京都ハンナリーズの「エースキラー」 満田丈太郎主将が後半戦追い上げのキーマンとなるか

　Bリーグ1部は1月18日に各地で第18節が行われ、京都ハンナリーズはホームのハンナリーズアリーナ(京都市体育館)で大阪エヴェッサと対戦。西地区で6位大阪、7位京都と順位が並んでいる両者の今季初対戦は、87-77とホームの京都が"京阪ダービー"を制した。

大阪のエース、ニュービルを12得点に抑える好守

京都ハンナリーズは今季、ロイ・ラナヘッドコーチ(HC)やスタッフ陣の招集を含め大幅な人員改革を行なった。その結果、非常に若い選手の多いチームとなり、平均年齢は28歳。外国籍のマシュー・ライト、ノヴァー・ガドソンの2人を除くメンバーの全員が20代という若いチームである。そんなチームで昨季に引き続きキャプテンを務めるのが在籍3シーズン目となる満田丈太郎だ。

今シーズンは先発もシックスマンの役割もこなす満田はこの日、スターティングメンバーとして出場し、29分25秒プレー。6得点1リバウンドとオフェンス面では特筆すべき活躍はなかったが、数字には現れないチームへの貢献があった。それは大阪のエースであるディージェイ・ニュービルを12得点に抑えたことだ。

昨シーズンはリーグ2位の平均23.1得点を記録するなど、リーグ屈指のスコアラーとして知られるニュービル。今シーズンは序盤戦ではシュートが不調の試合もあったものの、12月で復調し、1月18日終了時点で平均17.6得点(リーグ12位)と依然として高い得点力を誇っている 。

そんなニュービルを抑えることを任された満田は試合序盤から足を動かし、第1クォーター残り8分30秒、ニュービルが放った最初の3ポイントシュートに対してしっかりとコンテストし、ミスショットを誘発。京都は満田を中心にニュービルの3Pショットを10本中1本成功のみに抑え、大阪にオフェンスのリズムを作らせなかった。

その後もニュービルだけでなくショーン・オマラへのディフェンスローテーションへも入るなど、オールラウンドにディフェンス面で貢献した満田。相手を疲弊させようとコート上を縦横無尽に駆け回り、試合がストップするときには膝に手をつき肩で息をする姿もたびたび見られた 。

試合後の記者会見では両チームのHCが満田の活躍について言及。京都のラナHCは「今日も(満田が)ゲームに与えたインパクトは大きく、ニュービル選手を相手に好ディフェンスをしていたので、実際にニュービル選手もかなりタフな試合になっただろうと思っている」とディフェンス面での貢献を評価。大阪のマティアス・フィッシャーHCは「今日の試合ではニュービルもかなりパフォーマンスが悪かった。(3Pが)1/10と10%。シーズン平均35%以上入る選手が、10%というのは調子が悪かったのかなと思う」と肩を落とした。

「+13」の働き　攻守で高い貢献度

満田にはディフェンスだけでなく3Pという武器もある。今シーズン、3P平均成功率は37.9%と高く、この日の試合でも放った2本の3Pをしっかりと沈めた。

また、試合の中で集計される数値の中には+/-(プラス/マイナス)というものがあり、この数値は特定の選手が出場している時間帯のチームの得失点差を示す数値である。この日の満田は+/-で+13。チームの中でも高い数値だった。満田の出場している時間帯にしっかりとチームで得点できており、ディフェンスでもしっかりと貢献した証だ。

チームメイトのシェック・ディアロも「ジョー(満田)のおかげでこれまでゲームに勝っているところもあるので、ボックススコアで数字があまり良くなかったとしても、点数で貢献していたりする。もちろんミスもあるが、ハードにプレーをしてチームメイトを支えてくれている。今日のゲームでもしっかり最後まで集中して取り組んでいたのですごくいい選手だと思う」と満田のチームへの貢献を高く評価した。

数字には現れない部分でも献身的にチームを支える満田。後半戦の京都の追い上げのきっかけをつくるキーマンとなれるか。力強いキャプテンシーを持ちながら、「縁の下の力持ち」として若い選手が集まった京都をけん引していく満田に今後も期待したい。

(田名 さくら)

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