逆転勝利で東北カップ3位となった青森ワッツ 大島HC「素晴らしいバスケット」 新加入・浅井修伍は「飛躍の一年にしたい」
青森ワッツの浅井修伍©Basketball News 2for1
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 Bリーグ1部(B1)、2部(B2)に所属する東北6県のチームが参加する「東北カップ2025」が9月13日から15日にかけて岩手県盛岡市の盛岡タカヤアリーナで行われ、B2・東地区の青森ワッツは15日に行われた3位決定戦で岩手ビッグブルズと対戦し、72-67で勝利。3位で東北カップを終えた。

 14日の準決勝ではB1の仙台89ERSと対戦。序盤は仙台に主導権を握られたものの、新加入の岡部雅大マックス・ヒサタケが徐々に青森へと流れを引き寄せていく。第3クォーターまでは拮抗した展開だったが、第4Qに入り、仙台・杉浦佑成の3ポイントシュートなどで一気に引き離される。青森は寺嶋恭之介が試合を通して6本の3Pを決めるなど健闘を見せたものの、最後まで点差を詰めることができず、80-93で敗れた。

 翌15日の3位決定戦、前半は岩手の堅いディフェンスに苦しみ、27-41と14点ビハインドで後半へ。第3Qに入ると、ヒサタケや鍵富大雅浅井修伍が岩手のファウルトラブルを突いて得点を重ねていき、徐々に青森が流れを引き寄せる。第4Qに入ってもその勢いは衰えず、浅井や寺嶋を中心に岩手の背中をとらえると、残り1分30秒同点の場面で浅井が3P試投時にフリースローを獲得。浅井は落ちついて3本を沈め、70-67と逆転に成功。最後は岩手の攻撃を封じ、最大18点差を巻き返して72−67と大逆転勝利を収めた。

 岩手戦ではラシャード・ケリーが17得点8リバウンド4アシスト、ヒサタケが13得点7アシストと奮闘。逆転の得点を決めた浅井は12得点2リバウンド2スティールと貢献した。

 東北カップを終えた青森は、10月4日と5日にマエダアリーナ(新青森県総合運動公園)で岩手ビッグブルズと再び対戦する。岩手戦後には、大島洋介HCと浅井が記者の質問に答えた。

大島洋介HCの東北カップ3位決定戦・岩手戦後のコメント

ーー東北カップ3位決定戦・岩手戦の総括

すごくいいチームだと思います、このチームは。去年の主力選手が抜けてるんですけど、特に前半かなり厳しい戦いを強いられて、今日(岩手戦)はけが人も何人かいたので、普段出ていない選手も、猪狩とかすごく大活躍してくれた。今まではセット(プレー)にちょっと囚われ過ぎていたところがあって、岩手さんもほとんどセット使ってこなかったので、後半はもう一切セットを使わずに、シンプルな流れのフローのオフェンスで勝負しようと思った。やっぱりそれが一番良かったかなと。流れるようにボールが回って、適材適所でここで打たなきゃいけないという選手が全部シュートを打ったので、後半は本当素晴らしいバスケットでした。

ーー開幕戦に向けてチームの仕上がり具合は

大会前には「5割くらい」とお話したんですけど、この大会を経て、同じB2の相手、B1の相手とやれたことで8割くらいまで上がってきたかなと思っています。

記者の質問に答える大島洋介©Basketball News 2for1

ーー見えてきた課題は?どうチームに落とし込んでいきたいか

昨日の(仙台戦では)ネイサン・ブース選手に2本、ディフェンスが雑に、イージーになって前半にピックアンドポップをやられた部分とか、ジャレット・カルバー選手に中まで入られたりとか、どうやって入らせないかをチームで考えなければいけない。それを準備していきます。岩手さんが着実にすごいディフェンス、ブリッツなりハードショウなりどこからでもプレッシャーをかけてくるものですから、そこに対しては準備していきたいと思います。

ーー後半に攻撃力が増した理由は。どんな声かけをしたのか

まず、オフェンスのシステムを変えました。あとは、普段出られない選手はやっぱりああいう劣勢の場面でメンタルが落ち込んだりする選手もいれば、やってやろうという選手もいるので、ベンチの顔色を見て「俺に任せろ」みたいな顔つきをしている選手をすぐ行かせていました。

ーー今シーズンの目標は

まずプレーオフ(進出)。そのためには去年(咋シーズン)よりも多くの勝ち星を得ること。そして最終的にはB2優勝というのを我々は狙っていますので、そこがシーズンの最終目標になると思います。

浅井修伍の東北カップ3位決定戦・岩手戦後のコメント

ーー東北カップ3位決定戦・岩手戦の総括

やっぱり今日は、昨日(山形戦)、一昨日(仙台戦)と違って、ティム(ダルガー)は大体中で外国籍が二人いた中で勝負しなければいけなくて、前半はやはり苦しい部分があった。後半もう一回締め直そうというところで、後半の入りはあまり良くなかったんですけど、そこから徐々について逆転できて、勝利できたことが一番良かったと思います。

ーー岩手戦は20分近くプレータイムがあったが、どういう気持ちでプレーしていたか

昨日、一昨日とプレータイムをもらえていなかったという悔しい思いと、少し動揺もありましたね。その中で今日は最終日で、3人出られなくて、チャンスは絶対回ってくるかなと思っていたので、自分の中ではいい結果が出たなと。いい結果が出せて良かったです。

記者の質問に答える浅井©Basketball News 2for1

ーー移籍一年目になるが、青森のチームの雰囲気はどうか

去年いた茨城とは違って、すごく雰囲気が、違った意味でいいというか。選手間同士の仲がすごい良くて、オフコートもオンコートもしっかりみんながコミュニケーションをとっている感じなのですごく雰囲気はいいかなと思っています。

ーー今日の3Pシュートが好調だったのは、これまでの練習の成果が出たのか

そうですね。今まで通りやって、試合になかなか絡むことができなかったシーズンだったので、昨シーズンは。やっと自分らしさというか、感覚も含めて取り戻せてきた試合だったんじゃないかなと思います。

ーー今シーズンの目標は

個人としての目標は、飛躍の一年にしたいというところと、一つでも多く勝利に貢献できる選手になりたいなというところ。チームとしてはプレーオフ進出、優勝を目指してがんばっていきたいなと思っています。

(東北支局)

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