Bリーグ1部第5節第1戦が24日各地で行われ、信州ブレイブウォリアーズは川崎ブレイブサンダースに72―66で勝利。21日の三遠ネオフェニックス戦に続き2連勝、そしてB1昇格後ホーム初勝利となった。
ホームデビューのヤン・ジェミンが流れ変える
第1クオーター、ニック・ファジーカス、マティアス・カルファニ、パブロ・アギラールを擁する川崎のビッグラインナップへの対応に苦しみ、開始3分半で3-11とアドバンテージを取られてしまう。それでも信州は栗原ルイスの3ポイント、アンソニー・マクヘンリーのドライブなどで反撃し、マクヘンリーのブザービーターで18-23でこのクオーターを終える。
第2クオーター、残り6分45秒にはBリーグ初の韓国出身選手であるヤン・ジェミンが出場し、ホームデビューを果たした。ジェミンは得点こそ記録しなかったものの、2メートルの長身と自慢のスピードでフロアスペース広げ、好守で貢献。ジェミンが出場後、信州は18-7でこのクオーターを締め、36-32と4点リードで前半を折り返した。
後半も一進一退の攻防が続くも、信州は堅いディフェンスで川崎のミスを誘発。この試合最多の28得点を記録したジョシュ・ホーキンソンを中心に信州が確実に得点を重ね、徐々にリードを広げる。第4クオーター残り4分4秒には栗原から絶妙を受けたホーキンソンが得点を決め、67-54とこの日最大の13点リード。その後も試合終了までインテンシティを保ち、見事に強豪・川崎から貴重な勝利をもぎ取った。
川崎を抑えた信州の好守
自慢のディフェンス力が光った。
今シーズン、第4節終了時点で1試合平均82.1得点を記録し、開幕戦の敗戦後はリーグ最多6連勝中の川崎を相手に、第2クオーター以降はわずか43失点に抑え、試合を通しても66失点。フィールドゴール成功率も36.2%に抑えた。
川崎の佐藤ヘッドコーチは試合後、「しっかり準備をしてきている。我々のオフェンスの特徴をしっかり捉えられてしまった。いろいろと手は尽くしたが、相手のディフェンスの力を超えられなかった。チーム全体で統率の取れたチームです」と信州の称賛した。
主力のウェイン・マーシャルが復帰し、ヤン・ジェミンもチームに合流。ピースが揃いはじめ、シーズン開幕前に思い描いていたチームの構想に近づいてきている。
「僕らは誰とでも戦える」
ホーキンソンは「僕らは誰とでも戦えるチーム。いい選手も揃っているし、『全部の試合勝てる』というマインドセットでどの試合も臨んでいく」と力強く語った。
今シーズン初のホームでの勝利、そしてB1昇格後初の連勝。チームの勢い乗る勝利にも、勝久マイケルHCは冷静だ。
「まず、ホームで初勝利できたことが本当によかった。我々もいいところももちろんありましたけど、もっともっといいプレーができると思っている。すぐにこの勝利は忘れて明日の試合に備えたい」。
クールな知将が率いる勇敢な戦士たちが、反撃ののろしを上げる。