
Bリーグ1部(B1)は11月15日と16日の両日、各地でレギュラーシーズンの第11節が行われ、東地区の秋田ノーザンハピネッツは、アウェイのハピネスアリーナで西地区首位の長崎ヴェルカと対戦。第1戦を70-91、第2戦を61-97として連敗を喫し、通算3勝15敗でバイウィーク(リーグ戦中断期間)へと突入することとなった。
第2戦では、秋田はチームの得点源であるキアヌ・ピンダーが欠場。前半、アリ・メザーやヤニー・ウェッツェルが得点を重ね、長崎のオールコートディフェンスに苦しみながらもなんとか食らいつく。38-48と10点ビハインドで迎えた第3Q、赤穂雷太が2本の3ポイントシュートを沈めるなどして長崎を追いかける。しかし、第4Qでは残り4分56秒まで得点が止まってしまい、失速。第4Qではわずか8得点にとどまり、第2戦は61-97と大きく引き離されての敗戦となった。
第2戦では、ウェッツェルが17得点9リバウンド、メザーが17得点3アシスト、赤穂が3Pシュート3本を含む9得点を記録した。第11節を終え、通算3勝15敗で東地区13位となった秋田は、バイウィーク明けの12月6日と7日に行われる第12節にアウェイのプレックスアリーナ宇都宮で東地区2位の宇都宮ブレックスと対戦する。
試合後の記者会見では、前田顕蔵HCが記者の質問に答えた。

前田顕蔵HCの長崎戦後のコメント
――長崎戦・第2戦の総括
選手たちはこの苦しい状況の中でどうやって戦えるかという、すごく難しい状況だったんですが、前半よく頑張ったと思います。エラーはたくさんありましたけれども、その中でもどうやったら勝負になるのかというところでよく粘ってくれました。後半、もちろん長崎さんも慣れてくる中で、そこで僕がもうひとつチームを助けることができなかったなという部分。そしてこの状況で、正直下を向いても仕方がない状況で、どうやって本当に勝てるのかという部分にフォーカスしながら選手にはやってほしいと(伝えた)中で、後半ちょっとゲームにならなくなってしまった部分は申し訳ない…選手たちにも応援してくれている方たちにも、そこは非常に申し訳ない気持ちです。ウィンドウブレイクに入って、ここでどうやってまたチームが、(欠けている)選手も戻ってきてどうやって戦っていくのかというところにフォーカスしてやっていきたいと思います。
――選手だけのミーティングを行ったり、選手間での会話も増えたことがディフェンス向上につながってきていると思うが、その点はHCからみてどうか
よくなっている部分はもちろん感じるんですが、そこは最低限として、ここが規律につながってくると思っています。切り替えられない時間帯が長ければ長いほど、ただひたすらやられるだけ、みたいな時間帯になってしまうので、会話の部分に関して、ここは継続して良くしていかないといけない。今日(第2戦)の前半もそうだったんですが、5点、10点ビハインドとなった中ですごくフラストレーションを溜めてしまうんですけど、(うまくいかないことに)フラストレーションを溜める必要は全然ないです。どうやったら良くなるのかという会話をしてほしいですし、そういうコミュニケーションの取り方をしないと勝負にならなくなる。ここは、マインドとしてお互いを責め合うのではなくて、責任はもちろんそれぞれ果たしながら、助け合うというマインドにしていかないといけないなと思っています。
正直、コミュニケーションの部分もそうなんですが、それ以前の部分、大前提として(けが人などで)ロスターがそろわないという今の状況を考えた時に、なかなか(難しい)。その中でどうやって勝負できるのかという部分は僕の責任だと思う。ここは本当に向き合って、そして選手たちと一緒にチャレンジしていかないといけないなと思っています。

――第2戦ではピンダーが出られないことで土屋のプレータイムが伸びていたが、土屋の評価は
今シーズン、けが人が多い中で彼(土屋)がプレータイムを得て、もちろんまだミスはあるんですけど、それでもいい部分もたくさん出てきている。そこは彼にとっても非常に大きな機会だと思いますし、引き続きファイトしてほしいなと思います。
――アリ・メザーに「もっと自信を持ってプレーしてほしい」というコメントしていたが、その真意は
彼は、日本のファウルに対する笛にまだ慣れていなくて、審判をすぐ見たり、矛先がすぐ違うところにいってしまう。彼には「秋田で一番いいPGだよ」って僕は言い続けているんですけど、フラストレーションを溜めてしまう。今日も前半良かったんですが途中からディフェンスのエラーが増えてきた。その中で彼が(PGとして)プレーを作らないといけないので、「ここ頑張ってね。プレー作らないといけないんだよ。」というところで集中力が切れてしまう。そうすると出せなくなってしまう。ハーフタイムも彼と話して、「すべての表現、顔の表情だったりジェスチャーだったり、それをあなたがしてしまうと全部(チームに)伝染してしまうよ。そういう責任があるんだよ。」という話をしながら、じゃあどうしたい?という会話をして後半また頑張ってくれた。本当、コミュニケーションを取りながら。いい選手だと思っていますし、そこを僕もうまく、もっと(彼の良さを)チームに浸透させたいですし、彼もそのために日本に来たと思っているので、根気強くやっていきたいなと思っています。
――開幕戦からここまでの評価は?またバイウィーク中の課題は
振り返りとしたら非常に、めちゃくちゃしんどい前半戦というか…。何がしんどいかというと、例えば僕たち、今日スティールが10回できました、と。そこは昨シーズン強みだった部分なんですが、じゃあなぜスティールになっていたのか、というところは分かっていないと思う。そういう基本的なところを僕が徹底させられていないんだなと、そこが大きな反省です。
また、けが人が出ている中で、どうやったらチームがよくなっていくのかという、僕自身チャレンジしなければいけない部分と非常に課題の多い(バイウィークまでの)前半戦でした。ブレイクに入って、何人か代表で抜けるので正直5対5ができないですが、練習はできない中でもできるところにフォーカスしてやっていく。今で言ったら、ゲームプランとして、ヤニーを止めよう、キアヌを止めよう、だけだと思う。そこでプレッシャーをかけたらミスが起こるとなった時に、そこに対して日本人選手がどうやったらいいシュートを打てるのか、ディフェンスでどうやったら生産性が出るのかとか、今できるところにアプローチしたいなと思っています。






