで17得点 指揮官「誇りに思う」

 第1Qでレイマンが3ファール、第2Qではガードナーが3ファールとチームの得点源がファールトラブルでプレータイムが制限される中、この試合躍動したのが西田、久保田の2人だった。特に久保田は残り2:39で逆転となるスリーポイントを沈めるなど、第4Qだけで9得点をあげる大活躍。

 試合後、ライアン・リッチマンHCは自ら切り出し、久保田の活躍を絶賛。「オフェンスをコントロールするという面でも、自分の作っているゲームプランを忠実にチームとして機能させてくれたのは彼のおかげだと思っている」と評価した。

 また、前半はファウルトラブルによってプレータイムを制限されたレイマンが後半に大爆発。第3Q立ち上がり4分僅かの間で11得点をあげて1点差に詰め寄ると、一度は4つ目の個人ファールでベンチに下がったものの、第4Qでも6得点をあげて勝利に貢献をした。

後半に17得点を挙げたジェイク・レイマン©Basketball News 2for1

 試合後、レイマンは「後半、チーム全体でもっとアグレッシブにプレーしないといけないと考えて臨んだことがこういった結果に繋がった」と後半の逆転劇を振り返り、「今日の勝ちというのは誰か1人の努力ではなく、チームでの努力での結果」とチームでつかんだ勝利であることを強調した。

 リッチマンHCは後半のプレーについて「あれがジェイク・レイマンという選手。後半の彼のプレーを誇りに思うし、あれが彼がここにいる理由です。プレーから自信や情熱、集中力を感じました」と最大限の賛辞を送った。

 開幕から全11試合で2桁得点をあげて、チームの中心として活躍するレイマン。自身の役割については、「チームメイトが自分を信じてパスを供給してくれたり、コーチが信頼してコートに送り出してくれていることに感謝している」と述べつつ、「なかなか本来の力を出しきれてはいない。少しずつですが、ゲームのリズムも取り戻しつつあると感じているので、もっと取り戻していきたい」と昨シーズン1年間プレーできなかったことによって、まだまだ本来の力が発揮できていないと語った。リッチマンHCも「彼への期待値は今後ももっともっとあげていきたい」と述べ、NBAでの経験も豊富なエースのさらなる貢献を期待している。

エースの活躍にはライアン・リッチマンHC(右)も期待を寄せる©Basketball News 2for1

新スタイル浸透 攻守ともにリーグ上位の成績

 千葉Jとの第2戦には敗れたものの、ここ7戦で5勝を挙げ、6勝5敗で中地区3位につけているシーホース三河。今シーズンは長年チームを率いた鈴木貴美一氏に代わり、NBAワシントン・ウィザーズでアシスタントコーチなどを務めたライアン・リッチマン氏が新指揮官に就任。アップテンポな新スタイルを武器に、ここまでオフェンシブ・レーティングでリーグ7位(112.5)、ディフェンシブ・レーティングでリーグ8位(104.7)と攻守でリーグ上位の成績を残している。

 2020-21シーズン以来のチャンピオンシップ進出に向けて勝利を重ねるシーホース三河。新HCのもとで常勝軍団復活となるか。「カイゼン」メンタリティを掲げる新生・三河の今後が楽しみだ。

(田中 隼翔)

躍進を見せるシーホース三河©Basketball News 2for1

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