プレーオフ進出を決めた信州ブレイブウォリアーズ 有終の美達成へ鍵はマイク・ダウムのさらなる進化
信州ブレイブウォリアーズのマイク・ダウム©Basketball News 2for1
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 第25節を終えて、Bリーグ2部(B2)東地区首位を走る信州ブレイブウォリアーズ。連勝で終えた第24節の青森ワッツ戦ではプレーオフ進出も決めており、ポストシーズンに向けて調子を上げている。

 目下6連勝中と勢いに乗る信州だが、その中でも目覚ましい活躍を見せているのがマイク・ダウムだ。青森との第1戦では27分13秒の出場で28得点9リバウンド、第2戦では15得点4リバウンド5アシストを記録してチームをけん引。今季からチームに加わり、シーズン中盤にはけがに苦しんでいたダウムだったが、徐々に調子を上げてきている。

目次

スコアラーとしてチームをけん引 ウイングスパンを生かしたディフェンスにも定評

 米国出身のダウムは206センチ107キロのセンター兼パワーフォワード。NCAA(全米大学体育協会)ディビジョン1で史上10人目となる通算3000得点達成の偉業を成し遂げたスコアラーだ。第25節終了時点で、チーム最多となる平均18.2得点を記録し、3ポイントシュート成功率は42.4%でリーグ1位の高精度を誇る。

 青森戦では、持ち前のオフェンス力をいかんなく発揮していた。第1戦では最初のポゼッションで3ポイントシュートを沈めると、第1クォーター(Q)残り7分20秒には2本目、1分23秒には3本目をヒット。フリースローも2本沈めるなど、シュート確率100%の活躍を見せた。

「3ポイントシュートに関しては仲間が良い形でプレーを作ってくれたので、ああいう形で打てて決めることができました」とダウムはチームメイトへの感謝を口にする。

 ディフェンス面でも徐々に存在感を見せている。信州の複雑なシステムに苦心する場面はあるものの、プレスディフェンスやゾーンディフェンスではトップの位置からプレッシャーをしかけ、221センチともいわれる長いウイングスパンを生かした好守を披露。リーグベストのディフェンシブレーティングを誇る信州の中でも、重要な役割を担っている。

攻守で活躍を見せる©Basketball News 2for1

課題としていたパスさばきも改善 「すごく成長できた」

 攻守で活躍を見せる一方で、改善すべき課題もある。例えばインサイドで得点を決めようとする際に、ダブルチームに対しても正面から突破を試みようとして、ターンオーバーを犯すことも少なくない。青森との第1戦では、フリースローを16本獲得したものの、ダブルチームやトリプルチームに対してパスをさばききれない場面もあり、3ターンオーバーを記録。チームのオフェンスのリズムが崩れる場面もあった。

 青森との第1戦後、勝久マイケルHCはダウムの課題についてこう分析している。

「ミスマッチを作った後のシチュエーションは今シーズンずっと成長しようと取り組んでいます。彼の素晴らしいところでもあるんですけど、感情的にもなりますし、熱くもなります。フラストレーションが溜まった時にアグレッシブにやろうとすることはいいことなんですけど、同時に周りも見えていないといけない。そこは引き続き成長してもらいたい。

 素晴らしいシューターなので3ポイントラインを見つけにいくことも多いですし、それを続けてほしいですが、合わせのカッティングでレイアップをもらうなど、彼の良さも出し続けながら成長し続けてもらいたい。

(第1戦で)28得点だからって満足しているはずはないです。ディフェンスのミスとかコーチ陣に何回も言われたことなどもあるので、絶対悔しがっていると思います。もちろんミスマッチをアグレッシブに攻めていなかったらフリースローももらえていないので、良いプレーもたくさんありましたが、明日(第2戦)はより良いマイクに期待したいです」

 勝久HCの期待に応えるように、翌日の第2戦では改善点が多く見られた。自ら3ポイントシュートを沈める場面もあれば、味方にパスをしてアシストを量産。スタッツとしてアシストの記録が付かなかったプレーもあったが、素早い判断で得点のチャンスを演出した。第2戦終了後、意識の変化についてダウムは次のように明かした。

「(第1戦では)ダブルチームで 3回ターンオーバーがありました。今日(第2戦)はコーチからの助言もあって、早い判断と正しい決断でシュートを狙いにいくところをアジャストできました。すごく成長できたと思います」

パスさばきにも改善が見られた©Basketball News 2for1

 勝久HCもダウムの成長に目を細める。

「ビデオミーティングではディフェンスの話もオフェンスの話もしました。ですが、そのミーティング以上に本人が自分で反省して自分で修正できたんじゃないかなと思っています。彼もミーティング中からすごく良い目をしていました。良いメンタリティーだと思いました」

 常に課題と向き合い、日々成長を体現しているダウム。チームはプレーオフ進出も決めており、プレーオフ制覇に向けては「40分やりきることだと思っています。 特にアップダウンというのは生まれることだと思うんですけど、できるだけなくして、継続的にうまくいくようにしたいと思います 」と意気込む。

 B2で挑む最後のシーズン、有終の美を飾るためには、ダウムの成長が鍵をにぎりそうだ。

(芋川史貴)

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