
Bリーグ1部(B1)は、19日から21日にかけて各地でレギュラーシーズンの第15節が行われ、西地区2位の名古屋ダイヤモンドドルフィンズはホームのIGアリーナで同地区7位のファイティングイーグルス名古屋と対戦した。
第1戦、第1クォーターからFE名古屋の堅いディフェンスと速い展開のオフェンスに苦しみ、先行を許す展開に。名古屋Dは強みの高さで対抗し、スコット・エサトンらがセカンドチャンスから得点を重ねると、前半を52-41とリードで折り返す。後半も一進一退の展開となったものの、1点リードで迎えた第4Q残り11秒にFE名古屋の並里成のフリースローで逆転され、最後は78-80で惜しくも敗れた。
翌第2戦もFE名古屋にリズムをつかまれ、先行を許したものの、アラン・ウィリアムズやエサトンがゴール下で踏ん張りを見せ、前半を38-41の3点ビハインドで折り返す。第3Qは加藤嵩都のペイントアタックやアーロン・ヘンリーの3ポイントシュートでリードを広げ、56-49と7点リードで最終クォーターへ。第4Qは両者譲らずシーソーゲームの展開となり、試合はオーバータイムへ突入。延長でも差がつかず、同点で迎えた残り35秒、杉本天昇の3Pで前に出たFE名古屋に対し、逆転をかけた齋藤拓実の3Pが外れ、83-87で敗戦。第15節を2連敗で終え、通算成績を20勝5敗とした。
第2戦で名古屋Dはウィリアムズが17得点11リバウンドのダブルダブル、齋藤が15得点、ヘンリーが13得点を記録。試合後の記者会見ではショーン・デニスHCとウィリアムズが記者の質問に答えた。
ショーン・デニスHCのFE名古屋戦後コメント
ーーFE名古屋戦(第2戦)の総括
今週末(第15節)はFE名古屋が素晴らしかったと思います。彼らのバスケットのスタイルは好きなスタイルですし、(FE名古屋が)もう少し良い結果を残していてもおかしくないと思っています。
うちに関してはディフェンスのインテンシティーを上げるために、スターティングラインナップを変えましたが、それでも最初の5分で8-17となり、ベンチに頼ることになりました。後半は良い出だしで、オープンショットもたくさん作れましたが、残念ながらフィニッシュができず、3Pをオープンで打っていてもそれが入りませんでした。
相手のオマラ選手とロペス選手の活躍が素晴らしく、そこを止める答えがありませんでした。最終的には、ビッグな3Pを相手が決めて、オーバータイムも同様に相手が決めて、うちが決められなかったと思います。うちとしては、オフェンスのエクスキューションを見直さなくてはいけないところです。特に試合終盤のところで個人技が多すぎてチーム一丸となってプレーできていませんでした。
忘れたくないのは、今20勝5敗で悪い立ち位置ではなく、頭を下げる必要はありません。FIBAブレイク前の千葉J戦、琉球戦の時のように素晴らしいバスケットをやっていた時のようにどうやって戻るか、どういう準備をしていたかを考えて進まなくてはいけません。

ーー第1戦、第2戦ともに接戦を勝ち切ることができなかったが、その敗因と対策は
オフェンスのエクスキューション、オープンショットの3Pを決められないことが一番の問題だと思います。ボールが正しい選手の手にあるか、素晴らしいアドバンテージショットを取れているか。相手が3Pで同点にしてきたが、その時にアラン・ウィリアムズをそのまま残していたのが、自分の間違いだったかなと思います。そこで、違う選手を入れてオールスイッチにした方が良かったかもしれません。そこは自分のミスだと感じています。今後試合の締め方のコーチングを見直さなくてはいけないところがあります。
ーードルフィンズの速いバスケットに対してスローダウンさせるのではなく、走り勝とうとしてくるチームに対してやりにくさはあったか
昨シーズン滋賀に2回、相手の方が走り勝ったという同じような負け方をしていますが、そこが問題ではありません。うちが準備していたことができず、油断して走られました。相手が何をやってくるか理解していて、今週ずっとその準備をしてきましたが、相手がそれを遂行して、うちが遂行できなかったということです。最初にも言いましたが、相手はもっといい成績でもおかしくなく、今週末は上位チームに勝てるバスケットをしていました。
アラン・ウィリアムズのFE名古屋戦後コメント
ーーFE名古屋戦(第2戦)の総括
本当に勝ちたかったです。今日(第2戦)もお客さんが本当に素晴らしく、そういうファンの前でベストが尽くせなかったことが残念です。
ーー接戦を勝ち切ることができなかった一番の要因は
まずはFE名古屋が素晴らしい試合をしたと思います。ハードにプレーして、ゲームプランを遂行したと思うし、うちがそれに対応できませんでした。オマラ選手は経験豊富で本当に強いですし、相手の方が努力、エフォートが上回ったと思います。うちとしてはファイトが足りなかったし、必要な時に(やるべきことを)遂行できていれば2試合とも勝てる試合でした。

ーー連敗したものの、20勝5敗としている。この2試合の負けを次にどうつなげていきたいか
プレーヤーもコーチ陣も、どれだけ自分たちのチームが素晴らしいか、ポテンシャルのところでは自信があります。あとはハードワークして努力すればいいのですが、前に進むにはもっと何かがないと(いけない)。こういう週末から上達して学んでいかなくてはいけない。うちの目標はFE名古屋に2連勝することではなく、最後にベストな状態でCSに向かって、うまくいけば優勝したい。そこが目標なので、今日のような試合から学んで前に進むことが重要です。ポジティブに言えば、うちはまだベストではないのに20勝5敗という成績です。
ーー自身が考えるベストな状況とは
ベストとしては、自分たちのディフェンスで相手を圧倒して、オフェンスを遂行すること。そのためには自分たちのディフェンスにしっかりロックインしていかなくてはいけない。できている時もありますが大事なのは一貫性。波をなくして一貫性を持って自分たちらしくプレーすることが一番重要です。
(高久理絵)






