Bリーグ2部・東地区の信州ブレイブウォリアーズは6日、アウェイのセーレン・ドリームアリーナで同地区の福井ブローウィンズと対戦し、76-91で敗れた。
前日5日の第1戦では延長戦の末、73-80で敗れ、黒星発進となった信州。両日とも大黒柱のウェイン・マーシャルを欠く中で、新加入の日本人ビッグマン、渡邉飛勇と狩野富成の活躍が鍵を握った。
試合の立ち上がりを含め、若きビッグマンの活躍が目立ったシーンもあった信州だったが、細かな部分での連携ミスが相次ぎ、攻守でリズムが停滞。武器である3Pシュートの成功率も23.8%と不発に終わり、要所で相手のオフェンスを止めることもできずに2連敗となった。
信州はテレンス・ウッドベリーが20得点、ペリン・ビュフォードが16得点、12リバウンド、10アシストでトリプルダブルを記録。試合後、勝久マイケルHC、石川海斗が記者の質問に答えた。
勝久マイケルHCの福井戦後のコメント
ー福井戦の総括
出だしは、昨日のオフェンス面での反省点を少しでも修正できているシーンもあり、オフェンス面では悪くないスタートだったんですけど、今の、特にウェイン(マーシャル)がいないとき、我々はディフェンス面でどうしても、まだまだ良くないので、オフェンスで悪くないスタートを切ってもディフェンスが、というところ。
その中で、オフェンスで流れが少しでも悪くなったときに、フラストレーションが溜まったりというときに、それを我慢して、ディフェンスファーストでやるというのが今はまだできていない。オフェンス面でフラストレーションが溜まることが多い中で、一つひとつのものを解決していきながら、プレシーズンでは厳しい状況のテストはなかった中で、シーズンの厳しいスタートになってしまいました。一つひとつのオフェンス面でフラストレーションが溜まるところを解決していきながら、でもベクトルをしっかりと一番大事なところに向けたり、正しいメンタリティでやったり。とにかくディフェンスのマインドセットを毎日向上させないといけません。
オープンショット、オープンスリーはたくさんあって、そのパーセンテージが非常に低かったり、シュートのパーセンテージが低かったんですけど、当然自信を持って打ち続けないといけない。全員がもっと良いリズムでバスケットボールができないと良いシュートも入らなくなってしまうので、そういう原因を一つひとつチームとして解決していきたいと思います。逆に福井さんは素晴らしいペース、素晴らしいエクスキューションで本当に良いゲームをされていたと思います。
ー準備してきたことをテストするというのは今季初だったが、チームの遂行力は現時点ではどうか
(相手のディフェンスが)ゾーンでもマンツーマンでも5人がセームページで一つひとつのスペーシング、一歩一歩、タイミング、0.5 秒の話全部が、セームページで5人で動かないといけないという意味では、マンツーだろうとゾーンだろうと今週末は結構苦しんだと思います。
ー次節に向けて
まずは健康。ウェインの状態が毎日どこまで良くなるかというところ。またディフェンスのファンダメンタルの部分で、今日もリードでスタートしたあとも、やっぱりすぐにひっくり返されたのも、そういう簡単なディフェンスのファンダメンタルのところです。そういうものが、オフェンス面で例えばフリーゲームでミーティングして、正しいメンタリティで臨もうとする。でも少しタフになったときに、やっぱりすぐフラストレーションが溜まるというときに、それがどこに出るかと言うと、ディフェンス面で出てしまう。これはメンタリティなので、次に向けてチームでやっていかないといけないことは、オフェンス面で、フラストレーションが溜まる原因とかを一つひとつ解決していきながら、そういうときでも我慢してディフェンスをやるというメンタリティもそうですし、ディフェンスの習慣づけも引き続きそうですし、そういうところを取り組んでいきたいです。
石川海斗の福井戦後のコメント
ー福井戦の総括
昨日(5日の第1戦)B2の開幕というところで、福井さんのアウェイゲームの中で、勝てなくて自分たちがどれだけ2試合目でバウンスバックできるかっていうところでした。やっぱり福井さんのインテンシティの部分に自分たちが負けてしまったなとは思っていますし、誰かがいないからとかじゃなくて、そこは全員でカバーしなきゃいけない部分があると思います。こういう状況でも自分たちのバスケットができるような状況にしなきゃいけないし、そこに頼ってるっていう部分もいけないと思うので、下を向いている暇もない。来週またゲームがあるので、この1週間でどれだけまた自分たちが1日1日成長してやっていけるかというところと、今週出た反省点にフォーカスして危機感を持ってやっていけるかというところなのかなと思います。
ーマーシャルがいない中でプレータイムが伸びた渡邉飛勇と狩野富成にどのような声をかけ続けていたか
ヒュー(渡邉)にしても、トヨ(狩野)にしても、若くて才能がある選手。正直ヒューに関しては、代表ですごい活躍をして、ただ琉球(ゴールデンキングス)ではあまりプレータイムがなくて、プレシーズンでも約20分ぐらいのプレータイムの中でやってた部分が、ウェインがいなくなってすごくプレータイムが伸びて疲労度が急に上がってきたときに、遂行力など落ちてしまう部分もあった。ただそこはしょうがないと思っている。そこに対して別に怒るわけではなくて、やっぱりチームのバスケットをやる上で、僕はガードとセンターってすごく大事だと思っていて、ウェインがめちゃくちゃ30点も40点も取る選手かって言われたらそういうわけではない。ただ、ディフェンスにしても、オフェンスにしても、やっぱりいつもコーチが言うように正しい位置にいて、正しい声掛けをして、正しいタイミングで言ってっていうところが、うちのバスケットではすごく重要なところ。そこを彼ら2人は今学んでいる段階。
でも、そうは言っても試合なので、やっぱり勝たなきゃいけないし、タイミングのところだったりスクリーンのかけ方だったり、ディフェンスの声のかけ方。ディフェンスのミスは多くて、多分本人たちは声を出している。けど、それを相手に伝わってなかったら、ただ自分が出してるだけあって、この大きい音響の中で相手に伝えなきゃいけない。それがまだ足りてなかった部分もあった。ただ、「それをできなかったから、もう駄目だよ」というわけではなくて、それが今週初めて出た課題。プレシーズンずっとウェインがいる中でやってきて、初めてウェインがいない中でやったゲームの中で出た課題をどれだけ危機感を持って、彼らだけじゃなくて自分たちがどれだけそこにフォーカスしてやっていけるか。
正直、60試合の中でウェインがいない時間帯が起きるかもしれない。そのときのために、もっと学んでやっていく、全員がやっていく必要があると思うので、別に怒ったとかそういうわけではなくて、今まだ学んでいる段階。そこをやっぱり強い口調でも言わなきゃいけないときもあるし、でもベンチでは、ここはこうだからこうだよって伝えることは、多くするようにしたのかなと思います。
(芋川 史貴)