京都ハンナリーズ特別指定の益子拓己がプロデビュー 得意の3P沈め「鳥肌が立った」
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 Bリーグ1部(B1)は1月6日から1月8日にかけて各地で第16節が行われ、京都ハンナリーズはホームのハンナリーズアリーナでサンロッカーズ渋谷と対戦。7日に行われた第1戦は88ー94で惜敗したが、翌8日に行われた第2戦は81ー76と勝利し、1勝1敗でSR渋谷とのシリーズを引き分けた。

拓殖大4年のシューター 浅野ケニーとともに加入

 2023年初勝利を収めた第2戦、プロデビューを果たした選手がいる。拓殖大学4年の益子拓己だ。昨年末、浅野ケニー(専修大学2年)とともに特別指定選手として京都に加入した益子。関東大学バスケットボール選手権大会で3P王を獲得したこともあるシューターは、昨年3x3 U-23の日本代表にも選出されるなど、拓殖大でメキメキと頭角を現してきた実力派だ。

 ベンチメンバー入りが発表された第2戦。ロスター登録を伝えられた時に「いつでも出られる準備はしていた」という。出番が回ってきたのは第2クォーター残り7分46秒、京都が22-14とリードした場面。緊張した面持ちでコートに入ると、残り6分52秒には久保田義章からのパスを受け、左45度から得意の3ポイントショットを成功させた。プロデビュー戦は2分30秒のプレータイムの中で2本中1本の3Pを沈め、3得点1スティールを記録。チームの大きな勝利に貢献した。

試合中、緊張した面持ちの益子©Basketball News 2for1

 試合後、緊張が解けたのか、リラックスした笑顔で記者会見に臨んだ益子。「足が震えて、ボールをもらっても何かできるかな、みたいな感じでした」とプロのコートに立った瞬間のことを振り返る。

 「先輩方からも『多分出るよ』というふうに言われていたので、緊張はしていたんですけど。(チームメイトやロイ・ラナHCから)『思い切りやってこい』と、『あまり考えずに空いたら打てばいいし、まずはやらなきゃ出てる意味がない』というふうに言われたので。そこに関しては思いっきり打つことができたかなと思います」

 プロ初得点となった3Pショットについては「大学で何本も(シュートを)決めていた感覚とまたちょっと違って、新しいステージでの1本目というのは大学で1本目を決めた時と同じように鳥肌が立つというか、率直に嬉しかったですね」とはにかんだ笑顔で答えた。

試合後、記者会見に臨む ©Basketball News 2for1

「ルーキーらしくアグレッシブにいろんなことに挑戦」

 京都でプロキャリア最初のチームとして選んだ理由は、若い選手が多く、ワークアウトの中で基礎や個人のスキルを磨ける部分に魅力に感じたからだという。3x3 U-23日本代表で共に活動した間宮誠アシスタントコーチがいることも「心強さがあった」と語った。

 今後の目標については「まずはこのチーム(京都)で試合に出られるように、チームに貢献できるようになることがまず一つです。Bリーグというステージでしっかり戦えるような身体を作っていきたいなと思っています」とコメント。「ルーキーらしくアグレッシブにいろんなことに挑戦して、失敗することもあると思うんですけど、経験積みながら成長できる年になったらいいなと思います」と今後のキャリアを見据えた。

 西地区で戦う京都は激戦区の中で奮闘を見せるも、第16節を終え11勝17敗の地区7位と苦戦。シーズン後半戦もタフなスケジュールが続くが、新たな風を吹かせる益子や浅野の加入によってチーム内競争が高まり、さらにステップアップしていく京都の姿に期待したい。 

(田名さくら)

©Basketball News 2for1

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