リーグ最下位と苦しむ茨城ロボッツ 名古屋D戦で守備に手応えも、細部に課題 クリス・ホルムHC「準備がうまくできていなかった」
茨城ロボッツのロバート・フランクス©Basketball News 2for1
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 Bリーグ1部(B1)は12月13日、14日の両日、各地でレギュラーシーズン第14節が行われ、東地区13位の茨城ロボッツはアウェイのIGアリーナで、西地区2位の名古屋ダイヤモンドドルフィンズと対戦。第1戦を68-82、第2戦を68-89で敗れ、同対戦を2連敗で終えた。

 第1戦、試合序盤はロバート・フランクスタイラー・クックが着実に得点を重ね、接戦を演じたものの、名古屋Dのアイザイア・マーフィー中東泰斗らベンチメンバーに得点を許し、徐々にリードを広げられる。3ポイントシュートの成功も試合終盤の2本のみ(確率10.5%)にとどまり、68-82で黒星を喫した。

 翌第2戦、試合序盤からガード陣の積極的なペイントアタックやクックのバスケットカウント、ヤンジェミンの効果的な3Pシュートなどで得点を重ね、得意なアップテンポなスタイルを展開。41-38と3点リードで前半を折り返す。しかし、第3クォーター中盤に齋藤拓実の連続得点で逆転を許すと、攻守でギアを上げた名古屋Dを前に、第4Qだけで7つのターンオーバーを犯してしまう。フリースロー確率が43.8%(16本中7本成功)と低調だったことも響き、68-89と点差を広げられて敗戦。通算6連敗となり、東地区13位(リーグ最下位)と苦しい戦いが続いている。

 第2戦では、茨城はクックが13得点、エリック・ジェイコブセンが12得点を記録。試合後の記者会見ではクリス・ホルムHCとフランクスが記者の質問に答えた。

クリス・ホルムHCの名古屋D戦後コメント

ーー名古屋D戦・第2戦の総括

今日(第2戦)の試合は、前半と後半でかなり違う内容になってしまいました。前半は自分たちのやりたかったことを遂行して、しっかり良い流れを持ってくることができました。一番大事なディフェンスの部分が前半はすごく良く機能したと思います。

ハーフタイムに選手たちに、名古屋さんはチャンピオンシップ優勝を本気で目指しているチームなので、前半の内容から後半はプレッシャーを上げてきて、大差を付けて勝ちに来るだろうと予想して、選手たちにしっかり準備をして臨まないといけないと伝えたのですが、そこの部分の準備がうまくできていなかったと思います。第3Q始まって、最初の6ポゼッションくらいで、その後の後半の展開が全部決まってしまったかなと思います。そこの部分を自分たちはこれから改善していかないと勝っていけないと思っています。

名古屋さんのような優れた力を持つチームに対しては、フリースローをミスしてしまったり、ターンオーバーしてしまったりと少しのミスで一気に点差を広げられてしまうということがあります。途中接戦になってきたタイミングでエリック選手がフリースロー2本落としてしまったり、ああいったところを決め切ることができないと、名古屋さんのような強いチームに勝つことは難しいと思うので、そういった部分を改善していきたいと思っています。

貴社の質問に答えるクリス・ホルムHC©Basketball News 2for1

ーー齋藤拓実のようなキープレーヤーをどう守るかというプランはあったか

ディフェンスに関しては、スターターのキープレーヤーに対して、より激しくディフェンスをしなくてはいけないので、それ以外のプレーヤーを守る選手がヘルプに行き、スターターの選手に気持ちよくやらせないようにしようと話をしていました。その中で、ベンチメンバーのアイザイア・マーフィー選手に3本の3Pを決められてしまい、そういった部分で自分たちはスターターの選手をスローダウンさせることはできたが、やられてしまった部分だと思います。

今日の試合を思い返すと、ディフェンスはそれほど悪くなかったと思っています。オフェンスの部分で、相手から激しくプレッシャーを掛けられた時、特に後半は自分たちのやりたいことを遂行できず、前半7だったターンオーバーを後半は14犯してしまいました。その部分が勝敗を分けたと思います。

ーー第2戦は日本人選手の積極的なペイントアタックが目立ったが、指示はしていたか

その部分は選手たちに話をしていて、メインでボールを持つロバート・フランクス、タイラー・クックのところにプレッシャーが掛けられていて、また3Pが入る選手である長谷川暢、駒沢颯に対しても相手がマークをしてきてる中で、陣岡流羽、鶴巻啓太、ヤンジェミンのところが空いてくることが多かったです。彼ら3人が特にアグレッシブに良いプレーをしてくれたかなと感じています。

ロバート・フランクスの名古屋D戦後コメント

ーー名古屋D戦・第2戦の総括

自分たちが望んでいた結果は得られませんでしたが、ドルフィンズのファンの皆さんに、この素晴らしいアリーナで自身のプレーを見せることができて良かったです。

自分たちのインテンシティーだったり、細かいことにフォーカスする部分が昨日(第1戦)よりも良かったと思います。シュートに関しても入ったり入らなかったりはありますが、良いシュートを打つことができたと思います。

フリースローを放つフランクス©Basketball News 2for1

ーー対戦相手としての名古屋ダイヤモンドドルフィンズはどんなチームか

ドルフィンズさんはロスターの12人全員の質がすごく高いチームだと思います。彼らがこのまま調子を維持できれば、チャンピオンシップ出場、そして優勝も見えてくると思います。

ーー茨城ロボッツをどうけん引していきたいか

自分にできることを一つ一つ全力でやっていくしかないと思っています。勝つために必要なことを個人として一つ一つやっていくことから始まると思っています。

ーー次戦への意気込みは

今週末、すごく良い学びがたくさんあったので、それを結果につなげられるように良い準備をしていきたいと思っています。

(高久理絵)

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