
Bリーグ1部は10日、各地でチャンピオンシップ(CS)・クォーターファイナル(QF)の試合が行われ、宇都宮ブレックス(全体1位)はホームの日環アリーナ栃木でシーホース三河(ワイルドカード下位)と対戦。第1戦を93-81で勝利し、QF突破へ王手をかけた。
第1クォーター序盤、宇都宮は比江島慎やD.J・ニュービルの得点で12-4と前に出ると、その後もリードを保つ。第2Q終了間際には鵤誠司がバンクで3ポイントシュートを沈め、前半を43-32と11点リードで折り返す。
後半、第3Q開始すぐにニュービルとグラント・ジェレットが連続で3Pを沈め、リードを17点に広げる宇都宮。第3Q残り4分16秒には小川敦也がレイアップシュートを決め、この日最大となる19点のリード。
そのまま勝負を決めるかに思われたが、第4Qには三河に反撃を許し、残り7分2秒には70-68と2点差まで詰め寄られる展開に。それでも、高島紳司の連続3Pなどで再びリードを広げた宇都宮が、最後は93-81で勝利をつかんだ。
宇都宮はギャビン・エドワーズがチーム最多となる20得点、ジェレットが17得点、ニュービルが15得点7アシスト、高島が14得点を記録。エースの比江島はフィールドゴール4本中1本成功の6得点と苦しんだものの、チームの層の厚さを見せつける試合となった。
試合後には、ジーコ・コロネルHC代行、比江島、高島が記者会見に登場し、記者の質問に答えた。
ジーコ・コロネルHC代行の三河戦後のコメント
-三河戦の総括
序盤は自分たちがリードを取る展開を作ることができましたけど、その後、三河さんがファイトバックしてきて、やはりチャンピオンシップに出場しているチームというのは、素晴らしいチームばかりだと思っています。三河さんの反撃があって、少し流れを持っていかれる時間帯もありましたけど、そこから、自分たちもリードを譲らず、しっかり勝ちきるまでのプレーを終盤しっかりできたということに対して、すごく嬉しく思っています。

-第2戦に向けてどういう心構えが必要か
常に自分たちが言い続けてきたのは、今日(第1戦)の自分たちよりもより成長する、昨日の自分たちよりも、より良いプレーを目指していくということ。それはプレシーズン、レギュラーシーズンの試合でも、それは変わらず、今日の自分たちよりもさらに成長した自分たちを見せることができれば、相手にとって倒すことがより難しいことだと思うので、そこを目指していきたいです。
比江島慎の三河戦後のコメント
-三河戦の総括
試合を集中力高くできたと思いますし、僕らのペースで進んだんですけど、途中、少し集中力が消えてしまう場面があったり、相手の流れを止められずにズルズルいってしまう時間帯がありました。去年の反省を生かしてではないですけど、そこで慌てずに僕らのペースに戻すことができたし、落ち着いて対応できたと思います。また、第2戦は違う戦いになると思うし、よりアグレッシブに来ると思うのでそれを上回れるようにやっていきたいです。

-昨年と比べてチームの成長はどこか
チャンピオンシップの経験が豊富な選手もそろっているし、打開できる選手もいる状況は、僕らにとってアドバンテージになると思っています。今日は若手の小川選手、高島選手らの成長が僕らの力になっているので、誰が出場しても(強度が)落ちないというのは僕らの強みだと思います。
-昨季の千葉JとのQFでの対戦を経て、今季のCSにはどういう気持ちで挑んでいるか
今年に入ってリバウンドはずっとケビン(・ブラスウェルHC)に言われていた課題でした。まだ完ぺきではないんですけど、それでもオフェンスリバウンドで繋いだりとかを今日の試合もできたと思います。ディフェンスリバウンドでももっと集中力を保たなきゃいけない場面もあるんですけど、また、チャンピオンシップの中で成長していけるようにしっかり集中してやっていきたいと思います。
高島紳司の三河戦後のコメント
-三河戦の総括
三河さんは素晴らしいチームですし、攻撃力のある選手が揃っていますし、ディフェンスもチームとして守ってくる相手に今日勝てたことは本当に良かったですし、まだ修正しなきゃいけない部分はあります。いろんな人が言っていると思いますけど、今日勝ったからと言って何か成し遂げたことではないので、今日は勝ってよかったと思いますけど、また第2戦に向けてしっかり準備していきたいと思います。

-4Qの活躍について
今シーズンが始まるにあたって、どうしても去年の悔しさがずっと心の中に残っていますし、シーズンが進んでいって、CSが近づいてくるにつれて、フラッシュバックするというか、あの時本当に悔しかったなっていうのをバスケするたびにも思っていました。でも逆に去年の経験があったからこそ、今日臨むにあたってモチベーションであったり、気持ちの部分で、去年はどうしても自分としては初めての問題ですし、相手が千葉ジェッツさんという強豪で、少し緊張してしまったり、いつも通りしようと思っていましたけど、どこかで違うことが起きてしまっていました。
でも、今日臨むにあたってそういう経験があったからこそ、いつも通りでいようって思っていますし、対相手ではあるんですけど、自分との戦いでもあるなと思っていたんで、そういう心の持ち方がいい方向に向いたんじゃないかなと思います。
(吉本宗一朗)