琉球が三河を破り30勝目!岸本隆一、天皇杯優勝が「間違いなく自信に」 終盤戦は「目の前のことに全集中」
琉球ゴールデンキングスの岸本隆一(手前)©Basketball News 2for1
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 Bリーグ1部(B1)は22日、各地でレギュラーシーズン第26節の試合が行われ、西地区首位の琉球ゴールデンキングスはアウェイのスカイホール豊田で中地区3位のシーホース三河と対戦した。

 琉球は序盤、岸本隆一の連続得点、小野寺祥太の3ポイントシュートで7-0と流れを作る。その後もジャック・クーリーヴィック・ローがオフェンスリバウンドからのセカンドチャンスで得点を重ねると、試合の主導権を握り、39-33と6点リードで前半を折り返す。後半もインサイドを中心とした堅守で三河の攻撃を抑えると、最後までリードを保つことに成功。80-67で勝利し、シーズン30勝目を挙げた。

 琉球はケヴェ・アルマが14得点、岸本と荒川颯がそれぞれ13得点、クーリーが13得点21リバウンドのダブルダブルを記録。チーム全体のリバウンド数で三河を56−32と上回ったことが勝因となった。

 三河戦後の記者会見では、桶谷大HC、岸本、荒川が記者の質問に答えた。

桶谷大HCの三河戦後のコメント

―三河戦の総括

 出だしは抜けていたな思いますし、リバウンドのところもボックスアウトしていなくてやられたりっていう。シーホース三河さんもシュートが入っていなくて、自分たちがそっち側(三河)に合わせてしまったゲーム展開になった。

 ディフェンスは良かったです。ディフェンスはガード陣のところは特にもうディナイでハンドオフを切ったりとか素晴らしかったですし、良かったですけど、フワッとする瞬間がやっぱり出てくる。インサイドを強調したいのに外でパコパコシュートwp打ってリズムを相手に渡す、みたいな。自分たちが負けるパターンのゲーム展開になってたかなと思います。ただ、シーホースさんも乗ってきてなかったっていうところは、今日(第1戦)は自分たちが勝たしてもらったかなと思うんですけど、そういったところなくしていかないと、リバウンドだけで勝っていくっていうのも難しいです。リバウンドで24勝っているとこはいいんですけど、ただ精度としては、もっと自分たちは上げないといけないなと思っている。それは反省点として、明日(第2戦)のゲームに生かしたいなと思います。

 三河さんは映像とか見ると、(第2戦に)すごく強いチームなんで、(第2戦は)こんな感じの試合にはならないと思うんで、もう一回明日、自分たちがしっかり、今持っている力を出せるように準備して、また戦いたいなと思います。

記者の質問に答える桶谷大HC©Basketball News 2for1

−天皇杯での優勝はチームの中でどういう影響があったか

 若手ですよね。脇(真大)とか荒川がすごく自信持ってプレーしていましたし、脇なんかすごくいいディフェンやってました。荒川に関してはスリーポイントのところでチームに貢献してくれたりして、それぞれが持ち味というのを発揮して、自信を持ってプレーするようになってきているなと思っています。

−脇真大のディフェンス面での活躍について

 ボールハンドラーのところにつけているんですけど、ここでボールプレッシャーをかけられる。サイズもあるんで(相手は)簡単にシュートも打てないですし、スイッチした時にも、そこで簡単にやられない。リバウンドのところもやられない。というところでチームのプラスになっているなと思います。

 小野寺もいいデフェンダーなんで、小野寺が今日(第1戦)須田(侑太郎)君に対してとか、西田(優大)君に対して、すごくいいディフェンスをしてたんで、ここの2人で相手のエースを止められているところは、チームにとって今プラスになっているところかなと思っています。それで脇が成長してきてくれているってことはプラス。すごくプラスになっているなと思います。

岸本隆一の三河戦後のコメント

―試合を勝ちきることができた要因は

 スコアにも表れていると思うんですけど、ディフェンスのところ、しっかりみんなが要所は抑えられたっていうところかなと。もちろん、もっと、もう少し自分たちが注意深くプレーすれば、もう少し防げたところはたくさんあったと思うんですけど、その中でも要所要所を抑えられたというところと、いつも通り自分たちがみんな体張ってリバウンドをコツコツ拾っていったっていうところが勝利につながったかなと思います。

記者のインタビューに答える岸本©Basketball News 2for1

−天皇杯での優勝はチームの中でどういう影響があったか

 もちろん天皇杯で自分たちが優勝できたっていうのは間違いなく自信につながってると思います。試合の中で「ビッグプレーよりもコツコツやっていくことが、最終的に自分たちが勝ちを拾えるんだよね」っていう経験ができたので、そこは今すごくベースとして、みんな戦えて、それがちゃんと結果にもつながってるかなと思います。

―終盤戦、地区優勝やCチャンピオンシップでのホーム開催に向けて必要なことは

 目の前のことに全集中ですかね。スケジュールも大変ですけど、もちろん。分かっていたことでもあります。自分たちが逆にこうレベルアップできるチャンスだとも思いますし、見に来てくれる方にとっても、毎回来てくれる方はもちろんありがたいですけど、初めて来てくれる方もいますし、どういう方にとってもいいキングス見に行って良かったなと思われるような試合を展開できるように、みんなで意識して戦っていけたらいいかなと思います。

―西地区2位の島根スサノオマジックが迫っていることについて

 もちろん気にはなりますけど、僕らがコントロールできることではないので、とにかく自分たちのことに集中して。それだけだと思います。

荒川颯の三河戦後のコメント

−三河戦の自身のパフォーマンスの評価

 天皇杯決勝戦で、ちょっと語弊があるかもしれないんですけど、悔しい思いをしていたので。モチベーション的な部分であったりとか、今後の自分のあり方じゃないですけど、「キングスのために、キングスが勝つために」やれることは全部やりたいと。(チームの中で)一番柔軟性を持ってプレーできると自分でも思っているので。今日は松脇が出れなくて、平良がベンチ外で。役割を担うわけではないですけどハンドラーとしての部分であったり、スリーポイントの部分であったりっていうのをしっかり表現できたことが得点にもつながったと思っていますし、プレータイムの長さにもつながったと思っているので、信頼をしっかり勝ち取れるように今後も積み上げていければなと思っています。

 天皇杯もその前の島根戦も、プレータイムが短かった理由は安易なターンオーバーであったりだと思っているので、簡単に信頼を失うポジションにいるとも思っています。しっかり今後、自分が活躍をして、リーグ優勝であったり、トップに立てるようなことは、しっかりと想像して毎日やっていかなければなと思っています。

記者のインタビューに答える荒川颯©Basketball News 2for1

−脇真大の活躍について

 脇だけに限らず、全員が役割を持って役割を遂行するのがキングスの強みだと思っている。役割を1人ひとりに与えてくれる桶谷HCに、当たり前だと思わず感謝しながらコートで表現するところがキングスの強みに繋がっていると思います。

−終盤戦に向けての意気込み

 自分たちでコントロールできる部分、必ず試合の中で良い時と悪い時というのはあるので、その中でコントロールできる悪い部分というところをコートに出ている5人がコミュニケーションを取って修正できるかというところが今後の課題だと思う。それができていたのが天皇杯の決勝だと思うので、そういったところを積み上げて地区優勝、CSに向けて1試合1試合やって行きたいと思います。

(榊原かよこ)

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