Bリーグ1部・三遠ネオフェニックス(中地区1位)は20日、アウェイのとどろきアリーナで川崎ブレイブサンダース(同3位)と対戦。三遠はエースのコティ・クラークと金丸晃輔、森口弥の3選手を欠くなど、ロスター9人で挑んだ試合となった。
第1クォーターから川崎に終始ペースを握られ、41-53の12点ビハインドで前半を折り返す。それでも第3Qは徐々にリズムを取り戻し、残り3分21秒には3点差まで差を詰めるも、その後川崎に15-0のランを許し万事休す。最終的には78-101と23点差をつけられ、今季最多の5連敗を喫した。
三遠はヤンテ・メイテンが26得点、サーディ・ラベナが20得点、大浦颯太が12得点を記録するも、試合を通して川崎にフィールドゴール成功率56.1%を許し、チーム全体で19ターンオーバーを犯すなど、攻守両面で精彩さを欠いた。
試合後、大野篤史ヘッドコーチと山内盛久が記者の質問に答えた。
大野篤史HCの川崎戦後のコメント
-川崎戦の総括
オフェンスもディフェンスも我慢強くプレーし続けることができなかったかなと思っています。いま怪我人が多くて苦しい状況だからこそ、40分間、一つ一つのポゼッションを我慢強く戦っていかなきゃいけないんですけど、どこか焦りというか、プレイヤーをロスしてしまって、自信なさげなプレーが目立ったので、こういうときこそ一つの集団としてしっかりまとまってゲームに臨まなきゃいけないなと思っています。
-残り18試合で勝ち抜くために必要なこと
例えばローテーションのミスだったり、我慢強く守っているのにも関わらず必要のないところでヘルプに行ってしまったりというミスも多々見受けられました。まず1対1で負けているところもたくさんありましたけど、ディフェンスのところで不必要なシュートを与えてしまっているので、そういうものを消していかない限り、今の自分たちのロスターでは勝ち抜くことは難しいと思います。
オフェンスでは自分たちのストロングポイントを出していく。誰にどこで何をさせるかということをもっと深く理解していかなきゃいけないです。自分たちのアドバンテージがどこにあって、今どこが効いていて、誰で攻めたいのか。誰にどういうシュートを打たせたいのか。そういうことを共通理解として持たなければいけないです。もっとフロアバランス一つ、(お互いの)パーソナル一つをしっかり理解してゲーム臨まなきゃいけないと思っています。
山内盛久の川崎戦後のコメント
-川崎戦の総括
ラインナップはいつもと違うスタートだったり、選手のローテーションの仕方が違うというところではあったんですけど、そこを言い訳にしても自分たちの成長はないと思う。自分たちにできることをコート上で最大限パフォーマンスすることが自分たちにできることだと思います。そこがチームとして足りなかったのかなと思うので、もう少し練習中からやっていることをチームとしてしっかり徹底して、また個人では現状に満足せず、(メンバーが)いない分、逆にチャンスだと思って、ステップアップできるようにしていかないといけないです。
まだ決まったわけではないんですけど、これからCS(チャンピオンシップ)という激しい戦いが待っている中で、逆に今のままでいくとCSすら危ういので、しっかりそこは個人としてもチームとしても再認識して、週末にしっかり準備をしていきたいなと思っています。
-大野HCが「我慢が足りなかった」とおっしゃっていたことについて
主にオフェンスの部分ですけど、単調になってしまっていたり、もう少しボールを動かして狙えるところは狙ってもいいのかなという部分もあったんですけど、川崎の激しいディフェンスに対して少し受身になる部分が多かったので、そこが単調になったのかなと思います。逆にそういう激しいディフェンスが来るなら、ぶち抜くぐらいの強い気持ちを持ってプレーしたら、自分たちのペースでオフェンスができるかなと思います。
-連敗中のモチベーションの保ち方について
変に聞こえるかもしれないですけど、他の選手と違って自分は負け慣れているというか、ここ2シーズンもずっと負けてきたチームから今ここまで来ています。それに関しては終わったことを考えていても先がないですし、負けから得られることはすごくたくさんあるので。なぜ負けたかというのをしっかりチームとしても個人としても振り返ることが大事で、そこで「ああしておけばよかった」が出てくると思うんですけど、終わってからそれを考えるんだったら、コート上で全てを出してやっていかないと、どんどんハマっていくと思います。
ポジティブにしっかり考えて、オフェンスもディフェンスも自分のやるべきことをコート上で出して、それでも駄目だったら帰って反省すればいいだけなので。今5連敗していますけど、チームとしては誰1人下を向いている選手はいないです。試合には出ていないですけど、コティ(・クラーク)を中心にポジティブな言葉をかけてくれたり、チームを鼓舞してくれる選手がいるので、そういったところが今シーズンはいいチーム力を培ってきているなと思う。コートに出る選手はもっと自信を持ってプレーしてほしいなと思います。
-ベテラン選手として意識していること
個人的な部分ですけど、(佐々木)隆成、(大浦)颯太には負担を掛けすぎているので、そこで彼らが思い切りできてない部分があると思います。もっと自分がステップアップして彼らを休ませる時間帯であったり、(2人が)アグレッシブにいってミスしても自分がカバーできるぐらいのパフォーマンスを個人として持っていかないといけないなというのはすごく感じている。今の若い2人にもどんどん思い切りやってもらって、もしミスしても自分がカバーするぐらいのパフォーマンスを持っていかないといけないなというのはすごく感じています。