「限りあるキャリアで恩返しを」 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ佐藤卓磨が移籍を決断した理由
名古屋ダイヤモンドドルフィンズの佐藤卓磨©Basketball News 2for1
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 Bリーグ1部・名古屋ダイヤモンドドルフィンズはここまで11勝3敗で西地区首位を走っている。ほとんどのメンバーが昨季からチームに所属する中で、今シーズンからチームに加入したのが佐藤卓磨だ。今季は10試合に出場し、平均4.9得点を記録。フィールドゴール成功率はキャリアハイの53.1%を記録するなど、充実のシーズンを送っている。

 過去3シーズンを千葉ジェッツで過ごし、2020-21シーズンにはリーグ優勝も経験した佐藤が、名古屋Dへの移籍を決断した理由とはなんだったのか。現在の心境や、今シーズンへかける思いを聞いた。

ショーン・デニスHCと再タッグ「すごく楽しい」

-今シーズンどんな思いで名古屋ダイヤモンドドルフィンズに移籍することを決めたのでしょうか?

 色々な思いがありますが、(齋藤)拓実、(伊藤)達哉さんだったり、僕にとって大学、中学生くらいから見ていた須田(侑太郎)さん、自分に馴染みのある選手がいるというポイントと、滋賀時代にショーン(デニスHC)さんと3シーズンやって、そこで私生活でもすごく支えてもらえました。

 千葉にいる時は本当に勝てるチームで、好きな選手、好きなチームメイトがいて最高の環境でやっていたんですけど、時間に限りある仕事なので、まだ恩返ししていない人たちがいるなと思って。(東海大学で先輩の)小林(康法)トップアシスタントコーチも大学の時に最後インカレで優勝をプレゼントできなかったので。限りあるキャリアで恩返しをするっていう意味で(名古屋Dに)来たっていうのが一番きっかけです。

-以前「ショーン・デニスHCのおかげでバスケットへの考え方やスタイルが変わった」とおっしゃっていましたが、4シーズンぶりの再タッグとなります。改めてデニスHCの下でプレーすることの印象や滋賀時代との違いがあれば教えてください

 前のチームにいた時でもドルフィンズのプレーを見ていたんですけど、5人全員が常に動いていて、人とボールが常に動くのがドルフィンズのバスケットの一番の良さで、やっていてすごく楽しいです。前のチームとは違う役割を求められているので、すごくやり甲斐もあります。

 滋賀時代と違う点は、より経験のある選手がたくさんいるので、日々の練習から切磋琢磨できるというところ。毎日バチバチできているのが一番楽しいです。

インタビューに答える佐藤©Basketball News 2for1

-違う役割とは具体的にどのような部分でしょうか

 千葉時代はつくってもらったシュートを決めきるシューターというような役割だったんですけど、今は速攻で前を走ったり、ペイントをアタックして周りの選手のチャンスを作ったりだとか、自分からスクリーンをかけて(チームメイトに)得点を取らせる動きやそこからのカウンターだったりとか、オールラウンドなプレーを求められています。

 前のチームの経験があったからこそ今このプレーを求められているのかなと思います。滋賀、千葉、そして今。全てが繋がっていて、自分の今の経験を発揮できると思うので。このチームを選んで楽しいです。

憧れの先輩・須田侑太郎と共闘「一緒に優勝したい」

-東海大付属第四高、東海大の先輩でもある須田侑太郎選手との関係性はどうでしょうか?

 高校に入るときに僕は超無名選手で、逆に須田選手はミニバスからとても有名だったんですよ。「スーパースターがプレーしていた高校でプレーできる」というモチベーションで入るくらい、すごく有名選手で。侑太郎さんの弟の須田昴太郞が僕同期だったんですけど、その弟からすっさんの色々な話を聞いていて、「どんな選手なんだろうな」と思っていました。やっと28歳にして一緒にプレーできて光栄ですし、色々考えさせられるものがありますね。

-須田選手があこがれの選手だったんですね

 憧れの選手でした。なので、今一緒にプレーしていることが不思議というか。それをモチベーションに頑張っていたので、その選手と一緒に優勝したいなと思います。

名古屋ダイヤモンドドルフィンズの須田侑太郎
須田侑太郎をあこがれの選手と話す©Basketball News 2for1

-尊敬する選手に同じく東海大出身でサンロッカーズ渋谷のベンドラメ礼生選手を挙げてらっしゃいました

 尊敬する選手はたくさんいて、狩野佑介さん(佐賀)の代や須田さんの代でインカレ優勝していて、それを見て東海大学に行きたいと思ったんですけど、その中のメンバーにベンドラメ選手もいて。憧れだった選手なんですけど、(大学で)2年間一緒にやってみて、人の悪口を一度も聞いたことがなくて。いつもポジティブで器が広過ぎて、ベンドラメさんは。こういう人になりたいなと思って挙げさせていただきました。

悲願リーグ制覇へ「みんなでステップアップ」

-趣味に英会話と書かれていますが、英語力は成長していますか?

 Bリーグ入ってチームメイトに(英語話者が)いるじゃないですか、通訳の方を通してもプレーの時とか(コミュニケーションを取るのが)すごく難しくて。僕こういうキャラで「英語喋っていないでしょ」「通じてないでしょ」と言われるんですけど、結構喋るタイプです。通訳なしでも行けます。1日3つ単語を教えてもらうというのをプロ7年目なんですけど、ずっとやっているんですんですよ。そのおかげだったり、外国籍選手とご飯を食べに行ったりもしているので、そういう時に一番(英語を)覚えられますね。

-名古屋Dではどんな役割を担い、どんな活躍をしたいですか?

 (チームは)同じメンバーの中でやる3シーズン目で、集大成となります。僕は優勝するために呼ばれているので、どんな役割でも求められたプレーはやりますし、僕が入ることで一緒にみんなでステップアップできるということを一番モチベーションにしています。僕自身も周りも生きる、そんなプレーをしたいです。

「優勝するために呼ばれている」と気合十分だ©Basketball News 2for1

-最後にファンへのメッセージをお願いします 

 ドルファミのみなさん!いつも熱い応援ありがとうございます。名古屋に来て、名古屋にどんどん、どんどん惚れていっています。今年悲願のリーグ優勝できるようにチーム一丸で頑張るので応援よろしくお願いします。

 あとは最近、ドルフィンズアリーナに(多くの観客が)来てくれていて、あの雰囲気最高です!現在(平均観客動員数が)リーグ3位ということで、それをキープしたいのでよろしくお願いします!

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