
Bリーグ1部(B1)は8日と9日の両日、各地でレギュラーシーズンの第21節が行われ、中地区6位のファイティングイーグルス名古屋はホームの名古屋市稲永スポーツセンターで西地区6位の長崎ヴェルカと対戦した。
第1戦、FE名古屋は序盤から長崎を追いかける展開となるも、25本中11本(44%)と高確率で3ポイントシュートを沈め、徐々に差を詰めていく。しかし、2点ビハインドで迎えた最終クォーター中盤でアーロン・ヘンリーのファウルアウト。勝負どころでもターンオーバーを犯すなどミスが響き、85-89で敗れた。
翌第2戦、試合序盤は長崎に連続で3Pを決められリードを許すも、タイムアウトをきっかけにディフェンスを立て直し、インテンシティの高いプレーを披露。第2Q、オルフェミ・オルジョビやヘンリーの積極的なペイントアタック、ショーン・オマラのインサイドなどで得点を重ね、47-38と9点リードで試合を折り返す。後半、第3Q開始から9-0のランで一気にリードを広げて主導権を握ると、第1戦でプレータイムの少なかったベンチメンバーも躍動し、96-65で快勝。第21節を1勝1敗で終えた。
第2戦ではオマラが24得点7リバウンド、佐土原遼が3P5本を含む19得点、ヘンリーが19得点6リバウンド、オルジョビが16得点6リバウンドを記録。第21節を終えてFE名古屋は16勝21敗で中地区6位、ワイルドカード9位につけている。
試合後の記者会見では川辺泰三HCと佐土原が記者の質問に答えた。
川辺泰三HCの長崎戦後のコメント
-長崎戦の総括
今日(第2戦)は入りからインテンシティ高く、交代で出てくる選手もエナジー高く、チーム一丸となって戦えたのかなと思います。昨日(第1戦)と違ってゲームプランの遂行力も高かったと思います。選手が本当によく一生懸命頑張ってくれて、いうことはないです。後はサド(佐土原)とジャック(曾祥鈞)がそれぞれ代表(活動)というところで、本当にむちゃくちゃ応援していますし、楽しんできて欲しいなと思っています。

-ベンチメンバーの貢献と評価
出てきた選手が遂行力高くやってくれたと思う。昨日と一番の違いは、もともとスイッチのゲームプランだったけど、スイッチをより多くするということ。ハンドラーに最初から安岡や内尾をつけて、ブラントリー選手とスイッチした場合でも大きくインテンシティの差がない状態で、エルボーの1対1したり、ブロックの1対1をするようにした。昨日はそこが成(並里)や浩陸(中村)のところでしんどそうだったので、そこをシューター陣にして、あまりハンドルすることがないので、あまりスイッチがない状況を作れた中で、保岡と聡理(内尾)の役割がより明確に(なり)、まずボールマンプレッシャーをファイトした状態と、スイッチした後のディフェンスをインテンシティ高くやって欲しいっていうところは、マッチアップを変えた昨日との大きな違いです。
そういう意味ではジャック(曾祥鈞)が出てきても、フェミ(オルジョビ)が出てきても、聡理が出てきても、それ以外のみんなが出てきた時も、自分の役割をもって、インテンシティ高く遂行してくれたというのはすごく良かったです。それが上手くはまって昨日39得点のブラントリー選手を12得点に抑えられたと思います。
-バイウィークに強化したいところ
最近、ずっと強豪チームと競ったり、勝つこともあるけど、ずっと殴り合いの試合をしてしまっている。オフェンス(得点)の取り合いをしてしまっているけど、自分たちはもともとディフェンスのチームだから、ディフェンスのチームルールとかチームカルチャーを、よりもう一歩上に遂行力を上げていきたい。ただ、去年よりポゼッション数は増えている中で、得点を取られる部分は70点とか75点といっていたところ、80点になるかもしれないけど、90点は取られすぎだから、80点以下(の失点)を目指しています。昨日だと3Pのピックのミス、ゴール下のダブルチームのミスというところで(失点を)10点減らせたところを、今日はちゃんとみんなが遂行して、ずっと向こうが嫌がったということだと思いますので、ディフェンスのところをもう一度しっかりやりたいなと思っています。
佐土原遼の長崎戦後のコメント
-長崎戦の総括
ゲームプラン通り試合を運べたので、こういう大差になったのかなと思います。昨日も同じプランで試合を遂行していたんですが、それを上回るブラントリー選手だったり、馬場選手の圧じゃないですけど、攻撃力に圧倒された部分があって、チームとして後手に回ってしまったかなという印象だった。今日はそれくらいのアグレッシブでくるというのはある程度(わかっていた)。昨日やられたことは今日はやらせないと、みんなモチベーションも高くなっていましたし、バイウィーク前ラストの試合だったので、みんなが気持ちが入って、ゲームプラン通りのディフェンス、オフェンスを遂行することができてこういう点差になったのかなと思います。

-相手チームの主力とのマッチアップ、攻守での手ごたえ
誰が相手でも意識はしてないですが、馬場選手は日本代表にも入っていますし、ブラントリー選手も昨日(得点で)キャリアハイを出されて、すごく乗っている選手でもあったので、今日はどちらかというと、フォーカスをディフェンスにした。昨日はオフェンス思考になってしまっていて、ディフェンスに重きを置けていなく、ブラントリー選手にイージーに点を取られてしまったというのが反省。それを今日はやらせないとフォーカスをディフェンスにした結果、抑えることができた。
オフェンスは波があるものだと思っているので、今日はシュートが入ってくれたからいいですけど、個人的にはここまで点数を取ろうとは思っていなくて、ディフェンスにフォーカスしてやっていた。最後点差が離れて、気持ちよく打てたシュートが入って、このくらいの点差になったと思います。今日は、ブラントリー選手と馬場選手にマークをつけたのは、ちょっと自信になったと思います。
(高久理絵)